Japanese
the Canadian Club
2016年07月号掲載
Member:志津 利弘(Vo/Gt) 桂川 知也(Dr/Vo/Pf)
Interviewer:松井 恵梨菜
-今作はこれまでと違い、ピアノが全面的に取り入れられることで、楽曲の叙情性をより高め、ロック・リスナーだけでなく幅広い層にアプローチする作品に仕上がっているように感じました。
桂川:僕たちはアコースティック編成でライヴをすることも多いのですが、そのときはピアノとアコースティック・ギターでの演奏がメインなんです。同じ楽曲でもまったく違うアレンジだったり......アコースティックなサウンドは歌をより一層際立たせます。今回のアルバムにはバンド編成とアコースティック編成のサウンドを融合させた感じの楽曲が多く収録されています。なので自然とピアノの出番が多くなりました。
-the Canadian Clubの第一印象としては、歌に重きが置かれていて、聴きやすさを重視したシンプルな曲の構成やサウンドだと感じました。そんな中、Track.5「Voice」やTrack.10「遮る」のようなハードなロック・ナンバーもあり、そこにメンバーおふたりの音楽的嗜好が垣間見られた気がしたのですが、もともとお好きな音楽やルーツとなったバンドなどを教えていただけますか?
志津:ふたりが仲良くなったきっかけがBLINK-182やNEW FOUND GLORY、SUM 41、SIMPLE PLANなどの洋楽だったんです。特にBLINK-182の、シンプルだけど耳に残るメロディを引き立てるアレンジが好きで、バンドをやるならこういうことがやりたいと話していました。
桂川:僕が影響を受けたバンドは、OASIS、U2、MUSE、MAROON 5、JIMMY EAT WORLD、MOTION CITY SOUNDTRACKなどですね。あとクラシック音楽も根っこにあります。
志津:他にもFALL OUT BOYやLINKIN PARK、THE USEDとか......「Voice」や「遮る」ができた背景にはそういうバンドの影響が少なからずありますね。
-メインで歌われているのは志津さんかと思いますが、桂川さんのヴォーカル・パートも結構ありますし、おふたりの声が重なる部分は厚みがあって心地よく、歌だけに耳を傾けても楽しめます。このようなヴォーカル・スタイルにしたきっかけや、そうすることで表現したかったことなどありますか?
志津:ありがとうございます! その言葉は本当に嬉しいですね。一番嬉しいです。
桂川:単純に音楽的にその方が面白いと思ったからです。多くのミュージシャンにとって、歌声こそが一番の財産だと思います。ふたりで歌うことで表現の幅が広がるし、誰にも真似できないハーモニーが生まれるんじゃないかと。
志津:きっかけと言われると、BLINK-182がツイン・ヴォーカルというか曲によってヴォーカルが違って、サビになるとハーモニーで聴かせて......という感じで、それに憧れたのもあるかもしれないです。ライヴでの再現性も考えて、そうしているのはありますし、僕がコーラスをやるのが苦手っていう理由もあります(笑)。
-Track.8「水平線」は女性ヴォーカルが加わったデュエット・ソングになっていて、"夏のせいにして/もう少しだけそばにいさせてよ"という淡い恋の歌をより甘酸っぱくさせていると思いました。女性ヴォーカルを加えた経緯を教えてください。
志津:この曲のゲスト・ヴォーカルは同じ岐阜出身のMORNING GLORYのRiminaさん(Vo/Gt)なんですが、この曲を初めて聴いたときにこれは女性ヴォーカルを入れたいなとイメージできて、そうなったらRiminaさん!と強引にお願いしました(笑)。それがもう、想像以上にピッタリな声でやっぱり間違いなかったなと。Riminaさんの儚い声が大好きなんですよね。すごく曲を引き立ててくれる声なんだと改めて思いました。歌詞に関しては会話っぽい流れにしたくて......解説するのはちょっと恥ずかしいのでぜひブックレットで歌詞を見てください(笑)。あと、メンバーの脱退がきっかけでいろんな人にサポートしてもらってバンドを続けてきたので、そういうセッションというかコラボレーションを形にしたいという思いもありましたね。
-歌詞は全体的に"夕暮れ時"、"ヨアケマエ"など、様々なモノが入り混じる時間帯の風景描写が多く、感情のセンシティブな部分も表現されているように感じました。伝えたいことを歌詞にする際に意識されていることはありますか?
志津:そうですね。時間帯は結構意識しています。なんというか、景色が変化し始める時間帯って気持ちの変化も大きいじゃないですか。それを表現したいのはあります。あとは、思い出として覚えてるのってそういう時間帯が多いんですよ。歌詞を見て、聴いて懐かしい気持ちになってもらえたらということを意識しています。
-今作の歌詞では"四季"を意識されたと資料にありますが、なぜ四季をテーマにされたのでしょうか? 特に、夏の終わりに夏の記憶を辿る様子を"カーテンコール"に喩えたようなTrack.3「カーテンコール」が印象的でした。
志津:さっきの景色の変化と気持ちの変化と同じですね。1曲で言えば時間帯での変化、アルバムを通しては時期的な変化を意識しました。例えば"今は夏だからこの曲が聴きたい"というふうに思ってもらいたくて......「カーテンコール」は夏休み前と夏休み後って感じですね。会えなかった時間が長いと、そのぶん大人びるというか。近い存在なんだけど、なんかちょっと遠くなってしまったという切ない感じを"消えてゆく日焼けの跡"という歌詞で表現しました。
-Track.9「MASK」は第43回JC青年の船"とうかい号"テーマ・ソングとなっていますが、書き下ろし楽曲なのでしょうか? "もう大丈夫"、"さあ 進もう"という歌詞から、応援ソングのような印象を受けましたが、いかがでしょうか?
志津:「MASK」は書き下ろしですね。これは"とうかい号"という船で1週間の研修に行くという事業なんですが、今年のスローガンが"未知の世界を突き進め"なんです。仲間と寝食を共にして自分も高め、絆も高め、これからの仕事や生活で立ちはだかる困難に立ち向かう力を培うということを表現しました。仲間がいれば大丈夫、怖がらずに進もうと。弱い自分を知る強さということも表現したくて、最初は少しネガティヴな歌詞で始まっています。"MASK"というタイトルも"仮面"ということなんですが、"仮面を被った自分を曝け出せ"という思いがあります。また、乗船する前とあとでは顔つきが全然違うという話を聞いて、このタイトルがパッと浮かびましたね。
-Track.11「渚まで」はアルバムを締めくくるのに相応しい壮大な曲になっているなと思いました。"心のまま探そう"、"色の無いままの姿で"といったピュアな歌詞も印象的でしたが、この曲で伝えたかったことは何でしょうか?
志津:この曲はタイトルが先に浮かんだんですよ。なぜかわからないですが"渚まで"という言葉がこの曲のタイトルだなって。大まかに言えば"ちょっとひと息つけよ"という曲ですね(笑)。時代もかなり便利になって、いろいろ考えすぎじゃないかと。僕自身がそういうのに悩んでいたのかもしれませんね。SNSもそうなんですけど、昔よりもリアルタイムでレスポンスがくるじゃないですか。良くも悪くも。なんか、意見や考えを言うにも少し考えてしまう自分がいて、それがいつの間にか自分の気持ちを表現するにもそういうふうになってしまって......。これはいかんと。もっと心のままに生きる瞬間があってもいいんじゃないかな、見るものが多すぎるから迷ってしまうのかな、そんなの捨ててみたら?っていう思いを込めてます。
-作品全体を通して聴いて、インストゥルメンタルのTrack.1「intro」で幕を開け、Track.2「Doll」では踏んだり蹴ったりな内容が綴られながら"What is Beautiful?"と問いかけ、その答えをアルバム1枚を通して探していくように感じました。曲の流れなど、1枚の作品として意識されたことはありますか?
志津:そうですね、「Doll」の答えが「渚まで」というのは結果オーライという感じでした(笑)。曲順はとにかく悩みました。どのバンドさんもそうだと思うんですけど、それによってアルバムの意味が変わるので。5年という年月が経っているので、今まで応援し続けてくれているファンの方には新鮮味を、初めて聴く方にはこんなバンドなのかと、より理解してもらえる流れを意識したのはありますね。5曲目以降の後半でまた印象が変わるようにということも意識して作りました。
-今作には5年分のthe Canadian Clubが詰まっているのではないかと思いますが、完成後の感想としてはどんな1枚になったと思いますか?
桂川:コンセプト・アルバム、というほどではないですが......音楽的な面で言えば、統一感を持たせつつも、バラエティに富んだ作品になったかな、と思います。
志津:改めて最高傑作です。ピアノ・サウンドにしても、歌詞にしてもずっと探していたものを心のままに追いかけて辿り着いたアルバムですね。ぜひ聴いてください。
-最後に、今作のリリース後の展望を教えてください。
志津:ようやく『City』というアルバムができました。僕らもたくさんの人に応援していただいて、力をもらいながらここまできたので、次は僕らが力を与える番にならなきゃいけないです。そのためにも今作をひとりでも多くの方に届けて、もっともっと活動の幅を増やしていき、たくさんの方と出会いたいですね。バンドの憧れの舞台なんて挙げればキリがないですが、そこを目指しているのは当然として、"結成40周年です!"みたいにずっと長く続けられるバンドになりたいですね。『City』がみなさんの街に響きますように!
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