Japanese
リーガルリリー
Skream! マガジン 2020年01月号掲載
2019.12.10 @LIQUIDROOM ebisu
Writer TAISHI IWAMI Photo by 森 好弘
2019年はリーガルリリーにとって、大きな飛躍の年となった。3月にはアメリカ テキサス州オースティンで開催されている"SXSW 2019"に出演。続いて"春はあけぼのツアー"と題し、日本全国7ヶ所を回り、渋谷CLUB QUATTRO、大阪バナナホール、名古屋HUCK FINNではワンマンを成功させ、5月には香港にて初のアジア公演、夏には"SUMMER SONIC 2019"のステージを踏みその模様が世界に配信されるなど、ドメスティックなシーンに留まらず、世界に向けてそのセンスとパワーを発信した。
そして迎えた12月10日。東京は恵比寿LIQUIDROOMで開催された、東名阪ツアー"リーガルリリーpresents「羽化する」"の最終公演は、まさにここまでの歩みの集大成からバンドの未来を示す、素晴らしい1年の締めくくりとなった。
日常の何気ない幸せから、この世のカオスや絶望、そして宇宙のごとく無限に広がるピースの可能性までも想起させる、生々しくもファンタジックなダイナミクスとサウンドスケープ。時にその上を自由に浮遊し、時にそこに1本の槍を刺す言葉とメロディ。ストイックからエンジョイが溢れ出す、たかはしほのか(Vo/Gt)、ゆきやま(Dr)、海(Ba)の佇まいと動き。3ピース・バンドを指してその力強さや豊かな表現力を、"たった3人で"と汎用的に形容することは少々ナンセンスだと思うが、それでも声を大にしてそう叫びたい。オルタナティヴ・ロックも、ローファイ・インディーもパンクもシューゲイズもポスト・ロックも、それらのサウンド・スタイルとアティチュードの根っこから飲み込んで吐き出したような唯一の音楽性と演奏力は、10年代というディケイドの最後に現れた、インディペンデントからメイン・ストリームも巻き込んで、荒んだ世の中にストップを掛ける旗手とまで言いたくなるほどの強度に満ちていた。語り継がれるロックの、トゥイーなポップの最進化系。それがリーガルリリーなのではないだろうか。
"あと数十年はバンドをやってきたい。私にもみなさんにも好きなバンドがいて、そのバンドがライヴをやっている、活動している時間って、とても儚くて、みなさんがそのバンドを目の当たりにしているということは、とても素晴らしいと思うし、私もみなさんに会えて良かった。目は合っていなくても、目が合っていると思いました"
たかはしはそう話し、本編の最後に「せかいのおわり」を演奏した。"なんとなく平和"のうえに、始まりと終わりを繰り返す日々に陰りが見え、もう何も始まらないような気さえしてくる昨今。海の向こうでは今でも戦争をする人々がいて、そこには戦うことを強いられる人々も巻き添えをくらう人々もいる。リスクを放ったらかしにした文明にどんどんむしばまれた地球は、いよいよその変動に耐えられなくなってきている。音楽ひとつでそんな世界を変えることはできないかもしれない。しかし、世界から見ればミクロなライヴハウスから始まる何かを信じてパーティーを続けたい。強くそう思った。
この日は2020年2月5日にリリースするニュー・アルバム『bedtime story』から新曲も2曲披露された。煌めくノイズが疾走する「GOLD TRAIN」と、たかはしとゆきやまの生まれ年でもある「1997」。どちらも、積み重ねられてきたオルタナティヴ・カルチャーへのリスペクト、ひいてはその場にいる人々それぞれのバックグラウンドから生まれた個性の行き場を、ともに探す旅のような曲だと感じた。2020年、リーガルリリーのネクスト・レベルは、我々に何をもたらすのか。これからがますます楽しみになるライヴだった。
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