Overseas
Hostess Club Weekender
2011.06.24 @恵比寿The Garden Hall
Writer 中里 友
2日目の一発目、まるで80sムービーのマッチョなヒーローが銀幕から飛び出てきたかのような出で立ちのWillis Earl Beal。内省も入り混じるローファイな作品でデビューした彼だが、そんな印象を吹き飛ばす、文句ナシに素晴らしいアカペラ「Blue Escape」をまずは挨拶代わりに絶唱!Sam Cookばりの歌唱スタイルで天性としか言いようのない太い声。“これがオレのウォーミング・アップなのさ”とニクいセリフを漏らした後からは小型のオープン・リールをバックトラックに己の声一つでどこまでも聴かせる。それはソウルフルでブルージー……ダブステップをR&Bと融合させたJames Blakeや、近年、黒人音楽との異種交配を繰り返してきたDamon Albernといったアーティストたちが、天然のグルーヴを持ち合わせる彼に礼賛を寄せるのも非常に頷ける話だ。合間に一度ギターを爪弾いて、ラストにはクラップとストンプにヴォーカルを合わせるだけの原初的なスタイルの曲「Same Ol’Tears」でロック。出演するインディー・ロック勢中、浮いた存在の様に見えるも、既に大物感のある圧巻のパフォーマンスだった。
そしてまた違った意味で異質な存在感を漂わせているのが、このバンド……ARIEL PINK’S HAUNTED GRAFFITIだ。僕は彼らのライヴを観ると、まるでタイム・スリップした気分になる。普遍的だが、ノスタルジーで奇妙なポップ。それはこの日も健在で、呪術的な幕開けから70sのAOR調の甘酸っぱいポップまでレンジの広い摩訶不思議な世界でバッド・トリップしてしまいそうだ。来る新作からの曲を多く披露してくれたが、中でも一聴しただけで口ずさめるようなメロディの光る「Mature Themes」と「Only In My Dreams」が飛びぬけて素晴らしかった。ラストは前作収録の「Menopause Man」。そこからノイジーに展開、本日誕生日を迎えたArielは自身に向けて“Happy Birthday”と一言発して去って行った。う~ん、やはり変わり者。
続いてオシャレなテンガロン・ハットでキメたLuke Temple率いるHERE WE GO MAGIC。ライヴに定評のある彼らのパフォーマンスが本日の目当てのひとつであった。作品では非常に洗練されたポップネスを武器にしたオルタナ・ロックといった印象があったが、なかなかどうしてライヴではメンバーそれぞれ淡々とした面持ちでまるで皆、別方向を向いたような調子外れ(のよう)な音が混ざり合う。それが風変わりなアンサンブルを生み、何だか実態のつかめないまま、徐々に力強くダイナミックなうねりと共に独特のグルーヴを持ったバンド・サウンドを展開、これぞマジック。名曲「Tunnel Vision」や「How Do I Know」もプレイし、充実のライヴ・セットだった。
長い転換時間を経て、ステージ上はとても賑やかなセットに、そう次は7人編成のHOT CHIPなのだ。キーボード、シンセ、ラップトップ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションを入れ替わり立ち替わりで演奏する彼らのスタイルはエレクトロとバンド・サウンドを横断、そこにファンクやディスコ・サウンドを注入、結果“踊らす”!というヒジョーにシンプルな美学をライヴで実演。揺れる揺れる、会場中央までオーディエンスが波打っている……!「Over and Over」、「Ready For The Floor」といった定番曲中心でラストは「Hold On」。Fleetwood Macのカヴァー曲込みで計11曲。フロアは熱気で充満!
いよいよ今回のHCWの大トリ。彼らの再始動をどれだけ心待ちにしたことか……4年ぶりとなるアルバムを来月に控えるBLOC PARTYですよ! 場内は早くからBLOC PARTYコールに包まれ、期待度マックス。声援と共に現れたメンバーはさっそくカムバックの狼煙を新曲から。「3×3」、「Kettling」、そして前作から「Mercury」! ああ、戻ってきた。昔と変わらず……いや、むしろKeleなどは若返ったかのようだ……楽しくて仕方ないとでもいう様に屈託のない笑顔を見せ、喜びを目一杯にそのパフォーマンスで表現してみせた。そして、兼ねてよりライヴで演奏しているキラー・チューン「Team A」! 転調&緩急……新作の要となりそうなアグレッシヴなナンバーだ。ハイライトは、Russell&Keleの2人向かい合ってのアルペジオ・ギター……そして何より一番グッときたのは「Helicopter」でのオーディエンスとの完璧な掛け合いだ。みんな待ち望んでいたっつー訳ですよ。アンコールは4曲タイトにプレイし、ラストはやはり「Flux」。もはや何も言うまい。フィナーレにふさわしく、肩を組みおじぎする4人に、盛大な喝采を送り、2日間の祝宴は前回以上の興奮と喜びを以て幕を閉じた。次回のWeekenderは夏フェスを挟んで11月。会場をZepp Diver Cityに移す、とのこと。いやあ燃え尽きました。
Hostess Club Weekender 1日目(6/23)のライヴ・レポートはこちら >>
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