Japanese
カフカ
Skream! マガジン 2014年03月号掲載
2014.02.15 @渋谷TSUTAYA O-Crest
Writer 山口 智男
BUMP OF CHICKEN以降の日本のギター・ロックの今をエモーショナルに奏でたHalo at 四畳半。時折、音頭にも思えるリズムを交えながら、ぎくしゃくとした爆音オルタナ・ロックをぶちかましたヒトリエ。【『Rebirth』Release Tour『2036年宇宙の旅』~出発編~】と題したこの日のライヴを皮切りに最新アルバム『Rebirth』をひっさげ、全国ツアーを行うカフカにエールを送った2バンドの熱演に続いて、THE SMASHING PUMPKINSの「Tonight, Tonight」を出囃子にステージに現れたカフカは、Halo at 四畳半、ヒトリエとはまた全然違う雰囲気の盛り上がりを作り出したのだった。
つまり、三者三様に日本のライヴ・ロック・シーンの今を伝える3バンドを思いがけず見ることができたという意味で、とても興味深い顔ぶれだったわけだが、この日の主役であるカフカは『Rebirth』の中でも最も淡々としている「還る空」というちょっと意外な選曲で演奏をスタート。カフカの出番を心待ちにしていたファンに、ちょっとだけ肩透かしを食らわせるような出だしに意表を突かれた想いでステージを見ていると、曲の後半、ベースの音がブーストしたことを合図に、それまで無機質なブレイクビーツに合わせ、うつむき加減で演奏していた4人の感情が一気に噴きだしてきて、思わず面食らってしまった。
なるほど。目の前の景色を一瞬で様変わりさせるこの演出を考えての「還る空」だったわけか。アルバム・ヴァージョンよりもエモーショナルにアレンジした演奏に気持ちをいきなり持っていかれたという人はきっと筆者だけではなかったはず。その後、バンドはアルバムの曲順を遡るようにミウラウチュウ(Gt/Key)が閃かせるギター・フレーズにダンサブルなビートが絡む「Identity」と「addicted to xxx」の2曲をたたみかけ、ライヴの流れに心地いい勢いを作り出した。
この日は今年2度目の大雪が東京に降った翌日。そんな日にもかかわらず、多くのお客さんが集まったことに対して、"ありがとう"と端的に感謝を述べると、バンドはポップな「Inside of Snowdome」、じっくりと熱度満点のアンサンブルを聴かせる「水瓶とラクダ」、ハードな印象の「電気羊は夢を見ない」など、『Rebirth』から多彩な曲の数々を披露。振り返ってみれば、全13曲中11曲を演奏したわけだが、「Inside of Snowdome」をはじめ、大半の曲でカネココウタ(Vo/Gt/Key)がプレイしたキーボード(彼は新作以降、ピアノを練習しはじめたそうだ)やシーケンサーを使って演奏に加えたエレクトロな音色など、『Rebirth』におけるバンドの新たな試みは、彼らが観客の前でそれを再現することによって、よりはっきりしたものになったと思うし、メランコリーとちょっとひやっとした空気感が入り混じる世界観を作り上げるという意味で、確実にカフカの新たな魅力になっていた。その意味で、本編を新曲だけで構成したのは大正解だったのだろう。
印象的なフレーズを閃かせるクールなギタリスト、ミウラと無口なフロントマン、カネコの真ん中で図太いフレーズを奏でながら、観客をあおる役割を担っていたヨシミナオヤ(Ba)、そしてダンサブルなリズムを叩きながら重いビートでバンドの屋台骨を支えていたフジイダイシ(Dr)という4人の関係性も絶妙のバランスで美しい四角形を描き出していたと思う。しかし、ツアーは始まったばかりだ。4人目のメンバーとして、ミウラを迎え、バンドとして生まれ変わったことを印象づける新作をひっさげてのツアーを通して、彼らがどんなふうに成長を遂げるのか。4月26日のツアー・ファイナルに期待したい。
最後に、愛をテーマにした「ai」を演奏する前にカネコが語った、世の中に溢れかえっているラヴ・ソングに対する違和感や「dramatic irony」や新作のキモとも言うべき「Rebirth」の歌詞が印象づける辛辣さは、個人的にとても気持ちいいものだったことを付け加えておきたい。
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