Japanese
8g
2012年12月号掲載
Writer 大島 あゆみ
高知県を中心に活動するオルタナティヴ・ロック・バンド、8g(エインジ)の1stミニ・アルバム『Geny(ゲニー)』がリリースされる。2008年に前身バンドを結成し、中山貴夫(Ba)が加入した今年4月に同バンドとして活動を始めてから初音源にあたる本作は、ZEPPET STOREの五味 誠をサウンド・プロデューサーとして迎え入れ制作された衝撃のデビュー作だ。
そもそも五味と8gとの関係は、五味が10年以上前にZEPPET STOREを脱退した後に(バンドは2005年に解散。五味は2011年の復活時に再加入)活動していたバンドで当時東京に出てきたばかりの水田樹志(Vo/Gt)がローディを務めていたことから始まる。後に水田が活動拠点を高知に移してもなお、五味は“音楽的な息子の1人”と明言するほどの間柄であり、水田の自衛本能から自身に満ちあふれた態度を取りながらも人一倍ピュアで傷つきやすい心と、彼を中心にかき鳴らされる8gのバンド・サウンドに共感し、今回のプロデュースに至ったのだという。
『Geny』と名付けたタイトルに特に意味はなく、言葉の響きと、土佐弁で“げに”は“なんと!”といったときに使う、感嘆詞であるというところから来てるとか来てないとからしいが、五味のプロデューサーとしての参加もまさに“なんと!”な、長年の付き合いから築かれてきた古い絆から生まれた経緯があったのだ。
収録されている楽曲は、重厚で凶暴。なのに、どこか無骨で無垢さを感じられるほどセンチメントでもあり、潔くも男クサさたっぷりの熱量は、聴くほどに胸がじりじりと焼けるような痛みを感じられるほど強烈。6分50秒におよぶ壮大なバラード「Amber」から始まり、「UTA」はスロー・テンポでずっしりと打ち鳴らされる中川雄矢(Dr)と中山のリズム隊の情熱的な音色と、水田と宮内新太(Gt)のノイジーなギター・アンサンブルが強烈なナンバーだ。水田のハスキーな歌声は、“繰り返す痛みだけ残して 止まった世界”から脱却し、絶望の傍らに希望を抱き光の射す場所へ走り出せというメッセージを、自らを奮い立たせるように力強く歌っている。続く「Alice」は闇へと消えていく少女をダークな世界観を持って大きなスケールで描き、軽快に疾走するアンセム「RAT」は英詞のリリック、轟音かつ鋭利なバンド・サウンドとエネルギッシュな歌声が、雰囲気たっぷりの高揚感とともに音の洪水に浸からせてくれる。「BASILISK」は、ラウドかつキャッチーなグルーヴに、クールなラップ調のメロディが印象的。本作品のキーワードと言って等しい、多くに描写されている“空”と“光”。その言葉とともに本作の最後を締めくくるに相応しい「SUNRISE」は、バンド・サウンドとシンセの音色が重なり合い、まるで日の出の時に煌煌と大地を照らし始める太陽のようにエネルギーに満ち、明日への希みと温もりを見出すようにドラマチックかつソウルフルに奏でている。そんな聴きごたえのある本作は、“人は命を消化すると体重が8〜9g軽くなる”という俗説からとったというバンド名をそのままに“魂の重さ”を、身を削って奏で円盤に封じ込んだといっても過言ではないスピリットを感じられるはずだ。
年明けの1月19日(土)には、活動拠点である高知X-ptにてレコ発イベントを開催する。プロデューサーである五味が在籍するZEPPET STOREも新譜リリースを控え本格的に活動を再開した今、より精力的に活躍の場を広げ走り出す両バンドの今後の朗報を楽しみに待ちたい。
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