Japanese
Dannie May
Skream! マガジン 2021年09月号掲載
2021.07.25 @渋谷TSUTAYA O-nest
Writer 稲垣 遥 Photo by 小澤 彩聖
今年3月の結成2周年記念日にYONA YONA WEEKENDERSを迎えて行った、3人組コーラス・バンド Dannie May初の主催ライヴ[Dannie May Presents "Welcome Home!"]。同企画の第2弾が開催された。
前回以降の4ヶ月という期間で『ホンネ』と『タテマエ』という2枚のEPを発表した彼ら。その2作はメッセージの面では、人の持つ両極端の本質に向き合い、様々なリスナーにとっての大切なものを炙り出すというコンセプトを持ちながらも、サウンド的にはこれまでのバンドの型に収まらないものも多く、振れ幅を如実に広げた作品だ。その収録曲がライヴという場で、彼らの新たな武器としても、花開いた感覚があった一夜だった。
今回のゲストは、YouTubeにアップしている弾き語り動画の数々をきっかけに、今注目を集めている小林私。ギター1本を奏でながら、生活する中で生まれる気持ちのわだかまりを、こぶしの効いた声でブルージーにもフォーキーにも歌い、観客を惹きつけていく。だが、そんなヒリヒリとした歌唱時とは一転、曲の間にはジョークを常に挟み、さらにスマホを取り出して自撮り、それをTwitterに投稿するなど、自ら作り上げた空気を自由に壊し、ライヴを進めてゆくのがユニークすぎる。ミニマムなギターからサビで緩急をつける「泪」、踊れるリズムでありつつ言葉が雪崩のように押し寄せる「サラダとタコメーター」などを披露し、深くお辞儀をしてそのステージを終えた。
主役のDannie Mayはこの日、タイムスリップするようなオープニングSEから「バブ28」でライヴを始めた。いつもの挑発的なムードとは違う温かな幕開けは、小林私をひと目見ようと集まった人や、話題の最新曲「適切でいたい」でバンドのことが気になり足を運んだ人など、初見の人も多かったであろうオーディエンスを意識してのことだろうか。"コーラス系バンド"と掲げる彼らの真骨頂である3人のハーモニーを冒頭から聴かせていく。
しかし、そのあとはぐっと音圧を上げたジャジーな「灰々」でアグレッシヴな空気に。そのまま「針よ墜とせぬ、暮夜の息」を投下すると、フロアからは手拍子が。マサ(Vo/Gt)がそれに対して瞬発的に"ありがとう!"と返し、歌いながらも観客とコミュニケーションをとる姿勢がフレンドリーでいい。
MCではマサが、メンバー待望の共演だという小林私が、楽屋で"スマホで「2048」って昔流行ったゲームをめちゃくちゃしてる"とイジると、フロアにいた小林が大声で"バラすな!"とツッコみ、笑いが起きた。
"ポップとマイナーの境界線"を狙う彼らだが、中盤は新作『タテマエ』の中でも"マイナー"寄りと言えそうな、トリッキーなサウンドに中毒者続出中である、田中タリラ(Vo/Key)作の1曲「If you イフユー」。そして、その後奏から、運動会BGMの定番である「Csikos Post」(ネッケ)のイントロへと繋ぎ、「適切でいたい」に突入した。これも『タテマエ』収録の新曲でありながら、楽曲とリンクしたブラックな世界観のアニメMVの効果も相まって、すでに人気のナンバーというのが、フロアで揺れるオーディエンスの反応からわかる。マサのサングラスも曲中にふっ飛ぶほどの熱量で魅せ、今度は一気にキャッチーなサマー・チューン「万年青」、さらにミラーボールが回り、カオティックなシンセが引っ張るダンス・ナンバー「ええじゃないか」と怒濤の新曲連発。これまで以上に迫力のある田中タリラの歌い口も印象的だった。
ここでマサが、中学生の頃にいじめにあった経験から、"何か一芸が秀でていないといけない"という想いで音楽を始めた過去を話し始めた。だからこそ、これまでは"バンドを続けること"を目標に活動してきたところから、2枚のEPの制作を経て、今後は"誰にもつらい気持ちを相談できなかった人の帰る場所でありたい"意識になってきたと言い、「御蘇-Gosu-」を披露。きれいごとではない、自らの過去を踏まえての発言はまっすぐに胸に届き、ファンとの信頼感が深まる場面だったし、3人の声色にも特に気持ちが乗っているように思った。
アンコールでは田中タリラとサポート・ドラマーが先に登場し、キーボードとドラムでセッションを始め、Yuno(Cho/Kantoku)がコーラスで、マサがギターとヴォーカルで加わり、流れるように「暴食」を始めた。赤い照明が映える怪しくソウルフルなナンバーに、再び大きな拍手が湧き起こる。
また、Yunoが"(時世もあり)アンコールが初めてだから、やってみたかったんだよね"とグッズのDannie May Tシャツを嬉しそうに見せるなど、微笑ましい場面もありつつ、マサの"今日は発表があります!"の言葉を合図に、ドラムロールから、初のワンマン・ライヴを渋谷WWWで開催することをアナウンスした。ライヴ後にマサがTwitterで、WWWについて、上京した頃に先輩のライヴを観て、いつかここでやりたいと憧れていたライヴハウスだと明かしていたが、ステージでもその嬉しさを素直に見せながら、ラスト・ナンバー「ユートピア」へ突入。めでたい知らせを受けとびっきりの祝祭感に包まれた会場で、キラキラのポップ・チューンに合わせて手を振るメンバーとオーディエンスが、とにかく美しかった。
- 1
LIVE INFO
- 2025.05.08
-
オレンジスパイニクラブ
BLUE ENCOUNT
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
DeNeel
Maki
緑黄色社会
SUPER BEAVER
柄須賀皇司(the paddles)
ORCALAND
ヤングスキニー
WANIMA
- 2025.05.09
-
THE BACK HORN
Creepy Nuts
a flood of circle
BLUE ENCOUNT
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
WtB
DeNeel
SUPER BEAVER
Rhythmic Toy World
MAN WITH A MISSION
ねぐせ。
オレンジスパイニクラブ
大森靖子
Organic Call
GLASGOW
CNBLUE
- 2025.05.10
-
The Biscats × Ol'CATS
never young beach
The Ravens
ネクライトーキー
ずっと真夜中でいいのに。
コレサワ
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
HY
sumika
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
Keishi Tanaka
ポップしなないで
Mr.ふぉるて
Rhythmic Toy World
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
indigo la End
ヒトリエ
緑黄色社会
Bimi
"GAPPA ROCKS ISHIKWA"
GANG PARADE
SCOOBIE DO
斉藤和義
東京スカパラダイスオーケストラ
あいみょん
"METROCK2025"
FINLANDS
fox capture plan
CNBLUE
a flood of circle
No Buses
- 2025.05.11
-
The Biscats × Ol'CATS
ネクライトーキー
THE BACK HORN
ずっと真夜中でいいのに。
The Ravens
HY
sumika
indigo la End
ORCALAND
Keishi Tanaka
ヤングスキニー
BLUE ENCOUNT
山内総一郎×斎藤宏介
渡會将士
古舘佑太郎 × 田村晴信(171)
US
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
VOI SQUARE CAT
NakamuraEmi
Bimi
ADAM at
SCOOBIE DO
斉藤和義
Creepy Nuts
flumpool
ヒトリエ
fox capture plan
四星球
私立恵比寿中学
忘れらんねえよ / 超☆社会的サンダル / Conton Candy / KALMA ほか
Ayumu Imazu
フラワーカンパニーズ
DIALOGUE+
BIGMAMA
People In The Box
Bray me
MARiA(GARNiDELiA)
WtB
あいみょん
"METROCK2025"
点染テンセイ少女。
清 竜人25
Mellow Youth
- 2025.05.12
-
US
- 2025.05.13
-
ヤングスキニー
WANIMA
ビレッジマンズストア
US
- 2025.05.14
-
yummy'g
VOI SQUARE CAT
ホリエアツシ(ストレイテナー)/ 橋口洋平(wacci)
大森靖子
WANIMA
緑黄色社会
Hello Hello
PEDRO
LiSA
清 竜人25
怒髪天
- 2025.05.15
-
a flood of circle
THE YELLOW MONKEY
SPARK!!SOUND!!SHOW!! / the dadadadys
女王蜂
No Buses
星野源
WANIMA
山内総一郎×斎藤宏介
CENT
オレンジスパイニクラブ
Homecomings × Cody・Lee(李)
mol-74
トゲナシトゲアリ × She is Legend
LiSA
- 2025.05.16
-
Hump Back
ORCALAND
ヒトリエ
Mr.ふぉるて
Creepy Nuts
fox capture plan
a flood of circle
ReN
四星球
ayutthaya
No Buses
The Ravens
People In The Box
flumpool
ヤングスキニー
星野源
[Alexandros]
VOI SQUARE CAT
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
INF
never young beach
- 2025.05.17
-
フラワーカンパニーズ ※振替公演
THE BAWDIES
"CIRCLE '25"
女王蜂
sumika
渡會将士
アーバンギャルド
ネクライトーキー
ExWHYZ
斉藤和義
Bimi
Creepy Nuts
四星球
いきものがかり / Omoinotake / Saucy Dog / アイナ・ジ・エンド ほか
DIALOGUE+
GLIM SPANKY / 水曜日のカンパネラ / 岡崎体育 / Laura day romance ほか
コレサワ
flumpool
Official髭男dism
THE BACK HORN
People In The Box
GANG PARADE
WtB
BRADIO
"ACO CHiLL CAMP 2025"
indigo la End
[Alexandros]
ポップしなないで
小林私 / 色々な十字架 / 叶芽フウカ(O.A.)
INORAN
ずっと真夜中でいいのに。
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
インナージャーニー / 地元学生バンド ほか
- 2025.05.18
-
渡會将士
androp
"CIRCLE '25"
アーバンギャルド
sumika
ねぐせ。
ヒトリエ
THE BAWDIES
斉藤和義
ReN
a flood of circle
ASP
22/7
OKAMOTO'S / Lucky Kilimanjaro / サニーデイ・サービス ほか
ポップしなないで
WANIMA
"COMING KOBE25"
Official髭男dism
DIALOGUE+
The Ravens
Mr.ふぉるて
おいしくるメロンパン
ExWHYZ
コレサワ
BRADIO
"ACO CHiLL CAMP 2025"
私立恵比寿中学
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
SPECIAL OTHERS
INORAN
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.05.19
-
点染テンセイ少女。
- 2025.05.21
-
VOI SQUARE CAT
斉藤和義
Saucy Dog
打⾸獄門同好会 / くるり / ストレイテナー ほか
あいみょん
Hakubi
yummy'g
渡會将士
ADAM at
緑黄色社会
RELEASE INFO
- 2025.05.09
- 2025.05.10
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.05.21
- 2025.05.23
- 2025.05.28
- 2025.05.30
- 2025.06.01
- 2025.06.04
- 2025.06.11
- 2025.06.13
- 2025.06.18
- 2025.06.25
- 2025.06.28
- 2025.07.02
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Bimi
Skream! 2025年04月号