Japanese
downy
2014年04月号掲載
Member:青木 ロビン (Vo/Gt)
Interviewer:沖 さやこ
-そしてTrack.1には新曲「十六月」のdowny resonance remixが収録されています。"十六月(じゅうろくがつ)"という言葉にはどういう意味が?
この話はいろいろあるんですけどちょっと恥ずかしいんで、僕の中だけに留めておきます(笑)。これは休止してすぐ作ったメロディと歌詞があって、5枚目の制作中に作ってたんですけど、「十六月」は肉体的な5作目とは作風が違うということであぶれてたんです。それで今回はリミックスで、再構築した形で収録することにして。いい場を持てて良かったです。
-原曲はどんなものなのでしょうか?
このリミックスは結構崩しちゃってるんですけど。3枚目のアルバムのカラーに近いものですね。だから5作目には入れなくて。最初はリミックス・アルバムに入れる予定もなかったんですけど、みんなが作っているものを聴いてたら"俺らも何かやりたい!"とうずうずしてきて。
-それで新曲をリミックスするという形で応戦した。新曲をリミックスで入れるというのも新しいですね。
ミックスはギターの(青木)裕さんがやっていて。音もプレイも彼ら(リミックス陣)に負けちゃいけないなと思ったんですよね。僕らはバンドなので帯域や周波数的にもレンジが狭いんですよね。実際やれることも限られてはいるんですけど......やっぱりとにかく"彼らに負けたくない""自分らの楽曲を使ってもらってるのに、僕らが埋もれたら話にならない。とにかく力強いものにしたい"そういうテーマのもとに作られたものです。リズムももっと僕ら的な解釈でどこまでやっていけるのか、こだわりましたね。自分たちの音源とは派手の方向性が違うものになったと思います。左右上下にレンジが広いものをやれるように心掛けました。
-5枚目はエレクトロニカ×バンド・サウンドだと思っていましたが、このリミックス・アルバムを聴いたあとに聴くと、あのアルバムはつくづくバンド・サウンドなんだなと思いました。
そういうのも伝わればいいですね。別の人にやってもらっているので、それをこっちから言うのもおこがましいんですけど、このリミックス・アルバムは5.5枚目のアルバムを作るようなイメージもあったんです。結果的にこれはこれで独立したアルバムになりましたね。
-なるほど。リミックス・アルバムというものはそういう意味合いのもの制作されているという概念がわたしにあまりなかったので、すごく興味深かったです。
普通はこんなことしないんだと思いますよ。だからレーベルも寛大ですよね(笑)。企画としても面白いアイディアだなと思ったし、聴く人の間口が広がるのはいいことなんじゃないかなと思いますね。
-5作目のフル・アルバムだけでなく、リミックス・アルバムもリリースなさったということで、downyは今後本格始動でよろしいですか?
はい、大丈夫です。いろいろまだまだリリースも考えていますし、ライヴもいろいろ決まっています。身体が持つ限りはやっていきます(笑)。今年は今まで1回も行ったことのない海外にも行こうかと。
-downyの音楽は西洋風な部分もありつつ、ロビンさんの歌詞を含めてすごく日本的で、それに映像もあって、世界を見ても唯一無二の表現だと思うので、海外に出ることで更に可能性が広がるのではと思います。
海外からのオファーはあったんですけど、僕ら映像もありますし、行って表現できないのがすごく怖かったんです。僕の印象では海外とかはギター・アンプが1個しかないとかもあるみたいで、そういうのはうちは絶対システム的に無理なんですよ。現場であたふたするのは想像するだけでも嫌で(笑)、そこまでして行きたくないなと。でも今はYouTubeとかで向こうの人たちも知ってもらえますし、それなりの情報があって迎えてくれると思うんで。メールで"映像はなくてもいいんじゃないか?"と言われて"いや、メンバーだから"と伝えて、理解してもらったり。呼ばれているうちが華なので(笑)、行ってみようと思っています。
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