Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Overseas

CHASE AND STATUS

CHASE AND STATUS

Member:Will Kennard(Key) Saul Milton(Gt&Key)

Interviewer:沖 さやこ

JAY-ZやTHE PRODIGYのリミックス、RIHANNAの『Rated R』に共同プロデューサーとして関わるなど、今日のミュージック・シーンで活躍し、イギリス本国では絶大な人気を誇るドラムン・ベース / ブレイク・ビーツ・ユニット、CHASE & STATUS。今年リリースした2ndアルバム『No More Idols』を引っ提げ、SONICMANIA出演のため8月に来日。WillとSaulの2人に大ヒット作である『No More Idols』や自身の活動について、話を伺った。

-今作は前作にも増して、様々な音楽性が詰め込まれていますね。ジャンル・レスという言葉がピッタリで、音の絶妙なバランスが非常に魅力的だと感じました。そういうサウンドに挑戦しようとしたキッカケは何なのでしょう?

Will(以下W):僕たちは本当にいろんな音楽が好きなんだよね。いろんなジャンルから影響を受けてきたんだ。だからそれを全部ひとつのものにまとめて、自分たちの作品に反映したいなと思ったのさ。例えば今回で言えば、WHITE LIESが持つロック・サウンドとか、DIZZEE RASCALやTINIE TEMPAHのヒップホップ・テイストとか、挙げればキリがないけれど……本当にいろんな音楽が好きだから、必然的にこういう音楽性になったんじゃないかな。

-影響を受けている音楽は具体的にどういったものでしょうか。

W:もともとの影響はドラムン・ベースだよ。あと、クラブやレイヴがあったから音楽を始めたんだ。アーティストで言えば、ANDY CとかBAD COMPANYとか、その辺かな。

Saul(以下S):THE PRODIGYとか、1990~1993年のジャングルからグランジ、メタル、NIRVANAとか、PEARL JAMとかその辺まで全部影響を受けているよ。本当に僕らは幅広いジャンルの音楽が好きなんだ。

-先程少しお話が出ましたが、今作もフィーチャリング・アーティストを多数起用してらっしゃいますね。どういう基準でアーティストを選出していらっしゃるのでしょう?

S:単純に、自分たちの好きなアーティストだね。音楽が素晴らしいアーティストと一緒に曲を作りたいと思うんだ。

W:あとは声だね。声がユニークだったり、ちょっと変わってたりすると強い魅力を感じるんだ。そういう声の持ち主は、シンガーでもラッパーでもコラボレーションしたいと思うよ。今回参加してくれたアーティストもみんなユニークで、全員才能があるヴォーカリストだね。

-曲が出来てからヴォーカリストを選ぶのですか?

W:その曲によって違うんだけどね。曲が出来ていて4、5人ちょっとトライしてみて誰が一番合うかって決めたりすることもあれば、“このアーティストに歌ってもらいたい”と念頭に置いて作る曲もあるよ。今作だったらWHITE LIESをフィーチャリングした「Embrace」がそれだね。彼らと一緒に曲を作りたいと思ったから、彼らが気に入るようなトラックを作ったんだ。それで彼らにそれを聴かせたら、彼らがそれに音を足して戻してきてくれたのさ。そして、またそれにCHASE & STATUSらしさを加えて、この曲が出来上がったんだ。

-そういう作業がフィーチャリングの醍醐味でしょうか。

W:僕たちはあんまりヴォーカルもラップもうまくないからね(笑)。でもヴォーカルが大好きなんだ。音楽にはヴォーカルがあるべきだと思うしね。だからトラックに合う声を持つシンガーやラッパーを見つけるのも、才能を発掘するのも楽しいんだ。そういうこともフィーチャリングの作業のひとつだと思うよ。

-まだ日本では全然知られていないアーティストもフィーチャリングされていますよね。“イギリスにはこんなアーティストがいるんだ!”と感動したと同時に、イギリスの音楽シーンをもっと知りたいと思いました。

S:勿論有名な人たちと仕事をするのも凄く好きなんだけどね。今回参加してくれたアーティストのほとんどはイギリスでも知られてなくて、本当に新人ばかりなんだ。MAVERICK SABREとかDELILAHとか、Liam Baileyとか、まだまだ全然知られてないアーティストなんだけど、みんな凄く才能があると思うよ。イギリスの才能あるアーティストを、全世界に紹介するっていうのも目的のひとつさ。彼らはきっとこれからどんどん有名になるアーティストだからね。