Japanese
Void_Chords
2022年02月号掲載
Member:高橋 諒
Interviewer:山口 智男
-今回のシングルは、フィーチャリング・シンガーとして、「FLARE」(2019年リリースのシングル表題曲)でも迎えていたLIOさんを再び迎えていますが、「FLARE」同様、都会的でスタイリッシュな楽曲には彼女の歌声が相応しいと考えたのでしょうか?
LIOさんは、様々なスケール感やジャンル感も表現できるとても魅力的な声をお持ちです。そのうえで、特に作品の大枠のイメージと佇まい、本作で表現したいこととの兼ね合いで非常に親和性を感じたので、再びお願いすることになりました。ご本人の持つ魅力と曲として表現したいことがカッチリハマって刺激的な仕上がりになったかなと思います。
-楽曲を作るとき、あらかじめLIOさんに歌ってもらうことを想定していたのでしょうか。それとも曲ができてから、相応しいシンガーは誰だろうと考えたのでしょうか?
制作前のイメージの擦り合わせの段階で、LIOさんにお願いしようとなりました。制作中もご本人のイメージができたことと「FLARE」からのフィードバックで、レンジ感や狙いどころも把握できたので、よりLIOさんのヴォーカリゼーションが映えるように作れたかなと思っています。
-そもそもLIOさんとの出会いは? シンガーとしての彼女の魅力は、どんなところだと考えていますか?
「FLARE」の制作に入った際に最初はKonnieさんが紹介してくださったのですが、LIOさんはパワーと抜け感がしっかりと同居しつつ、素直に届くまっすぐなエネルギーをお持ちで、仮に曲がどんなにとっ散らかっていても(笑)、1本芯を通してくれる感覚があります。そこに信頼を置きつつ、あとはご本人の魅力や力強さをいかに気持ち良く引き出せるかというところに集中できるのも作曲者としてありがたい存在です。また、毎回曲に対してポジティヴなフィードバックを全力で返してくれるのも、作り手として非常に報われる思いがしてありがたいですね。
-「Infocus」を歌ってもらううえで、どんなディレクションをしましたか?
レコーディング自体はコロナ禍で(とっても行きたかったですが)ロンドンと東京のリモートでの実施でしたので、具体的なことはお任せしつつご本人が一番気持ち良く全力で歌っていただけることが一番良い結果になると思い、その旨だけお伝えしました。プリプロ段階でしっかり詰められたので、ご本人も楽しんでくれたことが伝わる、素晴らしいテイクをいただけました。
-カップリングの「VALIDATION」についても聞かせてください。生楽器による演奏の熱が感じられるファンク・ナンバーですが、「Infocus」のカップリングにはどんな楽曲が相応しいと考え、選曲もしくは制作したのでしょうか?
LIOさんの迸るようなエネルギーをもっと前面に生かしつつ、後述しますが、「Infocus」の思想と逆相になるような構造を用いて作れれば面白いのではないかと思い制作に入りました。ライヴの1曲目的な熱を叩き込めるような曲にしたいというのもありました。
-「VALIDATION」を作るうえでは、どんなコンセプトがありましたか?
制御された外殻に制御できない野性やカオスを詰め込む、というA面の設計の内外を入れ替えたものしようというコンセプトです。熱のある演奏やサウンド=制御できない野性を用いて、シーケンス的なモチーフやライナーな構造=静謐で制御された核を包むような構成になっています。全体はプリミティヴな熱が通底しつつ、執拗な細かいフレーズを重ねてアンサブルを作る一方、執拗なフレーズの繰り返しによる呪術的な陶酔感がやがて、外殻のカオスにも滲み出し、取り込まれていくような循環構造を狙っています。
-"Validation-chasing world revealed((世界は)評価(価値)を求めて 右往左往する)"、"So be enhanced, avoid deceptive fiction(虚構に惑わされるな 自らの感覚を研ぎ澄ませ)"という歌詞から、現代社会の批評がひとつのテーマになっていると感じましたが、「VALIDATION」にはどんな思いを込めたのでしょうか?
価値、評価というものがSNS社会とマスの解体によって、ますます争奪するべき資源として加速しています。あらゆるものにラベリングされたイメージ、評価、価値からいかに離れられるか、内発的なものに耳を澄ますことができるか、という自己への表現者としての基本的な問いと、自明的ですが、表現が表現として認識されるためには社会的な価値判断の中でしか存在できない、表現者としての自己矛盾についてはますます意識的にならざるを得ません。価値という概念そのものへの愛情と憎悪は禁断的且つありふれていて、よって立つものがない不安と怒りは自他すべてに向かってしまう矛盾の中で、自分がよりしろとするもの、祈りとなるものがあるとすれば何か? ということをテーマにしています。
-Void_Chordsの楽曲制作において、歌詞はどれくらい重視しているのでしょうか?
Void_Chordsの制作においては、A面の作品にひもづいたものについては内容自体は基本的にお任せしつつ、繋がりや響きなどのサウンド的に影響するところのみ擦り合わせるようにしています。カップリング曲などの独立した曲についてはコンセプトやベースとなるイメージを僕から提示させてもらって、Konnieさんに詞として構成していただくスタイルをとっています。
-「Infocus」同様に楽曲制作のルールという視点から、「VALIDATION」の聴きどころを解説していただけますか? まず"リズミカルな要素を大切にする"という意味では?
前述したコンセプトから、ドラムスもベースも執拗なリズム・パターンの繰り返しで引っ張りつつ、溜まったエントロピーを一気に放出するような鮮やかな展開の対比を押し出しています。前者の陶酔感と後者の肉体的な快感の気持ち良さを感じていただければと思います。
-次に"ルーツが見えること"という意味では?
この内外の構造は、00年代のロック・バンドとダンス・ミュージックの構造との融合が大きく進んだ頃の手法をルーツにしていて、10代の頃に非常に大きく影響を受けたのですが、個人的体験ではU2の『Pop』あたりに源流を見ていまして、その頃の陶酔感を感じられるようなアンサンブルをベースにしています。
-そして、"ひとつ意外性を入れること"という意味では?
ブレイクから唐突に始まるマリンバのリフでしょうか(笑)。唯一サウンドとしての手触りは異質なんですが、ミニマル・リフとの親和性によって独特なコンテンポラリー感をプラスできました。
-「VALIDATION」ではスラップ奏法も含め、単にリズム・セクションというだけにとどまらない、バンド・アンサンブルにおけるベースの可能性も追求していますが、やはりベースは最後に入れたのでしょうか? ベースのアレンジ、プレイで意識したことは?
本曲も曲の推進力になる冒頭のリフだけ最初に入れて、残りは最後に入れています。相対的にギター・セクションがルート感をしっかり出すようにしていて、より自由なプレイも合うようになってはいるのですが、曲のコンセプト的にシークエンスっぽさがより重要だったため、ベース・ラインとしては比較的シンプルな仕上がりになったと思います。
-最後にVoid_Chordsを含め、高橋さんの今年の活動予定や抱負を教えてください。
今年も作家としてもたくさんの素敵な作品と人のために尽力していきたいと思いますし、ひとつひとつの作品にさらに大事に向き合って曲を書いていきたいと思っています。Void_Chordsとしても今年はさらに発表できるものがあると思いますので、楽しみにしていただければ嬉しいです。
LIVE INFO
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ビッケブランカ × Salyu
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
秋野 温(鶴)
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.10
-
SUPER BEAVER
鶴
リュックと添い寝ごはん
The Gentle Flower. / kalmia / Halujio ほか
荒谷翔大
Helsinki Lambda Club
超能力戦士ドリアン
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
- 2025.11.13
-
MONOEYES
ザ・クロマニヨンズ
PEDRO
東京スカパラダイスオーケストラ
あいみょん
YOASOBI
syrup16g × ZION
超☆社会的サンダル
さとうもか
Tempalay
キタニタツヤ
Rei
片平里菜
ドミコ
NEE
amazarashi
PENGUIN RESEARCH
Hump Back
- 2025.11.14
-
コレサワ
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
ポルカドットスティングレイ
SCANDAL×ハク。
CVLTE
Rei
フレデリック
WurtS
超☆社会的サンダル
NANIMONO
go!go!vanillas
FINLANDS
EASTOKLAB
フリージアン
ゴホウビ
緑黄色社会
- 2025.11.15
-
MOS
チリヌルヲワカ
SCOOBIE DO
ザ・クロマニヨンズ
the paddles
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
東京スカパラダイスオーケストラ
離婚伝説
Cody・Lee(李)
SCANDAL / 水曜日のカンパネラ / YONA YONA WEEKENDERS / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
YOASOBI
PIGGS
eastern youth
wacci
TOKYOてふてふ
超能力戦士ドリアン
ExWHYZ
CNBLUE
SPRISE
UVERworld
meiyo
Mrs. GREEN APPLE
フレデリック
ズーカラデル
ビレッジマンズストア
WurtS
すなお
NEE
暴動クラブ
崎山蒼志
フラワーカンパニーズ
リーガルリリー
THE BACK HORN
YJC LAB.
くるり
Nothing's Carved In Stone
"氣志團万博2025"
9mm Parabellum Bullet
INORAN
moon drop
PENGUIN RESEARCH
RELEASE INFO
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
- 2025.12.03
- 2025.12.05
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号








