Japanese
大橋ちっぽけ / Dannie May
Skream! マガジン 2021年08月号掲載
2021.06.23 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 稲垣 遥 Photo by 小山田祐介
2021年第1弾楽曲が地上波ドラマのエンディング・テーマに抜擢されたシンガー・ソングライター 大橋ちっぽけと、6月に発表した新曲のMV再生回数も好調なコーラス系バンド Dannie May。下北沢LIVEHOLICの6周年記念公演第2夜は、まさに早耳リスナー要注目と言える両者の、初共演となるライヴだ。
先行となったのはDannie May。ドラム・カウントからいきなり、田中タリラ(Vo/Key)作のドープでダウナーな新曲「If you イフユー」で圧倒的なインパクトを与えると、「針よ墜とせぬ、暮夜の息」へ繋いだ。リード・ヴォーカルをとるマサの彩り豊かな声色に観客が惹き込まれていくのがわかる。そして、3人のコーラスが重なると早くも彼らの空気で会場全体を満たしていく。"下北沢LIVEHOLICにお越しのみなさま、こんばんはDannie Mayです。よろしく!"マサが挨拶し、そこからアシッド・ジャズ・テイストな「灰々」を披露。タリラのキーボードの存在感が大きい、挑発的且つ洒落たサウンドに合わせ長い手足で煽るYuno(Cho/Kantoku)のモーションもステージに映える。フロアからも手が上がると"いいね!"とマサもフレンドリーに笑った。
MCでは先ほどまでのクールな歌声と裏腹"熱い!"と汗だくなマサ。"2年ぶりですからね"(タリラ)、"初めてのライヴハウスでのライヴがここだったんですよ"(マサ)と結成間もない2年前に、LIVEHOLICのステージに立っていたことを明かす。当時はまだ自分たちのことを知っている人は少なかったが、今Dannie Mayを目当てに足を運んでくれる人がいることを感慨深げに話し、温もりのあるロマンチックな1曲「バブ28」、そして話題の新曲「適切でいたい」をライヴ初披露した。画一的な人間を良しとする社会に抗おうと葛藤するメッセージ性の高いこの曲は、3人それぞれがヴォーカルとしての見せ場を持ち、後半にかけ徐々に熱を増していく展開だけに生での迫力抜群。声は出せないものの、オーディエンスも待ってましたというような反応だ。そこからはド級のポップ・チューン「ユートピア」を畳み掛けた。マサがハンドマイクでステージの前方ぎりぎりまでせり出し手を振る姿には、観ているこちらも笑顔で応じてしまうほかない。ラストはバンドのチームから大事な人がいなくなったときに作ったという「御蘇-Gosu-」。"1回どん底だったのが、今日はいっぱいお客さんいてありがたい。嬉しいなと思います"とマサは改めて感謝を述べる。ゴスペル調で壮大さも携え"生き抜く力を"と歌うこの曲で、最後に未来を見据える彼らの決意を表してステージを去っていった。
後攻は、大橋ちっぽけがDJ HIRORONを率いて登場。スタンドマイクを握り、ピアノの音色をバックに「鏡写し」から透明感と艶を兼ね備えた歌声でライヴハウスを包み込んだ。そして、恋人に別れを告げたあとに巡る想いを歌う「幸せについて」。歩くようなリズムで進む、丸っこくミニマムな音像であるがゆえに、切なくも素直な言葉のひとつひとつが際立ち、胸にじわりと沁み込んでいく。冒頭たった2曲を聴いただけで、甘さと冷めた部分が入り交じるヴォーカルの表現力に舌を巻いた。
"LIVEHOLIC 6周年アニバーサリー、呼んでくれて嬉しいかぎりです。僕も今日は特別なセットで演奏させてもらいます"そう言い、ギターに坂本 遥(MEMEMION/エドガー・サリヴァン)、ベースに是永亮祐(ex-雨のパレード)を迎えてここからはDJ+バンド・セットで「Say NO!」、「僕はロボット」を披露。早速グルーヴィなベースと切れ味のいいギターが冴えるナンバーだが、迫力のサウンドを引っ張っているのはあくまでも大橋の歌で、振る舞いは自然体なのに、ヴォーカリストとしての自負が窺える、目が離せない魅力があった。そのあとは、大橋もアコースティック・ギターを持ち、ドラマ"理想のオトコ"エンディング・テーマの、温もりのあるミドル・テンポ「By Your Side」を優しく届け、弾き語りから1stミニ・アルバム収録曲「君と春」を始める。まるで部屋の中で隣にいるような距離感で歌われる歌に、会場の誰もが聴き入り、大きな拍手を贈った。"早いもので次でラストという、衝撃的展開"と大橋が少し笑い、"いろいろ大変だったり雨降ったりするけど、嫌なことを乗り越えられますように、ゆるく強く生きていこうぜっていう曲"と「主人公」をラストに据えた。サビでぱっと開けるサウンドに乗せて、"君の気持ちが痛いほどわかるよ/だから歌うのそれがポップミュージック"というリリックを最後に届けたのは、自分の歌を聴いてくれる人への想いを抱いて、これからも大橋ちっぽけは歌っていくんだという気持ちの表れだろう。Dannie Mayと大橋ちっぽけ、共に色とりどり且つ充実のステージを繰り広げながら、まだまだやるという意志を見せた、満足度の高いライヴだった。きっと将来今日のことを自慢できる日が来ると思うと、自然に顔がほころんでしまう夜だった。
[Setlist]
■Dannie May
1. If you イフユー
2. 針よ墜とせぬ、暮夜の息
3. 灰々
4. バブ28
5. 適切でいたい
6. 暴食
7. ユートピア
8. 御蘇-Gosu-■大橋ちっぽけ
1. 鏡写し
2. 幸せについて
3. Say NO!
4. 僕はロボット
5. By Your Side
6. 君と春
7. 主人公
- 1
LIVE INFO
- 2025.07.15
-
有村竜太朗
板歯目
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
[Alexandros]
Mirror,Mirror
TENDOUJI × 浪漫革命
SCOOBIE DO
キミノオルフェ
羊文学
Saucy Dog
Ivy to Fraudulent Game
- 2025.07.16
-
有村竜太朗
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
GLIM SPANKY
BIGMAMA × Dannie May
坂本慎太郎
Base Ball Bear × PEDRO
SHE'S × ヨイズ
TenTwenty
Saucy Dog
- 2025.07.18
-
斉藤和義
YOASOBI
フレンズ
[Alexandros]
SVEN(fox capture plan)
板歯目
東京スカパラダイスオーケストラ
ExWHYZ
GLIM SPANKY
the paddles
キュウソネコカミ
NEK! × komsume
KiSS KiSS
Organic Call
SIRUP
ぜんぶ君のせいだ。
SAKANAMON
ヤングスキニー
ACIDMAN
Laughing Hick
TENDOUJI
cinema staff × eastern youth
- 2025.07.19
-
豆柴の大群
浅井健一
フレンズ
"NUMBER SHOT2025"
コレサワ
YOASOBI
PIGGS
鶴
東京スカパラダイスオーケストラ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
Novelbright
"JOIN ALIVE 2025"
shallm
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
キノコホテル
UNCHAIN
竹内アンナ
め組
"焼來肉ロックフェス2025"
SPECIAL OTHERS
ExWHYZ
LOCAL CONNECT
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
ぜんぶ君のせいだ。
いきものがかり
新しい学校のリーダーズ
"DAIENKAI 2025"
チリヌルヲワカ
片平里菜
PENGUIN RESEARCH
荒谷翔大
Nothing's Carved In Stone
マオ(シド)
- 2025.07.20
-
神はサイコロを振らない
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
[Alexandros]
ビッケブランカ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
"JOIN ALIVE 2025"
さめざめ
キノコホテル
HY
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
崎山蒼志 / NakamuraEmi / ズーカラデル / TENDRE ほか
GRAPEVINE
"焼來肉ロックフェス2025"
清 竜人25
PK shampoo
"DAIENKAI 2025"
LOCAL CONNECT
ROF-MAO
いきものがかり
GARNiDELiA
ブランデー戦記
- 2025.07.21
-
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
PK shampoo
LOCAL CONNECT
東京スカパラダイスオーケストラ
ASP
鶴
TENDOUJI
jizue
め組
HY
PIGGS
小山田壮平 / 奇妙礼太郎 / 安部勇磨(Band set) ほか
ぜんぶ君のせいだ。
アーバンギャルド
LACCO TOWER
GOOD ON THE REEL
いゔどっと
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Homecomings
SpecialThanks / レイラ / GOOD4NOTHING / THE FOREVER YOUNG ほか
アカシック
PENGUIN RESEARCH
- 2025.07.22
-
Hump Back
the telephones
- 2025.07.23
-
東京スカパラダイスオーケストラ
板歯目
フラワーカンパニーズ×アイボリーズ
9mm Parabellum Bullet
女王蜂
- 2025.07.24
-
水平線
板歯目
bokula.
ビレッジマンズストア
竹内アンナ
the paddles
- 2025.07.25
-
四星球
マカロニえんぴつ
セックスマシーン!!
東京スカパラダイスオーケストラ
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
キュウソネコカミ
FIVE NEW OLD
有村竜太朗
Ivy to Fraudulent Game
のうじょうりえ
輪廻
RAY
らそんぶる
UNCHAIN
ゴキゲン帝国
miida
bokula.
感覚ピエロ
- 2025.07.26
-
あれくん
[Alexandros]
Eve
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
GANG PARADE
須田景凪
コレサワ
LOCAL CONNECT
アーバンギャルド
reGretGirl
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
Creepy Nuts
FIVE NEW OLD
PENGUIN RESEARCH
マオ(シド)
さめざめ
Academic BANANA
"MURO FESTIVAL 2025"
WtB
有村竜太朗
Czecho No Republic
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.07.27
-
Eve
東京スカパラダイスオーケストラ
MAPA
神はサイコロを振らない
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
LOCAL CONNECT
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
コレサワ
DURDN
"MURO FESTIVAL 2025"
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.07.28
-
THE YELLOW MONKEY
パピプペポは難しい
のうじょうりえ
Hump Back
- 2025.07.29
-
大森靖子×銀杏BOYZ
斉藤和義
RELEASE INFO
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.18
- 2025.07.19
- 2025.07.20
- 2025.07.23
- 2025.07.25
- 2025.07.29
- 2025.07.30
- 2025.07.31
- 2025.08.01
- 2025.08.06
- 2025.08.08
- 2025.08.13
- 2025.08.15
- 2025.08.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Organic Call
Skream! 2025年07月号