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INTERVIEW

Japanese

高嶺のなでしこ

2025年12月号掲載

高嶺のなでしこ

Member:涼海すう 日向端ひな 籾山ひめり

Interviewer:宮﨑 大樹

HoneyWorksがサウンド・プロデュースを務める9人組アイドル・グループ、高嶺のなでしこが本誌初登場。彼女たちが、待望の1stアルバム『見上げるたびに、恋をする。』を完成させた。本作のリリースを記念し、籾山ひめり、涼海すう、日向端ひなの3名にインタビューを実施。数々の名曲や新曲が詰まった本作の聴きどころはもちろん、彼女たちのアイドルとしての"強さ"、"矜持"について語ってもらった。

-本誌初登場なので、まずはグループの紹介をお願いします。

ひめり:高嶺のなでしこはHoneyWorksさんサウンド・プロデュースのアイドル・グループです。2022年の夏に"TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)"でデビューさせていただいて、今年の8月で3周年を迎えました。今は9人で活動をしています。

-ご自身たちが感じるグループの楽曲の魅力と、アイドルとしての魅力はなんですか?

すう:楽曲の魅力は、やはりHoneyWorksさんがサウンド・プロデュースしていることです。HoneyWorksさんって「可愛くてごめん」(2022年リリース)とかでバズったじゃないですか。そういう曲を私たちは公式でカバーさせていただけるので、それは本当に大きいことだと思います。HoneyWorksさんと言えば若者の流行とか憧れそのものだと思っていますし、カッコいい系もかわいい系も、青春系とかも、いろんなことができるので、そこが強みだなと思います。

ひな:アイドルとしての魅力は、個性豊かなところ。ダンスの表現の仕方や歌声が違うので、そこも個性の1つかなと。あとは衣装が全員一緒なところも魅力だと思っています。対バンとかに出演させていただくときに、他のグループはメンバー・カラーの衣装を着ている方が多いんですけど、高嶺のなでしこは全員が同じ衣装を纏っていて異色なので、そこが印象に残るのかなと。

-なぜ"アイドルとしての魅力"を聞いたかというと、皆さんの楽曲を聴いたときに、"アイドルとしてアイドルのことを歌う"曲が多いと感じたんですね。例えばロック・バンドが自分たちのバンドのことを歌い続けるってなかなかないですし、アイドルだけで見ても"アイドルのことを歌うアイドル"というのは強い個性だと思います。そのなかで、そもそも皆さんにとって"アイドル"とはどういう存在なのか聞きたくて。

すう:アイドルになる前までは、勇気とか元気とかを貰える憧れの存在だと思っていたんです。だけど、実際になってみると、自分自身がファンの方から元気を貰ったり支えてもらったりすることが多いなと気付いて。相思相愛みたいな感じなんですよね。"高嶺"と言っているので高嶺の花ではありたいですけど、近く、隣り合った存在でもありたいなって。高嶺の花でもありつつ、ファンの方々の近くにもいる存在でいたいなと思っています。

-それって、グループが歌っていることと離れていないですよね。笑顔を与えること、しかもそれを一方的に与えるんじゃなくて、"ファンと一緒に"という姿勢を楽曲から感じていました。そういう意味では皆さん本心で楽曲を歌えているんじゃないですか?

一同:はい!

-皆さんはアイドルというものにちゃんと向き合っていて、ひたむきに理想を追っている感じがします。そういう姿勢のアーティストってとてもいいですね。さて、そんな高嶺のなでしこの1stアルバム『見上げるたびに、恋をする。』が完成しました。

すう:メジャー・デビューして2年弱という短い期間でアルバムを出させていただけて、本当に光栄だなと思います。こうやって収録曲を見てみると、たくさんの曲を歌わせていただいているんだなと改めて感じますね。メジャー・デビューしてからの楽曲で構成されているので、「Overture」を抜いて15曲も歌わせていただいていることに、周りのスタッフさんとか関係者の皆さんに感謝です。高嶺のなでしこはカバーとかも含めると40曲程歌わせていただいているので、たくさんの楽曲に関わらせていただけたことが嬉しいです。幸せだなと思います。

-アルバムに併せて、アーティスト写真も新しくなっていますね。

すう:今回の衣装はスカートがみんな短いんですよ。高嶺のなでしこってスカート丈が長めの衣装が多くて、今回は初めてみんなのスカートが短いんです。メンバー内でもこの衣装は人気ですね。この衣装の好きなところはレースのフリフリで、ふわふわ揺れるんじゃなくて、ちょっと独特な、ゆらゆら~って揺れ方をするんですよ。個性があるスカートだなと思っていて、そこが特にお気に入りのポイントです。

-収録順についてですが、これはどのように?

ひめり:リリース順なのかなとか思っていろいろ考察していたんですけど、スタッフさんが1つのライヴのセットリストのように考えてくださっていると聞きました。「美しく生きろ」で始まって、かわいさだったり青春感だったりを見せていくという、普段のライヴのセットリストに近しいように考えてくださっているんじゃないかなって。それに、最後に「I'M YOUR IDOL」というのが推せますね。最初は"なんで「花は誓いを忘れない」が最後じゃないんだろう?"と思っていたんですけど、「I'M YOUR IDOL」はアンコールみたいな感覚でライヴを締めることが多い曲なんですよ。なので、本編は「美しく生きろ」から「花は誓いを忘れない」までで、16曲目をアンコールみたいな気持ちで聴けるのがいいなと思います。

-これがライヴのセットリストだったとしたら、どんなライヴになりそうですか?

ひめり:最初は高嶺のなでしこがどんなグループなのかを知ってもらいたいから、メジャー・デビュー曲であり、そして私たちのライヴと言えばという楽曲「美しく生きろ」で、まずはバチッと決める。で、そこからちょっとギャップを見せるかのように、かわいさだったりとか、青春感を感じてもらったりとかして、10曲目の「アドレナリンゲーム」という激しい、速めの楽曲で爆上げしていく。そして、ファンの皆さんへの感謝の気持ちとか、アイドルとしての想いを後半に詰めているんじゃないかなと。ちょっと混乱するぐらい情報量が詰まったセットリストですけど、今の私たちが出せる魅力が全部詰まっているのかなと思いますね。

-そんなライヴも意識した収録順ということで、最初に「Overture」が収められています。この「Overture」は、皆さんにとってどんな気持ちにさせてくれる曲ですか?

ひな:私は「Overture」を聴くと緊張してしまうんですけど、曲を聴いてみんなで背中を叩き合って、気合を入れたりする、すごく大切な曲です。"これから高嶺のなでしこが始まるよ"という気持ちにさせてくれるスイッチ。やる気スイッチです。

-「Overture」に続いて、「美しく生きろ」が収録されています。

すう:「美しく生きろ」は、高嶺のなでしこというグループを表した楽曲と言っても過言ではないぐらいの楽曲で。歌詞に注目していただけたら嬉しいんですけど、それぞれがオーディションとか、グループに入る前にHoneyWorksさんとお話しした動画とかで言っていた言葉が歌詞に入っているんですよ。例えば私なら、オーディションのときに"「アイドルになりたい」と言ったら笑われたんだ"と言った言葉が"笑えばいい/自由に夢見なきゃ"という歌詞になっていたりします。そういうことがあってメンバーの想いが入りやすい曲ですし、実際の言葉が歌詞に入っていることで、高嶺のなでしこを一番表しているなと。なので、歌詞に注目して聴いてほしいです。

-リード曲は新曲「花は誓いを忘れない」ですね。

ひめり:幕張(イベントホール/"高嶺のなでしこ 3rd ANNIVERSARY CONCERT 「A Wonderful Encounter」")で初披露させていただきました。この場所でこの曲を歌えるのが嬉しいなと思っていましたね。カッコ良さがあって凛としていて、たかねこ(高嶺のなでしこ)っぽいサウンドなのがすごく嬉しかったです。あとは歌詞にメジャー・デビュー曲の「美しく生きろ」と同じようにグループ名が入っているのも嬉しかった。速くてキャッチーな曲なんですけど、その中に人間の弱さだったり、葛藤だったり、3年間の活動で思ったことだったりも詰め込まれています。

-はい。

ひめり:さらに"それでも、もっとみんなで前に進んでいこう"みたいな、私たちの全てを受け止めてくれて、これからに繋げられるような歌詞でもあると思います。"あのときはこうだったな"とか、過去の場面を重ねながら聴いているとうるっときますね。

-レコーディングしたのはいつぐらいなんですか?

ひな:ライヴの3日前とかにしました。ライヴがすぐだったので完璧にできるように練習して行ったんですけど、HoneyWorksさんからのディレクションが自分の思っていたニュアンスと違う部分もあったので、それをライヴまでに仕上げるのが個人的にプレッシャーでしたね。なので、お風呂でいつも歌ったりして練習を頑張っていました。

すう:この1つ前の楽曲が「この世界は嘘でできている」という曲で、私にはその曲がすごく刺さっていたんですよ。「花は誓いを忘れない」は、その曲と雰囲気が似ているなぁと思っていたんですけど、レコーディングのときはまだしっくりきていなくて。本当にこの楽曲がしっくりきたのはライヴのときなんです。この曲にはみんなで"これからもありがとう"って叫ぶところがあるんですけど、この言葉がライヴのときにすごく心に刺さって。ライヴでこの楽曲の意味が分かったというか、自分の中で腑に落ちたというか、理解した瞬間でした。

-ライヴで見つけたその曲の意味を言語化してみると?

すう:"これからもありがとう"って、ファンの方に向けた言葉なのかなと思っていたんです。だけど、この"ありがとう"に込められている意味って、ファンの方への想いはもちろん、メンバーだったりスタッフさんだったりにも向けられていたんだなと。"ありがとう"に重みがあるんです。自分が思っていたよりも重くて、深い。だから、この"ありがとう"をもっともっと大切に歌いたいと思います。

ひな:この前、台北("IDOL KINGDOM TAIPEI")と香港("Joy∞Stage - アイドル交差点・香港")に行かせていただいたときに、この"ありがとう"の代わりにみんなで"謝謝(シェイシェイ)"って言ったんですよ。"ありがとう"が国によって変わることもあったりするので、そこはライヴでの注目ポイントかなと思います。