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LIVE REPORT

Japanese

WANIMA

Skream! マガジン 2020年11月号掲載

2020.09.22 @ZOZOマリンスタジアム

Reported by 高橋 美穂 Photo by 瀧本JON...行秀

WANIMAが9月22日に"COMINATCHA!! TOUR FINAL LIVE VIEWING ZOZO MARINE STADIUM"を行った。まず、ZOZOマリンスタジアムで無観客ライヴというスケール感からしてハンパないのだが――本当は"無観客"ではない。ZOZOマリンにこそ観客はいないものの、配信ライヴはもちろん、全国286の映画館と12のライヴハウスを使用した"ライヴビューイング"でも楽しむことができたのだ。様々な場所から参加するオーディエンスの気持ちを映し出すように、2万5千本ものサイリウムがZOZOマリンを埋め尽くしていた。

そもそも"COMINATCHA!! TOUR 2019-2020"は、彼らのツアー史上過去の最大25万人を動員予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で、30公演中アリーナでの16公演が中止となってしまった。その後も彼らは、ツアーでのみ披露していた楽曲「春を待って」を3月に緊急配信、"大切な人たちとの大事な時間"を歌った最新曲「Milk」をテレビで初披露し、抜群の瞬発力とクオリティで音楽を発信してきた。ツアーは中止したものの、バンドとオーディエンスの気持ちは繋がり続けてきたのだ。それが結実した"COMINATCHA!! TOUR FINAL LIVE VIEWING ZOZO MARINE STADIUM"は、今でき得る限りの最高の"ツアー・ファイナル"だったと思う。

開演時間の19時きっかり。雨が降りしきる、観客がいない会場が映し出される。しかし、笑顔で飛び出してくるKENTA(Vo/Ba)、KO-SHIN(Gt/Cho)、FUJI(Dr/Cho)を見てホッとした。FUJIの頼もしい銅鑼も鳴り響き、始まったのは「JOY」。"やったー!! 配信だけどZOZOマリン開催できるぞ!"、"落ち着け、まだ1曲目"とはしゃぐKENTA。続く「Hey Lady」で"全員で飛び跳ねろ!"と呼び掛けるKENTAを見て、確信した。この3人、画面の向こう側のオーディエンスが見えているに違いない。雨の過酷さも、無観客の戸惑いも、一切感じないイイ表情だったんだもの! その後、全国のライヴハウスの様子が映し出されると、そのイイ表情はさらに加速した。

「Japanese Pride」、そして「BIG UP」、「夏のどこかへ」と続き、さらなる確信が生まれた。今日のセットリスト、ドラマがあり、広がりがあり、鋭さがあり、完璧じゃないか! さらに、祖母への思いを託した「Mom」を歌い終えたKENTAは"配信ライヴを観ているみんなを俺は失いたくないけん!"と叫んだ。いろいろな経験を重ねてきたからこそ、彼らは揺るがぬ思いを持っているし、それを画面越しでも届けることができるのだろう。

降りしきる雨もものともせず、3人はセンター・ステージへ。「渚の泡沫」では、このライヴのために開発された"世界初となる映像技術soundiv."が炸裂。最新技術に圧倒された直後に、「いいから」でWANIMA節を響かせる展開もたまらない。さらにはKENTAの"こんな時代だからともに歌うよ!"という言葉からの「ともに」。ドローンで捉えられた眩しい会場には、全国各地の気持ちが集まっているように見えてならなかった。

その後はメイン・ステージへ移動。KENTAは"いつもは言わん。でも、大丈夫やから。生きていればなんとかなる!"と力強いメッセージを届け、ストリングスとのコラボレーションも美しかった「りんどう」へ。最後はアッパーな「GET DOWN」と大輪の花火で締めくくった。

すると画面に"緊急告知"が映し出される。なんと、9月23日にミニ・アルバム『Cheddar Flavor』がリリースされるという......って、ライヴの翌日!? 前代未聞のサプライズだ。そして表題曲「Cheddar Flavor」を初披露。すぐに口ずさめそうなキャッチーさで、ますます胸を高鳴らせ、最後は「春を待って」でライヴは終了した。

終演後も楽しみが続く流れには、彼らがオーディエンスの日常も応援したい気持ちが表れていたと思う。こうして隅々まで気持ちを届けられるのは、彼ら自身が"弱いままで強く"(「りんどう」)なったからじゃないだろうか。彼らが本物で本気であることが、この状況下だからこそ際立った、素晴らしいライヴだった。


[Setlist]
SE:COMINATCHA!!のテーマ
1. JOY
2. Hey Lady
3. つづくもの
4. Japanese Pride
5. BIG UP
6. 夏のどこかへ
7. GONG
8. Mom
9. Milk
10. 渚の泡沫
11. いいから
12. ともに
13. りんどう
14. 宝物
15. GET DOWN
En1. Cheddar Flavor
En2. 春を待って

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