Japanese
ReN
Skream! マガジン 2017年08月号掲載
2017.06.25 @新代田FEVER
Writer 秦 理絵
アコースティック・ギター1本でステージに立ち、足元に置いたループ・ステーションで緻密に音を組み立てながら歌を紡いでいく。それはシンガー・ソングライター ReNの表現スタイルを語るうえでの基本情報だが、実際にそのライヴを体験すると、そういう杓子定規な説明だけでは伝えきれない情熱がそこに漲っていることがわかる。昨年12月に渋谷eggmanで開催した"ReN Lights Tour Final ~Be the Light~"以来、およそ半年ぶりのワンマン・ライヴ。ソールド・アウトの新代田FEVERでは、このライヴの3日後にリリースされた2ndフル・アルバム『LIFE SAVER』の収録曲も多数披露され、ここからReNがミュージシャンとして何を大切に歌い続けるのか、それを改めて確認するような意義深いライヴが繰り広げられた。
ライヴは『LIFE SAVER』の1曲目に収録されている「What I'm Feeling」からスタートした。レコーディング音源ではシンセも加わるスタイリッシュな楽曲だが、ライヴではアコースティック・ギターと声のみでシンプルに聴かせるぶん、フォーキーで生々しい印象になる。音源とライヴで見せる景色がまったく違う。それがReNの魅力のひとつだ。"今日しかない音を奏でていくので、音の積み上げを楽しんでください"という短い挨拶のあと、今度は前作アルバム『Lights』からの楽曲「Illumination」へ。ギターとコーラスとを少しずつ重ねる、その工程に特有の緊張感を孕みながら、次第に生まれる言いようのない昂揚感。同時に熱を帯びてゆくReNの歌唱。その凄みにぐいぐいと引きずり込まれていく。
ステージを真っ赤に染めて披露されたのは3月に配信リリースされた「Life Saver」だった。憧れのEd Sheeranとの夢のような邂逅によって完成させた、ReNにとって新機軸となるダンス・ナンバー。この曲でお客さんを熱く踊らせると、フロアから"ReN君、カッコいい!"という男性の声が掛かった。"ありがとう......男の人だったね(笑)"と、それでも嬉しそうな表情を見せたReN。自身のテクニックと歌のみを武器に裸一貫で勝負するReNの泥臭いライヴ・スタイルは、むしろ男性にこそ強く響く気がする。
最新アルバム『LIFE SAVER』にピアノの伴奏で収録されているバラード曲「Tell Me Why」は、ループ・ステーションを使わずにアコースティック・ギターと歌のみで披露された。続けてぺットのココちゃん(インコ)のことを綴った全編英語詞のラヴ・ソング「Little Green Bird」でスウィートな空間を作り上げると、中盤のハイライトは、ReNが人生で初めて書いた楽曲「生きる」と、その意思を引き継いだ新曲「DREAM」だった。鋭くかき鳴らされたアコースティック・ギター、暗闇の中を彷徨うようなメロディ。そこに"おれは一人大地を踏み生きていく"(「生きる」)と、あるいは"強い男になりたくて"(「DREAM」)と、切実な心の叫びを乗せる。かつて人生を賭けた夢に挫折し、それでも音楽に救われて生きるReNの原点の歌。それは決して太陽のように眩しいエール・ソングではないが、何ひとつ諦めることができず、がむしゃらに前へ進もうとする私たちを強く奮い立たせる歌だった。
MCで"お兄ちゃんのウクレレをパクッて書いた曲です(笑)"と紹介した、ハワイアンな雰囲気の優しいナンバー「Be My Girl」では、途中で歌詞が飛んでしまうという場面もあったが、そのアクシデントをきっかけにフロアからは自然にハンドクラップが湧き上がった。終盤、この日唯一エレキ・ギターで演奏をした「Umbrella」では幻想的な風景を描き出し、「Friends Forever」ではあたたかいシンガロングが会場に響きわたると、最後に"僕は音楽でみんなが笑顔になってくれることを夢見てやってきた。この先もその気持ちだけは忘れちゃいけないと思っています"と真摯に語り掛けたReN。その情熱を楽曲へ封じ込めた「PASSION」では、雄々しいコーラスに乗せて"何度でも立ち上がってやれ"と強い口調で歌い上げた。そこに滲む純粋さとひたむきさは、目が眩むほどに美しかった。
アンコールでは"まだまだ僕は始まりです。このままみんなと一緒に大きいステージにいきたい。一生懸命やっていきたいと思います"というまっすぐな言葉でお客さんに別れを告げたReN。誰ひとり置き去りにせず"光"の方へと導いてゆく、自身にとって大切な楽曲「Lights」でライヴを締めくくろうとしたが、フロアからの拍手がなかなか鳴りやまなかった。それを無視せずにダブル・アンコールとして「Your Song」を披露。思えば、この日は始まった瞬間から、お客さんとの対話を大切にしながらライヴを作り上げていた。
ReNはひとりきりでステージに立つ。だが、そのライヴは決してひとりきりで完結するものではないし、それと同じようにReNはここから始まる物語も大勢を巻き込んで進んでゆくのだろう。願わくば、そこに長く寄り添いたい。心からそう思うライヴだった。
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