Japanese
毛皮のマリーズ
Skream! マガジン 2011年05月号掲載
2011.04.23 @渋谷C.C.Lemonホール
Writer 沖 さやこ
1月にリリースされたアルバム『ティン・パン・アレイ』、そして3月より続いたツアー“MARIES MANIA”。このツアーでは、一切このアルバムの楽曲は演奏されていない。なぜなら、このアルバムが、メンバー自身の演奏によるバンド・サウンド以外の様々な楽器を用いて完成させた作品だからだ。小編成での再現や簡易式なアレンジを拒絶したフロントマンの志磨遼平は、この“渋谷公会堂”公演では、『ティン・パン・アレイ』の音を“完全再現”すると宣言した。
他の曲も聴きたいなぁ、ともぼんやり思ったが、こう考えてみた。私は『ティン・パン・アレイ』を聴くために、この渋谷公会堂にやってきた。着席し、再生されるのを待っていたら、目の前に音楽家たちが現れ、最初から最後まで通してこのアルバムを演奏して終わるのだ……。そう考えると、このライヴは何て贅沢なライヴなのだろうか。
緞帳がゆっくり上がると、マイクを手に持った志磨と栗本ヒロコのデュエットが始まった。アルバムの1曲目「序曲(冬の朝)」。呟くような志磨の歌声は、迫力あるツイン・ドラムに導かれるようにスケールを増してゆく。舞台に揃うメンバーはスーツ、蝶ネクタイやサスペンダー、タイトなベスト、フリル・ブラウスなど、昭和初期を思わせるハイカラな衣装を身にまとう。舞台の背に降りた赤い幕も、厳かな空気を醸し出す。
志磨は帽子を脱ぎ、結わいていた髪の毛をゆっくりほどいてゆく。その繊細な所作で、どんどん渋谷公会堂が彼の色に染まっていくような気がした。ゲストにBLACK BOTTOM BRASS BANDを招いて演奏された「恋するロデオ」に続き、ピアノとクラリネットがムーディーな「さよならベイビー・ブルー」。曲の色に合わせて変化する志磨のヴォーカルに、どんどん異世界へ誘われていく。ライヴというよりはショウ、ショウと言うよりは舞台という言葉がしっくりくる空間だ。何とも言えぬ不思議な潤いを帯びた、極上のロマンチシズムに酔いしれる。「C列車でいこう」では、この世に蔓延る不安因子がくだらなくなってしまうくらいの悦楽ムードに浸る。楽器が増えれば増えるほど、輝きを増す志磨の歌声。彼は場内をゆっくり見渡し、心から嬉しそうな表情を浮かべる。「星の王子さま(バイオリンのための)」では、バイオリンの音色に乗せて華麗に舞いながら歌う。彼の手の動きが非常に美しく、催眠にかかる様に見入った。この舞台で作られる音にも情景にも希望しか存在しなかった。絶望なんて無視しちゃうくらいのパワーを秘めた希望だ。「愛のテーマ」では、カルテットと、<ひまわりキッズ>と称された子供達が登場。客席からもハンズ・クラップが起こる。まさしくおとぎの国だった。
震災の件に触れた志磨は、「またなにもなかったように、悪い予感のかけらもないようなこの美しい街・東京に、またもう一度朝が来ますように祈りをこめて最後の曲を唄います」と語り、「弦楽四重奏曲第9番ホ長調「東京」」を歌い出した。『ティン・パン・アレイ』は志磨の“東京”という街のイメージをコンセプトとしたアルバムだ。彼の思い描く東京は煌びやかで、無邪気で、希望に満ち満ちている。現在の東京はまだ彼の理想には程遠いかもしれない。だが、この日、この時間、渋谷公会堂は確かに、彼の思い描く美しい街・東京だった。
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