Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

IrisaVior

 

IrisaVior

Member:あべさきこ(Vo) しんじ(Gt) みどり(Ba/Cho) Kento(Dr)

Interviewer:中尾 佳奈

今作は今のところIrisaVior唯一のシンガロング曲なので、ライヴでめちゃくちゃデカい声出してほしいです(笑)


-続いては最新曲「一生のお願い」について伺っていきたいと思います。"初めて会ったあの日に戻りたい"、そんな切実な願いが胸に迫る同曲の歌詞、物語についてお聞かせください。

さきこ:この曲は、初めて会ったあの頃に戻って、最初から全てやり直したいという気持ちを書きました。変わっていく彼に耐えられなくなって離れてしまったけど、つらくて後悔ばかりの日々の中で。どうしようもなくなって、神様に"一生のお願い"をするというお話です。人生の中で一度は一生のお願いを使いたいと思ったことが皆さんあるはずです。同じような経験のある人に刺さればいいなぁと思います。

-手数の多い楽器陣の演奏が躍動感を生んでいて、細かく複雑なキメも印象的ですが、演奏面やサウンド面でのこだわりポイントはありますか?

みどり:1秒たりとも飽きさせない、気付いたら全部聴いてしまうようなけたたましい展開、サウンドっていうのは意識しましたね。あと前作の「リコレクションブルー」(2024年8月リリースの3rdシングル)とか「君のせい」(2023年リリースの2ndシングル『君のせい / アイノコトバ』収録曲)が、ピアノとかシンセとかいろいろな音を使ってたので原点回帰というか、バンド・サウンド・オンリーにしてます。リード・ギターの流れ星みたいなフレーズが目立つんですけど、土台を支えているバッキングがかなり弾き散らかしてたり、複雑なリズムを取ってたりするところがミソなんで、みんなには何回も聴いて魅力に気付いてほしいです。



しんじ:たしかに。今までのリード・ギターのフレーズは、頭いい感じのフレーズが多かったりするんですけど、今回はバンド・サウンドで攻めるというところで、9mm Parabellum BulletやBLUE ENCOUNTがこんな曲やるなら......っていう裏テーマがあったり、バッキングはみどりさんが言うように、自分の得意とするプレイでもあるので弾き散らかしてます。[Alexandros]みたいに(笑)。そういうルーツの部分も垣間見えると思うので、たくさん聴いて確かめてみてほしいです。

-ラストのシンガロングは、ライヴで一体感を生むエモーショナルなパートとなりそうですね。近年はSNSでのバズを意識し制作される楽曲も多いですが、皆さんはライヴに焦点を当てて制作することのほうが多いでしょうか?

みどり:バズ意識とかは一切考えてないです。基本的に自分の心地よい作品しか作らないようにしてます。ただ編曲に詰まったときに、"このパートはライヴ中お客さんにどんな反応をしてもらいたいだろう?"で考えるとスッとまとまることが多いですね。今作は今のところIrisaVior唯一のシンガロング曲なので、ライヴでめちゃくちゃデカい声出してほしいです(笑)。

しんじ:実際、お客さんがシンガロングでめちゃくちゃデカい声出てると、うちらも演奏で上がりまくったヴォルテージがさらに爆発するので、ライヴハウスの屋根とか突き抜けるくらいの声を期待してます(笑)。

-バンドとの出会い方は多種多様になり、YouTubeやTikTok等の動画をきっかけにライヴハウスに足を運ぶ方も多いと思います。福岡から全国、全世界へアプローチしていくために力を入れていること、重視していること等があれば教えてください。

Kento:SNSは継続的に動かすようにしてます。今年の3月に初めて東京でサーキット("LUPINUS ROCK FESTIVAL 2024")に出演したんですけど、イベント全体のお客さんはかなりいたのに動員数が1桁くらいで。ホントに悔しい思いをして、まずはやれることやってみようという思いでライヴ映像や音源を毎日SNSに投稿するようにしたんです。そしたら少しずつ反応が増えてきて、動員にも繋がって。運もあるとは思うんですけど、いい曲を作る、SNSを上手に使うのは常に意識してます。

-ロック・バンド然としたサウンドに乗せた共感を呼ぶラヴ・ソングがバンドの武器となっていますが、これからもラヴ・ソングにこだわっていきたい、もしくは楽曲の幅を広げていきたい等、今後の楽曲の展望についてはいかがでしょうか?

さきこ:今後はもっと楽曲の幅を広げていきたいと思っています。もちろん、今までのラヴ・ソングたちを聴いて、IrisaViorを好きになってくれた方がほとんどだと思うので、もっと突きつめていきたいなという気持ちもあります。誰かの背中を押せるような曲や、みんなを幸せな気持ちにできる曲も私なりの言葉で届けられたらいいなと思っています。

-楽曲のクオリティの高さもさることながら、やはりライヴでの熱いパフォーマンスこそ真骨頂だと感じます。最新曲を引っ提げたリリース・ツアー[4th Single 「一生のお願い」Release Tour "君の声を探しに"]が開催されますが、同ツアーへの意気込みをお聞かせください。

さきこ:今回のツアーは大阪、東京が2公演ずつなので、いろいろなセトリで違う雰囲気を感じてもらいたいです。"君の声を探しに"はリリース曲の歌詞からもじって付けたタイトルですけど、みどりさんとしんじ君が言っていたように、シンガロングでたくさんのお客さんの声を聞けたらいいなと思ってます。

Kento:僕等みんなそうだと思うんですけど、やっぱりライヴが好きなので(笑)。今年を締めくくる集大成としても、来年に向けての足がかりという意味でも熱いライヴにするので、ぜひ目撃してほしいです。

-ツアーの先には、大きな会場でのワンマン・ライヴや大型フェス出演等、様々な可能性に夢が広がります。バンドとして掲げる今後の目標を教えてください。

さきこ:バンドを始めた当初からずっと、メジャー・デビューを目標にしています。もちろんこの時代、それが全てではないと思いますが、ずっと憧れです。もっとたくさんの人に届くように、タイアップ、大型フェスも1つの目標として捉えています。

しんじ:さきこさんが挙げた憧れや目標を目指しつつ、その過程でIrisaViorを好きになってくれた、これからなってくれるであろういろんな人を巻き込んで、さらにそれをもっと自分たちの手で押し広げて更新していくことも目標だったりします。SiMの"DPF(DEAD POP FESTiVAL)"、10-FEETの"京都大作戦"とか代表的な大好きなバンド主催のフェス、国内外のアーティストが出演する"フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)"や、"SUMMER SONIC"にも出演できるバンドになりたいですね。

-最後にSkream!読者にメッセージをお願いします。

さきこ:いつも応援ありがとうございます。このインタビューに出られたのもみんなのおかげです。この記事を見て、初めてIrisaViorを知ってくださった方もいると思います。ぜひ楽曲を聴いて、ツアーにも遊びに来てもらえたらとっても嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします。