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INTERVIEW

Japanese

SWALLOW

2025年12月号掲載

SWALLOW

Member:工藤 帆乃佳(Vo) 安部 遥音(Gt) 種市 悠人(Key)

青森で結成された3ピース・バンド SWALLOWが、4月にリリースしたEP『Northern Blood』を携えて、12月21日に3rdワンマン・ライヴ"Northern Blood -越冬-"を開催する。東京では初となるワンマンを控えた3人に、ライヴ・タイトル"越冬"が示すバンドのモード、そしてこの挑戦にかける思い等、今のSWALLOWのありのままに迫るメール・インタビューを実施した。

-Skream!初登場ということで、自己紹介をお願いいたします。

工藤:SWALLOWの作詞作曲、ヴォーカルの工藤帆乃佳(くどうほのか)です。全アートワークとグッズのデザインもやる人です。

安部:SWALLOWのギタリストの安部遥音(あんべはると)です。一応リーダーも担当しています。よろしくお願いします。

種市:SWALLOWのキーボード担当してます、種市悠人(たねいちゆうと)です。よろしくお願いします。

-メンバーそれぞれのルーツとなるアーティスト、よく聴いていた音楽等を教えてください。

工藤:子供の頃は日本のR&Bが多かったです。中学生くらいになってウォークマンを手に入れてからはバンドも洋楽もVOCALOIDもなんでも聴くようになりました。

安部:J-POPを聴いて育ちました。中学入学くらいまで、音楽を聴くのは両親の車くらいでした。流れていて印象に残っているのは、いきものがかりやMr.Children、絢香とか。父親が布袋寅泰好きでBOØWYの曲もよく流れていました。中学3年くらいのときにSEKAI NO OWARI、RADWIMPSにハマって、CDを借りては両親が買い与えてくれたウォークマンに曲を入れてよく聴いていました。高校に上がってからはスマホを手に入れて、いろんなアーティストの曲を聴くようになりました。高校~大学で一番聴いていたのはRADWIMPS、indigo la Endで、このあたりが自分のルーツに一番近いアーティストだと思います。

種市:ジャズやボサノヴァ等をよく聴いていました。

-そういったアーティストや音楽と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか?

工藤:親の車でかかっていた曲です。パソコンが使えるようになってからはYouTubeで曲を覚えました。

安部:RADWIMPSは映画"君の名は。"で知って、そこから遡って聴いていました。indigo la Endはもともとゲスの極み乙女をよく聴いていて、川谷絵音さん繋がりで知りました。ちなみにindigo la Endのほうが先に結成されていたバンドということも後で知りました。

種市:母親がボサノヴァやジャズが好きで、実家ではその類のCD以外かかっていなかったです。極端な話、中学校進学までいわゆるJ-POPの類を全く知らなかったです。

-結成自体は2016年の文化祭がきっかけと伺いました。中学生の頃に始まったバンドが、今まで続いてきた原動力はなんだと思いますか?

工藤:運です。3家族の親同士が協力的だったのと、全員実家が近所だったこと。文化祭ののど自慢大会の動画がバズったのも、ノリで受けたオーディション("LINEオーディション2017")でグランプリになったのも、当時の実力は大したことなかったので運が良かったのだと思います。運を掴んだ後のほうが苦労してもがくことも多かったです。

安部:自分たちがやる音楽のことが好きで、バンドに可能性を感じ続けてきたからだと思います。曲を作ってレコーディングして、いい作品を作れたときの満足感を味わうとこのメンバーでよかったなと思います。あとは曲を聴いて、ライヴに来てくれるお客さんの存在が大きいかなと思います。僕等はライヴとか、結構本番で燃えるタイプだと思いますし(笑)。ずっと曲を作り続けても、聴いてくれる人がいなければ続けるのは難しいと思います。

種市:続けてこれたのは、それぞれがやりたいことを貫いてきた、例えば僕だったら編曲の方向性に対して2人の意見ももちろん尊重はするけどあくまで自分の色が出せるようにする等、3人ではあるものの、それぞれ自分の色を消さずにやってきたのが続いている理由だと思います。

-12月21日開催の3rdワンマン"Northern Blood -越冬-"決定おめでとうございます。このワンマンが決まったときの率直な気持ちを教えてください。

工藤:青森でたくさんの方に背中を押してもらってきたので、飛び立つぞ! という気持ちです。

安部:東京ワンマンは自分たちの中でやってみたかったことの1つだったので、実現できてとても嬉しかったです。しかし、いざ決まるとずっと青森でライヴをしてきた僕等が、東京でお客さんを集められるのか心配でした。嬉しいのと心配が五分五分みたいな気持ちでした。

種市:初の東京でのワンマン・ライヴということで、まずはシンプルに嬉しかったです。と同時に基本的に青森での活動が多かったため、チケットをどう売ればいいか悩みました。

-初の東京でのワンマンとなりますが、今のお気持ちはいかがでしょうか?

工藤:初めての挑戦に胸が踊っています。

安部:準備も徐々にできてきて、本番に向けて気持ちが高まっています。いい緊張感を持って日々過ごせているのかなと思います。

種市:ファンの方はもちろん、昔からお世話になった方々も、たくさん観に来られるので、これまで以上に緊張しています。

-今回のワンマンのタイトルに込めた意味や、どんな景色/物語を届けたいのかを伺えますか?

工藤:冬時期のライヴということもあり、渡り鳥が生まれた場所から離れて冬を越す険しさや力強さ、ホームシックを乗り越えていく決意を込めました。

種市:EP『Northern blood』から始まった2度目のワンマン、今回は東京の舞台にこれから羽ばたいていく僕たちを観てほしいと思います。

-"越冬"という言葉が象徴する現在のSWALLOWのモードや状況と、今回のワンマンのテーマはどう重なっていますか?

工藤:通常日本では冬を越さないツバメですが、新しい土地に挑んで行く様を重ねています。EP『Northern Blood』のジャケット写真には、故郷青森の県鳥であるオオハクチョウを描きましたが、遠い場所に渡っても、本能に刻まれた故郷の記憶、故郷の血は変わらない、という意味を込めています。

種市:年内最後のライヴであり、これから楽曲の制作モードに入るSWALLOWにとって、EP『Northern Blood』をテーマにしたワンマン・ライヴは最後になると思うので、ここを超えてさらに成長していきたいという点で重なっているんじゃないかなと思います。

-今回でワンマンは3度目となりますが、過去2回のワンマンを経た上で、今の心境や臨む気持ちにどんな変化がありますか?

工藤:最初は手探りだったことにも少しずつ答えが見つかってきて、もっと新しいことがしてみたいという気持ちです。

安部:何より初めての東京ワンマンなので、挑戦という気持ちは過去2回よりも強くなったと思います。これから青森の外に出てもやっていけるのかという1つの基準になるようなライヴになると思うので、緊張感の種類が前回とは違う気がします。あとは、個人としては徐々にワンマン・ライヴというものに慣れてきたので、"どうやって新しい自分の姿を見せるか"という思考が強くなってきたと思います。前回と同じようなことをしても個人としてあまり成長できないと思うので。

種市:これまでのホームである青森を出て、東京でのワンマン・ライヴということで、3回目のワンマンではあるのですが、気持ちとしては初めてワンマン・ライヴ("吾のため 君のため")したときのような緊張感を感じています。

-今回のワンマンで、観に来る人に一番受け取ってほしいことはなんですか?

工藤:SWALLOWが本当にやりたいまんまのライヴにしようと思います。これまでの青森のホーム感とはひと味違う演奏も楽しんでほしいです。

安部:自分たちの音楽は東京でも通用するぞという波動を受け取ってほしいです。

種市:初めてSWALLOWを観に来る方も今回多いと思うので、まずはありのままのSWALLOWを観てほしいです。ある種のご挨拶的なライヴとして、僕たちのことを覚えて帰ってほしいです。

-セットリストやライヴの構成はどんな方向性になりそうですか? また、今回のワンマンに向けて意識していることがあれば教えてください。

工藤:大きく滑らかな曲線を描くイメージでセットリストを組みました。映画を観るように自然な流れで聴けるようにしています。

安部:青森はとてもアットホームで、楽しくやるという気持ちが強かったです。今回のワンマンではMCを少なめにして曲に集中してもらえるようにしたり、曲間の繋ぎもライヴの流れを意識して考えたり等、新しいSWALLOWの姿を見せられるのではないかなと思います。もちろん心の中では楽しんでやりますし、東京だから真面目にやる! というわけではないですけど、新たな挑戦をしているという気持ちは忘れずにライヴしたいです。

種市:クリスマス前のライヴということで、アレンジの方向だったり、SEであったりと、制作においてクリスマス感を重視しています。

-今後の展望や目標とする場所はありますか?

工藤:表現を続けていくことが大いなる目標で、その途中でいろんな所に行けると思います。 レコーディングが好きなので、早く次のアルバムを作りたいです。

安部:Spotify O-EASTです。東京でお客さんをたくさん集めてO系列のライヴハウスを制覇したいです。

種市:基本ライヴハウスでのライヴをワンマンではしているので、今後はホール等大きな場所を目標にしていきたいと思います。

-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。

工藤:SWALLOWは、いわゆるロック・バンドでもなくなんとも形容しがたいですが、北国育ちのノスタルジーには、みなさんの故郷やルーツを思い出していただけると思います。 日々の機微や人生の苦味を永遠のテーマにしています。あとベッタベタのラヴ・ソングは死んでも書きません。よろしくお願いします。

安部:まだまだ未熟者の僕たちですが、曲に自信はあるので、ぜひ1曲だけでもSWALLOWの曲を聴いてほしいです。そして12月21日のSpotify O-nestのライヴにぜひお越しください。お待ちしております!

種市:初の東京ワンマンです。僕等にしか作れないような空間を作りたいと思います。関東圏でこれまで来られなかったファンの方も、初めてSWALLOWを知った方もみんなに来てほしいです。よろしくお願いします。

LIVE INFORMATION
"Northern Blood -越冬-"


12月21日(日)渋谷 Spotify O-nest
開場 16:00 / 開演 16:30

[チケット]
¥5,000(+1D)
ぴあ ローソンチケット イープラス

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