Japanese
広瀬大地
2021年07月号掲載
Interviewer:山口 智男
-そこから、どんなアルバムにしようと考えたんですか?
「Embarking」を受けて、自分の好きだった'80sの――最後の「Crossroads」はちょっとTHE BEATLES的なサウンドになっているんですけど、そういう自分が好きなサウンドを入れていったら、Dua Lipaをはじめ、さっき言った'80sの流行の流れとも合うんじゃないかと思いました。
-前作と比べると、ギターの音色が後ろに引っ込んで、逆にシンセが前に出てきたという印象がありましたが。
シンセ・サウンドは意識しています。ギターに関して言えば、歪みの感じは全体的に引っ込んでいますね。サウンド・バランス的には表に出てきているんですけど、比較的に軽いギターが多いですね。ギターもできるだけ'80sに寄せていきたいと考えたんですよ。
-ダンサブルなドラムのキックの四つ打ちを多めに使っている印象もありましたが。
全体的にディスコ感を出したかったんです。
-それはライヴを意識して?
いえ、このご時世なので、ライヴはそんなに意識してなくて。個人的に音楽を聴くときに座って、じっと聴くことがなくて、家の中でも軽く踊りながら聴きたいんです(笑)。1stアルバムのときからなんですけど、聴く音楽というよりは、踊れる音楽を意識しています。例えば、街中でイヤホンで聴いていても、歩きながらなんかウキウキしちゃうみたいな曲ってあるじゃないですか。そんな曲が好きなんですよ。そういうところが出ているんだと思います。
-なるほど。リスナーにもそういうふうに聴いてほしい、と。
そうですね。座って聴いてたけど、立ち上がっちゃったみたいになったら嬉しいです(笑)。
-昨年7月に配信リリースしたシングル「Forever (feat. Rouno)」で、Rounoというフロリダ在住のEDMのプロデューサーとコラボレーションしていましたが、そこからの流れもあるのでしょうか?
「Embarking」ができる前の話なんですけど、「Forever (feat. Rouno)」は昨年3月にフロリダに行ったとき、作ったんですよ。コラボしたそのプロデューサーっていうのが実は音×AiRの元ドラマーで(笑)。その流れから、1stアルバムは僕ひとりで作ったけど、2枚目は1曲もひとりで作らないようにしようと最初は考えたんですよ。
-そうだったんですか。
これは完全に余談なんですけど、僕、競馬が好きなんですよ(笑)。この競馬ボケが伝わるかどうかわからないんですけど、ワンアンドオンリーというダービー馬がいまして、同じオーナーがキズナという馬も持っているんです。そのキズナがワンアンドオンリーの前の年のダービーで勝ったこともあって、"ワンアンドオンリーとキズナ、超いいやん! 2枚目はキズナでいこう"って(笑)。『One and Only』をひとりで作り上げたあと、全曲コラボってコントラストとしてもいい。そう思って、いっぱいコラボしている曲を作ろうと、「Forever (feat. Rouno)」を作ったんですけど、その直後に「Embarking」ができてしまって"あ、こっちでいこう"って(笑)。今回、9曲目に入れた「I Hope」だけ、追加でベーシストとキーボーディストによる演奏を入れているんですけど、「Forever (feat. Rouno)」と同時期ぐらいに作っていて。結局、そういうアルバムにはしなかったんですけど、それは入れたいと思いました。
-それでこの1曲だけアディショナル・ミュージシャンが参加しているわけですね。ところで、今回、新たな挑戦はありましたか?
前作よりは歌にフォーカスした時間が多かったと思います。機材回りも含め、歌を進化させました。ミックスも自分でやっているんですけど、歌をどう聴かせるか、前のアルバムよりもこだわっていて。前のアルバムの反省点というか、いろいろなところで、いろいろなアドバイスをいただいたんです。前回のアルバムでは歌もひとつの楽器という位置づけとして扱っていて、それはそれで好きなんですけど、ポップな世界で売れるためには歌にフォーカスしやすいミックスを作らないといけないと考えて、かなりこだわりました。いろいろな点が変わっていると思うんですけど、前回から一番変わったのは歌の扱いですね。
-歌詞は英語も交えていますが、日本語にこだわっているようですね?
そうですね。英語にすることはそんなに難しくはないと思うんですけど、やっぱり聴く人が歌詞の内容を理解できたほうが面白いだろうし、英語にしちゃったら、逆にありがちな洋楽になっちゃいそうだし。よく聞くフレーズの逆のようですが、せっかく日本語が喋れるんだから(笑)、日本語で書いたほうが独特のリズム感が出て面白いと思って、あえてある程度、日本語に絞って書いています。
-「Scared To Leave」のサビはメロディがすごくリズミカルなんですけど、そこにあえて日本語を当てたところに日本語に対するこだわりが感じられました。
曲のタイトルになっているキャッチフレーズみたいなものは英語で書くんですけど、そうじゃないフレーズは日本語で書いたほうが面白くなるという気はしています。それは佐野元春さんの影響があるかもしれない。桑田佳祐さんもそうですけど、日本語で英語みたいに歌うじゃないですか。その影響が結構あるんじゃないのかな。
-そういえば、佐野元春さんは日本でいち早くヒップホップ/ラップにアプローチしたアーティストでしたね。
「COMPLICATION SHAKEDOWN」でしたっけ。リズム・マシーンを入れて、キレのある歌を日本語で歌っていてっていうのは、今回のアルバムでちょっと意識しているところではあって。ああいう、'80sサウンド的なファンクをやりながら日本語で歌うということはテーマとしてありますね。
-歌詞にはコロナ禍の中で感じたことが反映されていると思いますが、アルバムを通して伝えたかったメッセージとか、精神性とかはどんなことだったんですか?
一番は自分自身を含めて、旅立ちがテーマとしてあって、その中でも「Scared To Leave」に書いたような旅立ちに対する恐れって、いつでもあると思うんですよ。そういう状況にいる人ってたくさんいるだろうと。東京に来る前の自分もそうなんですけど、言ったら別に東京に行かなくてもいいわけじゃないですか(笑)。けど、行ったら何かあるんじゃないか。そんなふうに思っている人の背中を押したいですね。旅に出たい人や、新たなことを始めたい人に向けて、背中を押せたらいいなとか、ちょっとでも前向きになってもらえたらということは、どの曲を書くときでも思っています。いろいろな好みがあるからわからないですけど、悲しいときに聴いてもっと凹む曲を求めている人もいるかもしれない。でも、自分が書くなら、何か嫌なことがあってもその曲を聴けばちょっと頑張ろうかなと前向きになれるとか、楽しいときに聴いたらその楽しさが倍増するとか、ポジティヴなエネルギーを伝えていきたいんです。それは今回だけじゃなくて、ずっと思ってますね。
-今後のことについては語りづらい状況ではあるんですけど、リリース後はどんなふうに活動していこうと考えているんでしょうか?
3枚目のアルバムを作ろうと思っています(笑)。ライヴをやるっていうのは現状、まだそんなに頭になくて。コロナ禍におけるライヴっていうのを、僕自身いくつか観に行きましたし、配信ライヴも観たんですけど、なんか物足りない。やる側も観る側も燃えきらないところがあるように個人的には感じて、そういう状況でライヴをやっても、僕自身は今はまだお客さんを感動させる自信がないんです。だから、そこにフォーカスするのをやめようと思いました。ただ、そこで凹んでもしょうがないので、今使える時間を制作に充てようと考えています。もちろん、ライヴができるようになったらやりたいとは思っていますけどね。
-3枚目のアルバムの方向性は見えているんですか?
今、ちょっとだけ考えているのは、ロックをやりたいなって。このタイミングで言うのも何なんですけど(笑)、'80sの流行はピークを越えてきていると個人的には思っていて。いや、今回のアルバムはギリギリ間に合ったとは思っているんですけど、ここ最近リリースされたアルバムを聴いていると、ロックやフォークへの回帰があるなというふうに感じるんです。それは洋楽の話なんですけど、例えばJustin BieberもそうだしOlivia Rodrigoもそうだし、そこに回帰する流れがあるんじゃないかと個人的に考察していて、そこを目指したいというのが現状の狙いですね。もうひとつ言うなら、今回の「Crossroads」と同じ方向性の、もうちょっと古いミドル・サウンドみたいな、ああいうブリティッシュな、。あれもある種ロックだと思うんですけど。
-THE BEATLESの「Let It Be」を彷彿させるような。
"そういうところに行くか"ともちょっと考えていますね。どうなるかはまだ全然わからないですけど、今作ほどにはストレートなポップにはならないような気がしています。いや、作ってみないと、ほんとにわからないですけどね(笑)。
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