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INTERVIEW

Overseas

GYPSY & THE CAT

2011年08月号掲載

GYPSY & THE CAT

Member:Xavier Bacash

Interviewer:伊藤 洋輔

オーストラリアはメルボルンからの新鋭、Xavier BacashとLionel Towers のデュオからなるGYPSY&THE CATのインタビューをどうぞ。ともに地元のクラブDJとして活動していた背景を持つが、デビューのきっかけはガレージで録音したデモをMyspaceにアップしたところから注目が集まり、その音源がラジオでヘヴィ・ローテーションされるという、現代版シンデレラ・ストーリーを体現している。そこからあれよあれよで日本デビューまで果たしてしまうわけだが、アルバムを聴けばこの流れも納得だろう。享楽的な80’sの薫りから現代的なサイケな煌めきが……このセンス、誰もが踊らずにはいられない!

-日本デビューおめでとうございます!アルバムはここ日本でもクラブ・シーンや早耳ブロガーの間で話題となっていますが、まずは率直な感想から聞かせてください。

正直ホッとした感じかな。自分達の作品がその国である程度の需要がないとリリースできないわけだから、言葉の通じない日本人が僕らの作品を気に入ってくれて、手にとってくれるなんて夢のような話だよ(笑)。自国以外の国で作品を発表するということは常にチャレンジだとも思うしね。

-GYPSY & THE CATの音楽はエレクトロを中心としジャンルレスなミックスを感じますが、これまでの音楽遍歴を教えてください。

ドラムは学校で習って、それと同時にギターもプレイしていたんだけど、本格的にヴォーカルもやるようになったのはつい数年前のことなんだ。もしかしたら僕のヴォーカルから感じ取れるかもしれないけどね(笑)。でも、Lionel は僕と違って小さい頃からピアノを習ったりしてある意味音楽の英才教育を受けているんだ。そういった音楽的理論と直感に基づいたサウンドがGYPSY & THE CATの音楽になっているってわけさ。

-GYPSY&THE CAT結成の経緯は、2人とも地元のクラブでDJをしていた時代に知り合ったのがきっかけのようですね。お互いが意気投合し惹かれあった部分とは何だったのでしょうか?

ただ単純に2人で好きな音楽を作り出そうって思っただけさ。彼とは同じ時期にDJをやっていたり、80年代の音楽が好きだったりと、趣味が同じだったから自然にやるようになったんだ。ある日、僕がLionelの家に遊びに行ったのが楽曲制作を始めるきっかけになって、最初はインストのダンス・ミュージックを作ってたんだけど、ヴォーカルもフィーチャーしてみようってことになって、今のようなスタイルの音楽を制作するようになったんだ。

-GYPSY&THE CATでの活動前にはNIGHT CORPS名義で活動していたようですが、当時はどのような音楽スタイルだったのですか?現在との違いはあるのでしょうか?

ああ、NIGHT CORPSはLionelが彼の友達とやっていたプロジェクトだから僕は詳しく知らないんだけど……僕が聴いた感じだと、JUSTICEみたいなかなりハードなダンス/ディスコ・ミュージックって感じかな?だから僕達が今やっているサウンドとはかなりかけ離れているよ。

-そうだったんですか。で、ここでちょっと音楽から外れてジョーク混じりに答えて欲しいんですが……あなたのパーソナリティーを聞かせてください。NIGHT CORPSから勝手に想像しちゃったけど、まじめな優等生タイプというより、けっこう夜遊びしてやんちゃするタイプとか?

ハハハ!それはみんなのご想像にお任せするよ!

-では(笑)、質問を本線に戻します。出自はオーストラリアのメルボルンですが、資料によれば現在はロンドンに移住したようですね。ちょっと大袈裟な推察かもしれませんが、これはより良い音楽の環境を求めた結果なのでしょうか?

僕らはイギリスのRCAと契約を結んだから、イギリスに行ってアルバムを完成させるっていうのはごく自然な流れだったんだよ。レーベルのスタッフもロンドンにいるからいろいろとスムーズに事も進められるしね。それに、オーストラリアにいた頃はバンドと一緒にライヴをすることがなかったから、ロンドンに行ってバンドと一緒にライヴをするのもいいかなって思ったし、何よりロンドンはヨーロッパの中心地だから、僕らの作品を世界に発信するには最適な場所かなって感じたんだ。