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INTERVIEW

Overseas

GYPSY & THE CAT

2011年08月号掲載

GYPSY & THE CAT

Member:Xavier Bacash

Interviewer:伊藤 洋輔


-ブレイクのきっかけはMyspaceにデモ音源をアップしたことから始まりますが、「Jona Vark」は人気プロデューサー/DJのMark Ronsonも気に入り自身の番組で大量オンエアしたそうですね。このアクションはものすごく嬉しかったのでは?その当時の心境を聞かせてください。

彼がプレイしてくれたのは実は「The Piper’s Song」なんだけど、Lionelとかなり興奮したのを憶えているよ(笑)。彼の音楽の趣味もおそらく僕達と似通っていてシンパシーを感じたりするから、そういう意味で彼も僕らの音楽を気に入ってくれたんじゃないかな。

-ではアルバムについて伺います。ジャケットはまさにGYPSY&THE CATの音楽が誘う神秘的な桃源郷というイメージを受けましたが、このような意味が込められているのでしょうか?

これを手掛けたのはLeif Podhajsky (THE VINESのジャケットやMIAMI HORRORのツアー・ポスターなども制作)というアーティストで、僕らと同じメルボルン出身のアーティストなんだ。彼に直接どういったアートにして欲しいかいろいろ伝えたんだけど、そしたら彼が数日後このアートを仕上げてきて、僕らのイメージ通りの作品になったんだ。テーマ的には“原始と未来”って感じかな。

-プロデューサーにはDave FridmannとRich Costeyという大御所2人のバック・アップがありますが、彼らとの作業から何を学びましたか?

彼らとはインターネットを通じてずっとやり取りをしていたから、実を言うと直接学んだことはないんだ。でも一つ言えることは、彼らの仕事は素晴らしかったからぜひともまた一緒にやりたいなってことだよ!

-「Time To Wander」はあのKITSUNEコンピにも収録され、いまやこの曲は代名詞的なキラー・チューンとなっていますね。これをオープニングに持ってきた意図とは何かあるのでしょうか?

この曲はアルバムの中でも、エネルギッシュなグルーヴ感を持っているからアルバムのオープニングには最適な曲だし、みんなを笑顔にできる曲かなって思ったから最初の曲にしたんだ。

-うんうん。「Human Desire」のゴシックな空気感や「Running Romeo」での煌びやかなエレ・ポップなど、アルバム随所に80’sの意匠を感じましたが、やはりあの時代の世界観を意識して制作されたのですか?

うん、その通りだよ!僕達は2人とも80年代の音楽がすごく好きなんだ。TOTO、ICEHOUSE、THE POLICEとか、好きなバンドを挙げたらキリがないくらいだからね。

-次に、楽曲制作中にXavierはガールフレンドと別れてしまったなんてエピソードを耳にしましたが、「Sight Of A Tear」という曲はもしかしてそれがきっかけとなり綴った歌ですか?

ハハハ!むしろこの曲が唯一彼女以外についての曲かな(笑)。これはどちらかというと僕が子供の頃の部屋のナイト・ライト(夜用の常夜灯)についての歌なんだ。僕が眠りにつくまで母親が常夜灯をつけていてくれて、その灯りが僕を暗闇から守ってくれていたって内容さ。

-では、2人ともまだ20代前半の年齢ですが、“若くして手に入れた成功”を冷静に客観視してどのように思いますか?

僕らの中ではまだ成功とは思っていないけど、メジャー・レーベルからリリースすることによってより多くの人達に僕らの音楽を届けられるのは素晴らしいことだと思うよ!でも、それと同時にその影響力だったり、それに伴う責任感みたいものを理解するには苦労したよ。

-なるほど。いよいよ来月にはSUMMER SONIC 2011の出演で初来日が決まっていますが、意気込みを聞かせてください!

僕らの音楽がどれだけ日本のファンに認知されているかもわからないから、正直日本のオーディエンスから何かを期待するってよりは、僕らが出せるすべてを出し切るだけだよ!フル・バンドでカマす予定だから期待しておいてくれ!みんなにサマソニで会えるのをすごく楽しみにしているよ。その時には刺身を持ってくるのを忘れないでね!

-さ、刺身!?え~っと、ライヴではどうかな~(苦笑)……では最後に、ここ日本は現在夏真っ盛りなんですが、GYPSY&THE CATが選ぶサマー・アンセムとは何でしょう!

う~ん……オーストラリアは今冬だし、僕はそんなに新しい音楽を聴くタイプじゃないから難しい質問だね(笑)。でもTAME IMPALAの「Alter Ego」って曲は夏っぽくてクールな曲だと思うよ。ちなみに僕らのアルバムのジャケットをデザインしたLeif PodhajskyはTAME IMPALA のジャケットも多く手掛けているから、ぜひチェックしてみてよ!