THE FRAY|Skream!インタビュー | ザ・フレイ,フレイ

2012.02.02.

THE FRAY|Skream! インタビュー

THE FRAY|Skream!インタビュー

2005年のデビュー作『How To Save A Life』全米でダブル・プラチナを記録し、2009年のセカンド・アルバム『The Fray』も全米1位を獲得。両作品ともグラミー賞にノミネートという世界的成功を収めるアメリカのピアノ・ロック・バンドTHE FRAYの新作がとうとう登場。Neil YoungやINCUBUS、STONE TEMPLE PILOTSなど多くのロック・バンドを手掛けたBrendan O'Brienをプロデューサーに迎えている。今作に込められた思いやストーリーを、バンドのフロントマンIssac Sladeに語ってもらった。

Isaac Slade(Vo&Pf)

INTERVIEWER : 沖 さやこ


-前作『The Fray』を2009年にリリースして、それ以降は大規模なワールド・ツアーでしたね。

この3年間は凄く忙しかったよ。4つの大陸をツアーして、戻って来てアルバムの曲作りを始めて。

-オフは取れましたか?

曲作りの後に少しだけね。家族と一緒の時間を大切にして、泳ぎに行ったり、料理をしたり。充実した毎日を送ってから、また新鮮な気持ちで制作に入ったよ。

-では今回はプライベートを大事にしつつ、じっくりと制作されたということでしょうか。

2年くらい掛けたんだ。すごく早いペースで素晴らしい曲作りができるミュージシャンは多いけど、俺たちはそれが出来ないからね。俺たちは生きて、普通の人と同じように人付き合いがあって、恋愛関係があって、人生経験をしているんだ。そういう普通の生活が俺たちの歌になるから、まず生きないといけないと思うし、努力も時間も掛かるよね。アルバム1枚1枚作るより、いつかボックス・セット作ることを楽しみにしているんだ。

-それは楽しみです。今作はいい意味でピアノ主役というわけではなく、全員が主役級のエネルギーを発するバンド・サウンドだと感じました。ワールド・ツアーの影響もあるのかもしれませんが、今作はいろんな場所がモチーフになった歌が多いのも特徴ですね。

このアルバムは様々な場所に旅をして、そこからインスピレーションを受けたんだ。ニュー・オーリンズ、ロンドン、LA、コロラドの山、アフリカなどなど……すべての場所を体で吸収したよ。1stアルバムは日記のように作って、2ndは独り会話のような感じ。でもこのアルバムは世界に話しかけている感じなんだ。例えば「1961」という曲ではベルリンに話しかけているしね。

-1曲目「Heartbeat」でグッとアルバムの中に引き込まれました。この曲はルワンダを訪れたことがキッカケで出来た曲なんですよね。

とても仲のいい友達が“ルワンダの大統領との面会をしないか”と俺を誘ってくれたんだ。

-Paul Kagame大統領ですか?

そう。面会したのは大統領の誕生日だったから、ギターで「How To Save A Life」を弾き語りしたんだ。彼は凄く喜んでくれたよ。打ち解けたころに“個人的な質問をしてもいい?”って尋ねると、彼は“もちろん”って答えてくれた。面会時間もあと2分で帰らないといけなかったから、最後に一つだけ聞きたかったんだ。“常に脚光を浴びているけど、その中でどうやって孤独と向き合っているのか”ってね。

-核心に迫る質問ですね。

彼は一瞬……そうだな、7秒くらい俺から目をそらしたよ。多分答えを考えていたんだと思う。“アメリカの青年に答えるべきなのか?”とか、いろいろ頭に過ったんじゃないかな。でもその後、自分の人生や考えについて話してくれた。“名声とか、お金とか、そういうものではなく、自分は人に仕えることを考えていて、あえて普通の人と同じ目線で物事を進めている”と。彼は自分で車を運転し、子供を普通の学校に通わせたりしている唯一のアフリカの大統領だから、俺は彼のそういうところに物凄い人間性を感じたんだ。ルワンダという国のエネルギーと力がこの大統領によって甦っているんだなって思えたよ。1990年代にいろんな苦難があって、大統領として頑張っている姿は本当にインスピレーションになったんだ。彼を通して、あの国の脈を感じたような気がする。それであの曲を作ろうと思ったんだよ。

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Release : 2012-02-07


THE FRAY、3年振り3枚目のオリジナル・アルバムは、とにかく外へと開けている。世界各国を舞台にする航海のように雄大でロマンに満ちた作品だ。ルワンダを旅したときに受けたインスピレーションにより完成した「Heartbeat」、ツアー生活を歌った「48 To Go」、ベルリンのことを歌った「1961」、「Rainy Zurich」「Munich」など、その場所で受けた刺激を心の中に取り込み昇華する。以前まではIssac Sladeのピアノがバンドの音を率いているような印象もあったが、今作はいい意味でそれが主役ではない音作り。特にJoe Kingのリード・ギターの存在感が増し、よりロック・バンドとしてのサウンドを聴き手の心に打ちつけている。美しく勇敢な物語。そのまっすぐな強さとぬくもりに酔いしれる。

(沖 さやこ)

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