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INTERVIEW

Japanese

PILLS EMPIRE

 

PILLS EMPIRE

Member:Naoya Shimomoto(Vo&Ba) / Toshinobu Kokubu(Vo&Syn&Sampler)

Interviewer:佐々木 健治


-僕もPILLS EMPIREには、そういうイメージはありましたね。

N:そうですよね。それで、ちょっと出し過ぎたなと思って。自分達の一面だけを見てもらうというのはあまり望んでいることではないので。人間が一面性しかないなんてありえないし、いかに自分の本来ある面を全部出すかというのがアートかなと思っているので。結構、一面性だけで、曲も全部一貫したトーンで、例えば一つ発明したバンドの武器をひたすら薄めて延ばすみたいな感覚のバンドには吐き気がするというか。何でそんな嘘ばっかりつくんだろっていう。だから、自分達としては、全く嘘のない作品を作ったという自負はあります。

-そういう意味では、前半「Kubrick Syndicate」までは、僕がイメージしていたPILLS EMPIREなんですけど、「Manchester」あたりからはマッドチェスター的だったり、ニューウェーヴ色が強かったり、より多彩な楽曲が並んでいると思います。アルバムの構成はどのようなイメージで決められていったんでしょうか?

N:はい。でもそれは結構、自然に決まっていったよね。

K:うん。曲はもちろん前半の感じ、後半の感じというように作った訳ではないし、同時多発的にできたものなので、それをどう並び替えるかって考えた時に・・・個人的にシングルの曲が後ろにあるのが好きじゃないというか。前半から一つの流れで最後まで行けるアルバムが凄く好きで。BLOCK PARTYのファーストとかは、始めの4曲以外はクソだったりするんですけど(笑)。

N:そうだね(笑)。

-(笑)

K:あの流れの感じは好きで。ああいう感じをやりたかったんですよね。落としてまた上げるとかじゃなくて・・・

-最初に掴んで、最後まで一気にという感じですか。

K:そうですね。

N:実際、曲の並び順を出した時に、2パターンくらいしか出なかったんですよ。だったら、こっちの方がいいでしょうと自然となりましたね。

-確かに、流れとしては凄く聴きやすいですよね。で、「Dare D」が特に違う感じがあるというか、個人的にトライバルな音が好きなので、トライバルなところから展開してく感じが凄く好きな曲なんですけど。ちなみに、あれはいつ頃出来た曲なんですか?

N:あれは、レコーディングの一週間ぐらい前ですね。

-じゃあ、結構新しい曲なんですね。

K:でも、あれはもともとは全然違う感じの曲だったんですよ。もともとは、もっとガレージっぽい、THE HIVESっぽいというか。

N:THE HIVESとBLURと。

K:うん。バース、コーラス、バースみたいな構成の、PILLS EMPIREっぽい感じのガレージだったのが、このアルバムに入れようと思った時に、あんまり面白くないなと思って。それであのアレンジを思いついた感じですね。

N:もとの曲調は今出す感じではなかったんで、必要ないなと思って。メロの「Show Your Flag」っていう単語は、今のPILLS EMPIREとしては面白いなと思って、そこは残して発展した感じですね。その時期、SILVER APPLEのライヴを観に行ったり、LIQUID LIQUIDの音源をひたすら聴いたりしていて、あの感じをやりたいなって(笑)。

-なるほど(笑)

N:やってみたら、思った以上にBPMが速くなりすぎちゃって(笑)。それがいい感じの高揚感に繋がったかなと。

-LIQUID LIQUIDは僕も大好きです。

N:大好きです。(2009年4月の来日公演は)観に行けなかったですけど。