Overseas
LITTLE DRAGON
2014年07月号掲載
Writer 山口 智男
イギリス、アメリカでもそれぞれ14位、24位というヒットを記録した4作目のアルバム『Nabuma Rubberband』をひっさげ、スウェーデンの4人組、LITTLE DRAGONがこの8月、SUMMER SONICに出演するため来日を実現させる。多くの人たちが彼らの来日を待ち焦がれていたに違いない。
思えば、不思議なバンドである。便宜上、エレクトロと言われているLITTLE DRAGONが作る音楽は場合によってはアヴァンギャルドと言えるほどエッジーでマニアックな音楽ファンを唸らせるものながら、同時に、さまざまな切り口でとらえることができる――言いかえれば、リスナーを限定しない間口の広さも持っているところがおもしろい。ファンは1つの入口だけではなく、複数あるいろいろな入口からLITTLE DRAGONが作る幻想の世界に辿りついたに違いない。その入口はメジャー第1弾アルバムとなる『Nabuma Rubberband』でさらに数が増えた印象だ。今回のSUMMER SONIC出演をきっかけにLITTLE DRAGONがさらなる注目を集めることは間違いない。まだ聴いたことがないという人にはこの機会に、ぜひチェックしてみることをオススメする。
LITTLE DRAGONの結成は1996年。スウェーデン第2の都市、ヨーテボリで日系のヴォーカリスト、Yukimi Naganoが高校の先輩たちとバンドを組んだことがスタートだった。ジャズやR&Bを演奏していた彼らはその後、エレクトロニックなサウンドにアプローチしながら幅広い音楽の要素を取り入れていった。音源デビューは2006年。翌2007年にリリースしたセルフ・タイトルの1stアルバムから「Twice」がスマッシュ・ヒット。同曲はアメリカの人気TVドラマに使われ、彼らの存在がアメリカでも知られるようになるきっかけになった。以後、『Machine Dreams』(2009年)、『Ritual Union』(2011年)と順調にリリースを重ねる一方、スウェーデンの新世代ジャズ・ユニット、KOOPを皮切りにYukimi Naganoがフィーチュアリング・シンガーとしてさまざまなアーティストの作品に参加。LITTLE DRAGONをツアー・サポートに抜擢したDamon AlbarnのGORILLAZ、SBTRKT、Raphael Saadiq、DJ Shadow。彼女を起用したアーティストの顔ぶれからもYukimi Naganoがシンガーとしていかに高い評価を得ていたかが窺えるが、そんな活躍がLITTLE DRAGONにとっても追い風になったことは想像に難くない。Yukimi Naganoの歌声をきっかけにLITTLE DRAGONに辿りついたファンも少なくないだろう。
"自分たちが行ったことがない新しい世界、新しい宇宙に飛び込んだ"とYukimi Naganoが語っているとおり3年ぶりのリリースとなる今回の『Nabuma Rubberband』は前作『Ritual Union』で世界的な成功の足がかりを作ったLITTLE DRAGONがさらなる飛躍に挑んだ意欲作。全体の印象はシンセのレイヤーを基調としたエレクトロニックなものながら、不穏に唸るウッド・ベースと力強いドラムがオーガニックなバンド・サウンドならではのスリルをアピールする「Klapp Klapp」のような曲もあれば、UKジャズ・ソウルなんて言ってみたい「Underbart」のような曲もある。あるいは無機質なマシーン・ビートが鳴る「Paris」のような曲もあれば、Janet Jacksonから影響を受けたという「Pink Cloud」のような曲もある。そして、ラストを飾る「Let Go」ではエスニックなビートが鳴っている。
そんな大胆かつ多彩な曲の数々を1つのイメージにまとめるのがR&Bのフィールを持ったYukimi Naganoの歌声だ。Björkと比べられるものの、そこまでエキセントリックではないところがいい。なるほど。サウンドそのものは刺激に満ちているにもかかわらず、LITTLE DRAGONが持つリスナーを限定しない間口の広さは詰まるところ、彼女の歌声が持つ包容力なのかなという気が、『Nabuma Rubberband』を聴いているうちにしてきた。
▼リリース情報
LITTLE DRAGON
『Nabuma Rubberband』
[WARNER MUSIC JAPAN]
2014.7.23 ON SALE
WPCR-15815 ¥2,457(税別)
[amazon] [TOWER RECORD] [HMV]
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