Japanese
Happy Collaboration!!
2011年09月号掲載
Writer 沖 さやこ
自身のアーティスト活動内外で他アーティスト等とタッグを組み、新たな世界観を生み出す夢のような企画“コラボレーション”。音楽ファンにとっては、そのレア感もたまらない魅力のひとつである。今日の邦ロック・シーンも、盟友同士で結成したバンド、異色ユニット、ライヴ・イヴェントなどなど、バラエティに富んだコラボに溢れている。2011年の邦ロック・シーンにおけるコラボレーションの実態を、多角的に探ってみよう!
音楽が多様化し、“ジャンルレス”という言葉もすっかり耳に馴染んだ今日の音楽シーン。それは日本のロック・シーンも同様だろう。表現の手法が増え、それに比例して可能性も広がってゆく。活動内容だけでなく、その活動の“場所”が増えてゆくのは必然だった。自身のアーティスト活動の中で出来ないことをやってみたい――その探究心の先にある選択肢のひとつにあるのが“コラボレーション”なのではないだろうか。
そんな日向が加入しているストレイテナー。メンバーのナカヤマシンペイ(Dr)と、大山 純(Gt)は2009年にanother sunnydayを始動させる。
ヴォーカルは元serial TV dramaの伊藤文暁だ。“分かりやすく、楽しく、脳にストレスがかからないバンドを創る”というコンセプトのもと、軽やかなギター・ロックを掻き鳴らす。今年4月にリリースされたミニ・アルバム『siesta』はタイトル通り、シエスタ(※スペイン語で昼寝の意)のように心地良い作品だ。
今年2月にはLAMA結成のニュースにも音楽ファンの注目が高まった。メンバーは元SUPERCARの中村弘二、フルカワミキ、bloodthirsty butchersの田渕ひさ子、agraphの牛尾憲輔。長いキャリアを持つ3人と、近年のエレクトロニカ・シーンで活躍する20代の牛尾が作り出す音楽は、弾ける果汁のように甘くフレッシュなテクノ・サウンド。現在リリースはシングル『Spell』のみだが、これから先の活動にも目が離せない。
昨年スタートした、ZAZEN BOYSのフロントマン向井秀徳とシンガー・ソング・ライターLEO今井のユニットKIMONOS。
一見異色のコラボだが、1stアルバムでもある『KIMONOS』は西洋と東洋、過去と未来が融合したオルタナ・ダンス・ロック。その不思議なサウンドに一瞬異世界のような空気を感じたが、向井と今井の声が重なった瞬間に、この音楽は“現在の東京”そのものだということに気付いた。物事をちょっと違った角度から見るだけで異世界に見える――そんな楽しみの提示ようにも思える。
別ユニット等を組む以外に、自らの活動に他アーティストを招くパターンもある。孤高のシンガー・ソング・ルポ・ライター/J-POP界の無頼派を名乗るミドリカワ書房が今年7月にリリースしたメジャー復帰アルバム『愛にのぼせろ』は、恋愛をテーマにしたコンセプト・アルバム。
全10曲のうち6曲をGOING UNDER GROUNDとコラボしている。ゴーイングの持つスケール感と柔らかさ、ミドリカワの昼ドラも恐れおののくような(?)衝撃的な物語調の歌詞と飄々とした歌いっぷりのコントラストが面白い。
6月にリリースされたASIAN KUNG-FU GENERATION主催のNANO-MUGEN FES.のコンピレーション・アルバムに収録されている「All right part.2」で、アジカンとチャットモンチー橋本絵莉子(Vo&Gt)のコラボが実現。
気だるい歌い方と洗いたての洗濯物のようなパリッとしたサウンドが作り出すオルタナ感に思わずニヤリ。声優だけでなく歌手としても活躍する坂本真綾は10月にリリースするシングル『Buddy』でSchool Food Punishmentとコラボ。その1週間後にリリースされる『おかえりなさい』はユーミンこと松任谷由実が作曲を手掛けている。
え、この人とこの人が? という“意外性”もコラボの魅力。
今年の意外性ナンバー・ワンは、海外だがMETALLICAとLOU REEDだろう。
この2組がコラボすると聞いたときはとにかくひたすら驚愕だったが、どんな化学反応が起きているのか? と考えるだけでも胸が高まる。
音源やバンド結成に留まらず、ライヴ・シーンにおいても異色コラボが実現している。氣志團が現在開催中のツーマン・ライヴ・シリーズには、POLYSICS、the telephones、the pillows、毛皮のマリーズ、神聖かまってちゃん等が参加。ステージ上で繰り広げられるコラボレーションはその場でしか見ることが出来ない超絶レア体験。ライヴの魅力を更に感じることが出来るだろう。
かまってちゃんと言えば、2月にSHIBUYA-AXで行われたももいろクローバーZとのツーマン・ライヴも一見相容れぬものだった。だが、違うジャンル、普段同じイベント等に出ないアーティスト同士がライヴを行うことで、オーディエンスはまた違う音楽に触れることが出来る。食わず嫌いならぬ“聴かず嫌い”がなくなり、音楽好きがもっと繋がることが出来れば、また様々な可能性が生まれるだろう。それは、アーティストが自らの表現を広げようとすることと非常に酷似している。コラボレーションはアーティストの居場所や楽曲アプローチだけではなく、我々リスナーの知的好奇心を常に刺激し拡張し続ける。
コラボレーションはいつの時代も、いつもと違ったワクワクと驚きを感じることが出来る“祭”のようなもの。そんな祭が花火のように美しく乱発する今日のジャパニーズ・ロック・シーン、楽しまなきゃ損ですよ!
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