Japanese
私立恵比寿中学
Skream! マガジン 2021年06月号掲載
2021.05.05 @Zepp Tokyo
Writer 宮﨑 大樹 Photo by 中島たくみ
転校していったメンバー、オーディション不合格者、古今のエビ中ファミリー(※私立恵比寿中学ファン)、そして――彼女たちは、たくさんの想いを受け継ぎ、歴史を背負って新生エビ中として進んでいく。
結成から数えれば12年目になる"エビ中"こと私立恵比寿中学に、7年ぶりの新メンバーが加入する。年明けにオーディションが始動。7,000通の応募の中から選ばれた合格者の発表が、メジャー・デビュー9周年を記念して開催した無観客配信ライヴの中で行われた。
その1部は、現在休養中の安本彩花がプロデュースした"エビの踊り食い produced by 安本彩花"。メジャー・デビュー9周年且つ新メンバー発表という重要な場に立てない悔しさは、きっと安本にもメンバーにもあったとは思うが、そんな大事なライヴの1部を安本プロデュースにしたという事実は、彼女がエビ中にとってどれだけ大切な存在であるかの裏づけだろう。
"画面越しでも自由に踊って楽しんでほしい"そんな想いが込められたように、「シンガロン・シンガソン」、「YELL」、「ハイタテキ!」、安本が考案したのは開幕からアゲ曲で畳み掛けるセットリストだ。そこからにじみ出ているように感じたのは、優しさと明るさ、そして希望。思い返せば、7年前に新メンバーとして加入した小林歌穂と中山莉子の教育係を任されていたのは、ほかでもない安本その人だった。9周年を祝い、感謝する気持ちと共に"新メンバーを歓迎したい、そして一緒にステージに立てる日を楽しみにしていてほしい"安本がこのステージを通して伝えたかったのは、そういうことだったんじゃないだろうか。
MC中には、こちらも安本が考案したという"胸キュンセリフ対決"コーナーが設けられたりして、いい意味でやりたい放題でもあった1部公演"エビの踊り食い"。ラスト・スパートに入り、ひときわボリュームが上がった(ように感じた)「ジャンプ」で魅せた力強いユニゾンからは、シーンの最前線を走り続けるエビ中の底力を感じたし、続く「君のままで」は、彼女たちにしか歌いこなせないスケールの大きさだったように思う。観る者をハッピーにする力と感動を与える力。エビ中の魅力を余すところなく詰め込んだセットリストに仕上げているあたりは、さすが安本だ。「熟女になっても」を経て最後に届けられのは「感情電車」。それは、2部に向かって進んでいくための曲にも受け取れたし、冒頭で綴ったように"たくさんの想いを受け継ぎ、歴史を背負って新生エビ中として進んでいく"ための、一種の装置のようでもあった。
そして第2部。いよいよ新メンバーの発表を迎える公演は"初夏のエビ増量キャンペーン"と題された。1曲目に「えびぞりダイアモンド!!」を披露し"もしや?"と思った予感は、続く「チャイム!」で確信に変わる。どうやら2部は、シングル表題曲をリリース順にパフォーマンスするようだ。もう10年以上も歌い続けられてきた曲は、無観客ライヴであってもファミリーからのコールが空耳するのだから、アイドル・ソングって本当に不思議だ。アニバーサリーのライヴでリリース順に披露するセットリスト自体は、極端に珍しいというわけではないだろう。だが、新メンバーを迎える直前に、歴史を振り返るように改めて歌い直していく姿を観ていると、いろいろとフラッシュバックする光景もあるし、新体制になっても大切に歌い続けていく意志表明にも受け取れる。エビ中の話から脱線してしまうが、コロナ禍も影響して解散/活動休止するグループも多く、ライヴハウスで聴くことができなくなってしまった名曲も多いなか、こうやって歌い継がれていくことの意義は大きい。「もっと走れっ!!」の間奏では、紅白のチームに分かれて玉入れが行われ"永遠に中学生"の健在っぷりも発揮した。変化も受け入れつつ、変わらない大切なものもある。そのふたつを大切に抱きかかえて、エビ中は新章に突入するのだろう。
MCのたびに"新メンバー発表は、このあとすぐ"とテレビ番組風に引っ張り続けてきた今回のオーディション合格者発表だが、ラストの「トレンディガール」を終えて、ついに発表の時を迎えた。この日、新たにエビ中に加わったのは、桜木心菜(出席番号13番)、小久保柚乃(出席番号14番)、風見和香(出席番号15番)の3人だ。星名美怜の"朝のチャイムが鳴りました、私たち――"の声に合わせて、"私立恵比寿中学です!"と新体制で初めての挨拶。"本日からエビ中はこの3人を加えた9人組アイドル・グループになります"(真山りか)。"3人とも、エビ中に来てくれて本当にありがとう!"(柏木ひなた)。"オーディション合宿もお疲れ様でした"(小林歌穂)。"みんなの頑張りを合宿で見ていたので、こうやって9人でこれから進んでいけるのがすごい嬉しいです"(中山莉子)と、先輩メンバーから歓迎の言葉が送られる。そして、今の意気込みと気持ちを聞かれた新メンバー3人は"この合宿で一緒に戦ってきた6人の想いを乗せて、私立恵比寿中学の桜木心菜として一生懸命頑張ります"(桜木心菜)、"いつか柚乃が入って良かったと思ってくれるように頑張ります"(小久保柚乃)、"今、メンバーの一員としてここに立てていることがとても嬉しいです"(風見和香)と想いを語り、最後は星名が"新しいメンバーを迎えて、私たちもどんどん前にこれからみんなで手を繋いで一歩ずつ進んでいけたらなと思うので、みなさんぜひ応援のほどよろしくお願いします"という言葉でライヴを締めくくった。
この新メンバー初パフォーマンスは、8月21日に開催される"みらいに響け、みなとのPLAYGROUND こと ファミえん2021 in 赤レンガ倉庫"に決定している。新メンバーにとってはいきなりの大舞台。エビ中は活動歴が長いぶん、覚える曲数が多く、求められるクオリティも高いはず。それでも、3人には高いハードルを乗り越え、大勢のファミリーの前で笑顔のパフォーマンスをしてもらいたい。安本がステージに復帰し、9人のエビ中に会える日も楽しみだ。
中学生時代といえば、最も多感な時期。そのころに日々感じていたドキドキとワクワクが、私立恵比寿中学にはある気がする。"また 次回 お逢いしましょう/恵比寿中学で 永遠に 中学生"(「永遠に中学生」歌詞)。彼女たちのライヴを観ているときは"永遠に中学生"でいられる。エビ中には、これからもそんな場所であり続けてほしい。
[Setlist]
■1部"エビの踊り食い produced by 安本彩花"
1. シンガロン・シンガソン
2. YELL
3. ハイタテキ!
4. 自由へ道連れ
5. あなたのダンスで騒がしい
6. 制服"報連相"ファンク
7. 未確認中学生X
8. 23回目のサマーナイト
9. 朝顔
10. 仮契約のシンデレラ
11. 青い青い星の名前
12. SHAKE! SHAKE!
13. MISSION SURVIVOR
14. ジャンプ
15. 君のままで
16. 熟女になっても
17. 感情電車
■2部"初夏のエビ増量キャンペーン"
1. えびぞりダイアモンド!!
2. チャイム!
3. ザ・ティッシュ~とまらない青春~
4. オーマイゴースト?~わたしが悪霊になっても~
5. もっと走れっ!!
6. 仮契約のシンデレラ
7. Go!Go!Here We Go!ロック・リー
8. 梅
9. 手をつなごう
10. 未確認中学生X
11. バタフライエフェクト
12. ハイタテキ!
13. 夏だぜジョニー
14. スーパーヒーロー
15. まっすぐ
16. シンガロン・シンガソン
17. でかどんでん
18. トレンディガール
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