Japanese
"#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ2days"
2025年02月号掲載
Writer : 中尾 佳奈
勢いづくガールズ・ロック・シーンがネクスト・フェーズに突入
ガールズ・バンドの先駆者と言えるSHOW-YAやプリンセス プリンセスが、男性ばかりの国内バンド・シーンに風穴を開けた80年代。そこから時は流れ、チャットモンチーやSILENT SIREN、SHISHAMOといった様々なバンドが台頭し、BAND-MAIDやLOVEBITES等、日本のガールズ・ハード・ロック/メタルは海外人気も高い。女子高生バンドを題材にした"けいおん!"や"ぼっち・ざ・ろっく!"の影響もあり、高校生のガールズ・バンドも今や当たり前となった。そして昨今は、SCANDALが"同一メンバーによる最長活動ロック・バンド(女性)"としてギネス世界記録に認定され、Hump Backはメンバー全員の妊娠による産休を経て復帰を果たす等、さらに壁を突き破りガールズ・バンド・シーンはネクスト・フェーズに突入しようとしている。
そんな広がりを見せるガールズ・ロック・シーンの最先端、これからを担う全国各地の新世代ガールズ・バンドが集うライヴ・イベント"#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ2days"が、3月3日に東京、3月4日に名古屋にて開催。本稿では、早耳ガールズ・ロック・ファン必見の同イベントに向け、出演バンド7組を紹介する。
まずは、長崎県佐世保市の女子高生3人組"マリンブルーデージー"。青春の裏に秘める悩みや本音を等身大で綴り、透明感のある歌声とポップなサウンドに乗せて放つ、瑞々しいガールズ・バンドだ。手作り感のある自主制作MVも高校生らしさに溢れ、"らったった"のフレーズが癖になる初の配信曲「らったった」のMVは、3.5万回再生を突破。不登校だった過去も持つ海音(Vo/Gt)が、同曲の中では"私だっていつかは頑張りたい"、"私だっていつかは報われたい"と歌っていたが、"いつか"と夢見るのではなく、現在進行形で"東京でのライヴ"や"初アルバム発表"といった夢を猛スピードで叶えていく姿は、同世代を中心に一歩踏み出せずにいる誰かの背中を押すだろう。
「らったった」 マリンブルーデージー official music video
続いては、岩手発3ピースほんわかロック・バンド"とにもかくにも"。3rdシングル「少年少女」がTVCMやWEBムービーに起用される等、東北エリアを中心に着々とその名を広めている。2019年に高校の軽音楽部で結成され、2023年から現3人体制となった彼女たち。"ほんわかロック・バンド"と称する通り、ほのぼのとした歌声やピュアなバンド・サウンド、微笑ましい掛け声等ゆるっと柔らかい空気感が包み込み、メンバーの和やかなムードが楽曲にも表れている。恋愛も友情も思うままに綴る飾らない素朴さは初期のSHISHAMOを彷彿させ、カネヨリマサルといった3ピース・ガールズ・バンドの系譜を継ぐ存在として期待したい。
とにもかくにも - 永遠の恋人
そして同じく東北から、宮城県の3ピース・ガールズ・バンド"リリカル"。2005年~2006年生まれの3人により結成され、2023年10月よりライヴ活動を開始、そして今年1月1日に初音源をEggsで公開、31日にサブスク配信開始したばかりという期待のルーキーだ。初音源となった「音の鳴るほうへ」は、元気な"ワンツー!"のコールから始まる軽快なポップ・チューン。ハツラツとしたポジティヴさで東北の寒さも吹き飛ばす夏ソングとなっており、"ダラダラ"、"らららら"、"ヤダヤダ"、"くるくる"と繰り返す語呂の良さとキャッチーさも相まって、ライヴハウスを熱く盛り上げること間違いなしだ。
音の鳴るほうへ
東京の軽音楽部界隈から話題となっているのは、高校2年生の4ピース・ガールズ・バンド"愛好嘩(ノイジーラバーズ)"。当時高校1年生ながら、関東を中心に150組以上が参加する23歳以下限定アマチュア音楽コンテスト"Tokyo Music Rise 2024 spring"でグランプリを受賞しその名を知らしめた。さらにYouTubeチャンネル"ブカピ 部活ONE"にて公開されている「忘れないように」のMVは再生回数3万回超え。学校を舞台に、キラキラした無敵のイマドキJK感と、パフォーマーとしての片鱗を見せるクールな演奏シーンが、疾走感溢れる王道のJ-ROCKサウンドを青春の眩さとともに彩っている。
【ブカピ軽音楽部】新曲MV!~「忘れないように」~愛好嘩(練馬高校)
続いて、こちらも東京を拠点に活動するガールズ・バンド"輪廻"。2023年に前ギター&ヴォーカルが体調不良によりバンドを離れたのち、新メンバー よしはぐ(Vo/Gt)が加入すると大胆な方向転換で"転生"。現在の正規メンバーはよしはぐとりぃこ(Dr/Cho)の2人体制で、アイドル・コールのようなフレーズを盛り込んだ「犬系カノジョ」や、ゲスト・ベーシストにFami。を迎えて録音された最新シングル「shock」といった、予測不能且つユニークな楽曲を武器にライヴハウスを沸かす彼女たち。キュートでエネルギッシュなガールズ・ロック・パワーで、これから先もどんな困難があっても打ち破っていってほしい。
shock
次は山口発"潜水艦"3ピース・バンドを謳う"サブマリンオルカ号"。2017年、当時高校生だった3人が岩国市のライヴハウス Rock Countryが主宰する"軽音部"で結成したバンドだ。テレビ山口の情報番組にテーマ・ソング「yokan magic」を書き下ろし、昨夏には初となる東京でのライヴを行う等活動の幅を広げている。メンバー全員でヴォーカルを務め、疾走するポップ・ロックを鳴らす姿は、ガールズ・ロックを牽引してきたSCANDALを彷彿とさせる。特に珍しいドラム・ヴォーカル界隈で、リンダの特徴的な歌声とパワフルなプレイは注目を集めていきそうだ。
サブマリンオルカ号「yokan magic」
最後に紹介するのは"お菓子の国発"4ピース・ガールズ・バンド"CARAMEL CANDiD"。チェックのメイド服に身を包んだかわいらしいヴィジュアルと甘い歌声に、愛憎渦巻く攻めた歌詞がビターな香りを纏わせる"キャラメル・ロック"を引っ提げ、2023年より東京で活動を開始した。その後、怒濤の勢いで新曲を発表。中でもバンドのテーマ・ソングとも言える「CARAMEL GiRLS」では心の奥底にあるドロドロの感情を吐き出し、ネットの誹謗中傷や行きすぎたルッキズムにも切り込んでいく。MV概要欄に綴られた"日記"も痺れる。"ガールズ・バンドだからって舐めるなよ"という気概で、誰よりも"女"を背負い戦うロック・バンドだ。
CARAMEL CANDiD「CARAMEL GiRLS」MV
そんな若手ガールズ・バンドが一堂に会する"#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ2days"。東京公演では、前半に紹介したマリンブルーデージー、とにもかくにも、リリカル、愛好嘩(ノイジーラバーズ)の4組に加え、名古屋公演に出演するCARAMEL CANDiDのおと(Gt/Vo)がオープニング・アクトとして出演決定。音楽制作プロジェクト"from00"から、おとがヴォーカルを務めた「我々贅沢品」、コーラスを担当した「k0t0nakare」の2曲をライヴ初披露予定とのことなので、こちらも注目だ。芽吹きの季節である3月、ひな祭りを彩るガールズ・バンドの祭典でロック・シーンに吹く新風を体感してほしい。
EVENT INFORMATION
"#楽園収穫祭~桃ノ歌ゲ2days"

3月3日(月)下北沢MOSAiC
3月4日(火)名古屋RAD SEVEN
OPEN 18:30 / START 19:00
3月3日(月)出演者:とにもかくにも / 愛好嘩(ノイジーラバーズ) / マリンブルーデージー
リリカル / おと(CARAMEL CANDiD)(O.A.)
3月4日(火)出演者:CARAMEL CANDiD / サブマリンオルカ号 / マリンブルーデージー / 輪廻
[チケット]
前売:高校生以下 ¥1,500 / 大学/専門学校生 ¥1,800 / 一般 ¥3,000(D代別)
当日:各+¥500
・コンピCD-R『#楽園収穫祭』を入場時にプレゼント
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ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
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村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
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オレンジスパイニクラブ
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INF
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-
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THE BACK HORN
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[Alexandros]
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村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
インナージャーニー / 地元学生バンド ほか
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-
渡會将士
androp
"CIRCLE '25"
アーバンギャルド
sumika
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THE BAWDIES
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ReN
a flood of circle
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ポップしなないで
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"COMING KOBE25"
Official髭男dism
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The Ravens
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おいしくるメロンパン
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コレサワ
BRADIO
"ACO CHiLL CAMP 2025"
私立恵比寿中学
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
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ずっと真夜中でいいのに。
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-
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