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DISC REVIEW

Japanese

2020年06月号掲載

サイダーのように言葉が湧き上がる

never young beach

『サイダーのように言葉が湧き上がる』

Release Date : 2020-05-13
Label : ビクターエンタテインメント

多彩な楽器や女声なども効果的に配した『STORY』をリリースし、ホール・ツアー完遂後のネバヤンは今年、一転してまたグッと身近な印象のシングルを発表している。本作はその親しみやすさに加えて、お得意の夏曲。同名の劇場アニメ主題歌である「サイダーのように言葉が湧き上がる」は、優しく軽快なギターが印象的な、まさに"サイダー"のように、カラッとした暑さに爽快感と懐かしさを弾けさせる1曲だ。シンバルやベースの響きを最小限に抑えた粒立ちの良い4人の音からなり、映画に登場する"言葉を交わすこと"に億劫になっている少年少女を見守る、安部勇磨の温かい歌声を際立たせる。c/w「シティサイド・ラプソディ」は阿南智史(Gt)作曲で、彼らとしては新しい都会的なファンクがえも言われぬ余韻を残す。(稲垣 遥)


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A GOOD TIME

"西海岸のはっぴいえんど"と称されるnever young beachが、遂にメジャー・デビュー・アルバムをリリース! 前作同様エンジニアに池田 洋を迎え、音へのこだわりはもちろん、肩の力が抜けるほどの日常のキーワードで満ち溢れた今作。"溶けたバターの匂い"と生活の中で見つける幸せを表現した「気持ちいい風が吹いたんです」、"電車にゆられガタンゴトンと"と始まる「海辺の町へ」など、これまで以上にフォーキーで日本語の響きを大切にした楽曲が勢揃い。さらに、眩いコーラスとリズム隊の掛け合いが絶妙な「SURELY」では、3年間の活動の月日を凝縮したサウンドで、ネバヤンがこれまで愛されてきたわけを再認識させられた。なんでもない日常に隠れた幸せに気づかせ、心地よい時間へと導いてくれる、それが今作『A GOOD TIME』の魅力だ。(滝沢 真優)


YASHINOKI HOUSE

"西海岸のはっぴいえんど"と称される平均年齢23歳の5人組、never young beachの1stアルバム。ペトロールズ、踊ってばかりの国、クリープハイプなどを手掛ける池田洋をエンジニアに迎えた今作には、70年代J-POPサウンドを現代に落とし込んだような、懐かしくも新しい楽曲陣がずらり。"夢見てる"のフロントマンとして活躍していた当時から、安部勇磨(Vo/Gt)のソングライティング・センスには一目置いていたが、ネバヤンでそれが最大限に生かされるようになったのだと思う。エキゾチック且つサイケな要素を含んだ極上のポップ・サウンドに乗せて歌われる何気ない日常は、キラキラした初夏の爽やかさと、"僕らはまだまだ若いんだ!"と言わんばかりの期待感で満ちている。さあ、夏が来るぞ!(奥村 小雪)