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DISC REVIEW

Japanese

2022年06月号掲載

心拍数とラヴレター、それと優しさ

高橋 響(Vo/Gt)が中学生の頃文集に綴った"僕はソニーからデビューします"という夢は現実となり、ついにメジャー・デビュー作がリリース。独特な表現のワードをポップに放つ「愛してますっ!」や、タイトルからは想像がつかないロマンチックで'80s感漂う「冷やしネギ蕎麦」、繊細なピアノと情熱的なギターが混ざりあう「honest」、アップテンポで駆け抜ける全肯定ソング「W.A.N.」、切なさが染みる冬のバラード「しろくならない」、街と日常を切り取った素朴さが心地よい「世田谷代田」など12曲が収録された。シティ・ポップからパンクまでを奏でるそのあまりの振り幅の広さに、まだまだ見せていない顔があるのではと期待してしまう。海外からも注目を集める彼らの、計り知れない可能性を感じる1枚。(中尾 佳奈)