Japanese
Machico × 明希(シド)
2022年08月号掲載
夢は叶えるためにある。"ウマ娘 プリティーダービー"のトウカイテイオーなどを演じる人気声優でありながら、2012年には念願の歌手デビューを果たし、いよいよ今年で10周年を迎えたというMachico。彼女はここ数年"プリキュア"シリーズのOP曲なども歌っている実力派アーティストなのだが、このたび発表されたベスト・アルバム『10th Anniversary Album -Trajectory-』は、Machicoにとっての集大成的作品であると同時に、なんと彼女が高校生のときから敬愛してきたバンド、シドの明希による10周年記念の新曲「Shall we...?」が提供されているのだという。ここではそんなMachicoと明希の両人に、レアな対談を展開していただくとしよう。
Machico
シド:明希(Ba)
インタビュアー:杉江 由紀 Photo by 上坂和也
-この対談は、Machicoさんの歌手活動10周年を記念したベスト・アルバム『10th Anniversary Album -Trajectory-』に、シドの明希さんが10周年記念楽曲「Shall we...?」を楽曲提供されていることを切っ掛けに実現したものとなりますが、ここではまずMachicoさんから、10周年を迎えられた今の率直な心境をお聞かせいただければと思います。
Machico:何よりも大きいのは、やっぱり驚きの気持ちです。最初に歌手活動を始めたデビュー当時は、まさか自分がこうして10年も活動させてもらえるとは思っていなかったんですよ。これまでだと先輩の10周年をお祝いしたり、関わった作品が10周年を迎えるという経験はありましたし、そのたびに"すごいことだな"と感じていたぶん、自分がその立場になる日がやってきたというのは、まだそんなに実感がなかったりするんですよ。声優活動のほうは今年で9年なんですが、いずれにしてもそれだけ長くやってきたんだなと唯一自覚することがあるとすれば、今のところ"後輩が増えたなぁ"ということを感じるときくらいかもしれません(笑)。
-なるほど。慕われる立場になってきたということですね。
Machico:とにかく、後輩が増えるたびに"もっともっと、しっかりしなくちゃいけないな"っていう気持ちは自分の中で大きくなってきてます。ちょうど、この歌手活動10周年というのが自分にとっては30歳の節目と重なったこともあり、体力面も含めていろいろな面で今のままをキープするのではなく、何事も諦めずにさらに向上していかなきゃなと思っているところなんですよ。
-素晴らしい志です。一方、明希さんはそろそろアーティスト活動が20年くらいになられるのですよね。
明希:僕らの場合は、来年で20周年ですかね。
-ということは、おおよそMachicoさんの倍のキャリアをお持ちでいらっしゃることになるわけですけれど、活動10周年を迎えられた頃の明希さんと、今現在の明希さんをご自身で比較されたときに、何か違いを感じられる点というのはありますか?
明希:言っちゃえば、何もかも違うかもしれない。この10年の間にはソロ活動も始めたし、あらゆる面での経験値が10年前とは違うと思いますね。まぁ、今バンドのほうは活動を控えていたりはするんですけど、これは10年前のほうが良かったとか悪かったということではなくて、音楽活動に対する気持ちから、物事の捉え方、何もかもが10年前とはまったく違います。
Machico:そうなんですね。そういえば、私その10年前のシドさんの"SID 10th Anniversary TOUR 2013"のときのライヴを観に行ってるんですよ。
明希:野外ツアーのときだよね。
Machico:はい、私は富士急のコニファーフォレストにひとりで行きました。
明希:ひとりで富士急まで? 結構遠いのにありがとうございます。
Machico:当時はまだ上京してそんなに経っていなかったので、富士急がどこにあるのかよく把握していなかったんですよね。都内だと思ってチケットを取ってから、山梨だということがわかったので電車を乗り継いで3時間以上かかっちゃいました(笑)。
明希:あのときは雨も降っちゃったしね。ほんとすみません(笑)。
Machico:いえいえ、そんな。私からすると、これまではシドさんのことをファンとしてお祝いさせていただく側だったので、それが今回こうして明希さんに曲を書いていただけたり、対談させていただけているというのはなんだか本当に不思議で。歌手活動を10年続けてこられたことで今こういうチャンスをいただけたのかなと思うと、これはとてもありがたいことだなと感じてます。
-そんなMachicoさんにとって、歌手活動におけるこの10年を振り返ってみたときに、ターニング・ポイントとなった出来事や時期というのは何かありましたでしょうか。
Machico:私は2016年に初めて「fantastic dreamer」という曲でアニメのタイアップ曲("この素晴らしい世界に祝福を!"OP主題歌)を担当させていただいたんですが、そこから一気に歌手活動のほうを認知していただけるようになったので、自分にとってはそれがひとつの大きな転機だったような気がします。
-しかも、2020年からは"ヒーリングっど♥プリキュア"、2021年には"トロピカル~ジュ!プリキュア"、そして今年は"デリシャスパーティ♡プリキュア"の楽曲も歌っていらっしゃいますので、もはやMachicoさんの歌は、幼児から大人まで多くの方が聴いていらっしゃることになるわけですよね。
Machico:はい、ありがとうございます。"プリキュア"との出会いも、私にとってすごく大きなものになっていますね。私の同級生の中には、もう母親になっている友達もいるので、"うちの子がMachicoの曲を歌ってるよ"とか、"「プリキュア」の曲を歌ってるなら早く教えてよ"って言われたりします(笑)。
-アニメ・タイアップで言うと、シドも2018年には『SID Anime Best 2008-2017』というアニソンのみで構成したベスト盤を出されたくらい、これまでにはかなりいろいろと担当されてきていらっしゃる印象です。
明希:そうですね。メジャー・デビューのときの「モノクロのキス」を"黒執事"のOPとして起用していただいて以来、いろいろやらせてもらってます。
-先だってはLAにて"Anime Expo"が3年ぶりに4日間にもわたって開催されたそうですし、日本のアニメとアニメ・ソングは、海外に通用するキラー・コンテンツとして多くの人に愛されていますから、その事実はアーティスト側にとっても大きなものですよね。
明希:自分たちの音楽を聴いてもらううえでの、ひとつの重要な間口になっているのは確かですね。初めてシドとしてアジア公演("TOUR 2012 「M&W」extra")をやったときも、初めて行く場所なのに僕らの歌をみんなが知っているわけなんですよ。アニメ・ソングの力というものを感じました。
-もちろん、Machicoさんもシドも、アニメ・ソングにとどまらないたくさんの音楽を常に世へ送り出してきたことになるわけですが、Machicoさんの場合、この現時点で最もアーティストとして大切にされていることはなんですか。
Machico:ジャンルにとらわれずに、いろいろな音楽を表現していきたいということですね。私は声優活動を始める前から歌手になりたいという夢をずっと持っていて、最初は倖田來未さんだったり、宇多田ヒカルさんだったり、自分の地声が高いせいか逆にハスキー系の声のカッコいい女性ヴォーカリストの方々に憧れていたんです。そのあと、高校生のときにヴィジュアル系の音楽が好きになってシドさんと出会ったり、それと同時にVOCALOIDの文化にも親しむようになったりして、いわゆるかわいい系の歌にも興味を持つようになったんですよ。そして、声優活動を始めてからは、自分が担当させてもらうキャラクターたちが、女の子らしくて元気はつらつな感じが多かったんですけど、私としてはこれまでの声優活動も生かしながら、もっといろんな声色で様々なタイプの歌をかたちにしていけたらなと思っているんです。
-ちなみに、高校生のときのMachicoさんが最初にシドの存在を知ることになったのは、何が切っ掛けだったのでしょうか。
Machico:私のお兄ちゃんが、シドさんをよく聴いていたんですよ。私が最初に聴いたのは「御手紙」(2006年にリリースしたシングル表題曲)で、それが明希さんの書かれた楽曲だったんです。それまで、バンド系のロックって音が激しかったり強かったりするイメージがわりとあったんですけど、シドさんの曲はちょっと懐かしい歌謡曲テイストのものが結構多いですし、「御手紙」は和のテイストもある曲なので、"こういう音楽を作るバンドもいるんだ"っていうことに驚いて興味を持ったんです。それ以来、お兄ちゃんとはさいたまスーパーアリーナとか東京ドームのライヴに一緒に行ったこともありますし、よくふたりでカラオケに行ってシドさんの曲をお互いに歌ったりもしてました(笑)。
明希:そうなんだ。そういうの嬉しいですねぇ。
Machico:うちは家族もみんなシドさんの曲が好きで、お母さんもカラオケで歌うんですよ。ちょっと艶やかな歌詞の曲を歌うときは、少し気まずい感じになることがあります(笑)。あと、お母さんとは私がまだ高校生だったときに、広島のCLUB QUATTROのライヴも一緒に行きましたね。
-そんな、かつては観客側と演者側だったMachicoさんと明希さんが、今ここに来てコラボレーションすることになったというのは実に素敵な展開です。そもそも、今回の10周年記念楽曲「Shall we...?」が明希さんから楽曲提供されることになった経緯というのは、どのようなものだったのでしょう。
Machico:実を言うと、これはベスト・アルバムを出すから記念曲を入れようということで始まったお話ではなかったんですよ。むしろ、10周年記念曲を作りたい→だったら、せっかくだしベスト・アルバムを作ろうか、という順序で話が進んでいったんです。そして、やっぱりお祝いの曲でもあるのでMachico本人が好きな方、音楽的に惹かれた方に作曲をお願いするのがいいのではないかということで、このたび明希さんにお声掛けをさせていただくことになりました。前々から"いつか書いていただけたら嬉しいな"と思ってはいたものの、私としては恐れ多いみたいな気持ちもありましたから、当初はもうダメもとな感じでいたんですよ。
-明希さんは、そうしたMachicoさんからのオファーを受けたときにどのようなことを感じられました?
明希:純粋に嬉しかったし、光栄だなと。まずはこのお話をいただいてから、すぐにYouTubeとかでたくさん歌や声を聴かせてもらいまして、彼女とだったらいいものが作れそうだなという確信を持ったうえで、OKの返事をさせていただきました。
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