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INTERVIEW

Overseas

1990s

 

1990s

Member:Jackie McKeown ? aquarius

Interviewer:Office-Glasgow/kazutoshi "bithead" yasunaga


-今作も歌詞も、女の子のことから、ドイツのテロリスト、ハリウッドの科学者まで、さまざまなテーマと地名が出てきますね。こうした歌詞のインスピレーションはどこから?ファースト・アルバム発売後、長くワールド・ツアーをしていた経験も関係あるのでしょうか?

思い返してみると、確かに、こうした歌詞は、僕らの続けてきた旅に関係あるだろうね。『Cookies』の時は、みんなで歌詞を考えたりしてたんだけど、今作では、各メンバーそれぞれが個人で、リアリティーを持って歌詞を書き上げたんだ。だから、それぞれ各自が、ある種、心理学者的に、自分の内面に向き合った結果だよね。僕は、意味があるんだけど、どこかミステリアスな部分が残ってるような歌詞が好きなんだ。今作の「Vondelpark」や「Kickstrasse」は、まさにそんな感じさ。あまり説明なないままに、次々とシーンが変わる映画のようだろ?実際、「Vondelpark」は、ハートブレイクなすごく悲しい曲なんだ。でも僕らの演奏からは、そんなふうには感じられないはずさ。「Kickstrasse」は、70年代のドイツの政治問題を背景にはしているけど、実在の人に向けたラブ・ソングなんだよ。

-新作も前作と同じく、Bernard Butlerがプロデュースを担当しています。Duffyなどを手がけ、今や、ベスト・プロデューサー賞を受賞するなど、人気プロデューサーとなった彼ですが、一緒に仕事をするのはどういった感じでしたか?

Bernardは、一緒に仕事をするには夢のような人だし、同時に悪夢になる時もある人だね(苦笑)彼は、自分自身がサウンドに求めるものをとてもよく分かっているんだ。問題は、それを僕らが求めてない時でね。でも残念なことに、85%の場合、彼のほうが正しいんだけどね(笑)残りの15%の場合に彼を説得するのは大変だったよ。セッションでは、けんかになりそうなこともあったけど、それは、バンド3人+ Bernardの4人という人間が、あんなに近い距離で、クリエイティヴな作業に集中しようと思えば、当然のことなんだよね。だから、そういうもめ事が、アルバムに悪い雰囲気をもたらしたとは思わないよ。結果、価値のあることだったね。彼はすばらしいプロデューサーさ。

-先に話しが出たように、アルバムは、あなた方と同郷の元ORANGE JUICEのEdwyn Collinsのスタジオで制作されていますね。あなた方は、以前出していた7インチ・シングルでORANGE JUICEの「Sorry For Laughing」をカヴァーしたりしていて、彼のファンだと思いますが、そのORANGE JUICEや、PASTELS、TEENAGE FUNCLUBなど、あなたより上の世代のグラスゴーのバンドから音楽的な影響を受けましたか?

僕が影響を受けたグラスゴーのバンドは、THE JESUS AND MARY CHAINとORANGE JUICEの2つだね。Michaelは、TEENAGE FUNCLUBのすごいファンだよ。僕らの他のグラスゴー・バンドとの関係っていうのは、音楽的というよりは、ソーシャルな付き合いの部分が大きいよ。グラスゴーの音楽サークルがみんなうまく機能しているのは有名だしね。ORANGE JUICEは、ほんとに大好きだけど、彼らのサウンドは最近、語られ尽くしたって感じもするんだ。だから、あまり近くはならないように意識はしてるね。新作の曲“The Kids”は、ちょっとORANGE JUICEっぽい雰囲気が、アルバム『Low』時代のDavid Bowieの雰囲気と融合してるって思うよ。

-そのグラスゴーの音楽シーンについてですが、そうしたバンドや、あなたとバンド・メイトでもあったFRANZ FERDINAND、BELLE AND SEBASTIAN、最近ではGLASSVEGASなど、グラスゴーからはほんとうに多くの世界的なバンドが登場しています。グラスゴーがこうした音楽シーンにおいて特別なのは、どうしてだと思いますか?また、そのグラスゴーに住んで音楽活動をするというのは、どういう感じでしょうか?

J:「グラスゴーは、生まれついての音楽都市なんだよ。みんながやりたいことを明確に持っているんだ。子供の頃からカントリー&ウエスタンなんかを聞いて育つと同時に、すごくアヴァンギャルドな音楽も受け入れるっていう伝統があったりしてね、そういう2つの異なるものをミックスするっていうアイデアは、グラスゴーのバンドを特別にしている理由のひとつなんじゃないかな。音楽に対してすごく自由だってことは、グラスゴーらしさだと思うよ」

-また、そのグラスゴーにおいて、あなたは前述のようにFRANZ FERDINANDのAlex Kapranosらと共にYUMMY FURというバンドで活動していたり、MichaelやDinoもV-TWINというバンドでのキャリアがありますね。そうしたキャリアがあるということは、1990sでの活動に役立っていると思いますか?

もちろんYUMMY FURとV-TWINのメンバーでバンドを組んだってことは、貴重なことだよ。活動していた90年代半ばは、一緒にバンドをやるなんて思ってもなかったけどね。でも実際、僕らは最高に相性がいいんだ。最初にセッションした時から、これはいける!って感じだったからね。今では、Dino(脱退した初代ベーシスト、Jamieの代わりに今作から加入)なしのバンドっていうのも考えられないしね。彼は、バンドに暖かいミュージシャンシップをもたらしてくれて、僕とMichaelの決してうまいとは言えないプレイをサポートしてくれてるよ」

-今日の一曲は?

ドイツのロック・バンド、NEU!の「Super」だね。エネルギーの固まりみたいな曲で、僕に、ベッドから起き上がるだけでなく、家を出て外に出ようっていう勇気をくれる曲さ(笑)

-2007年のショーケースでの来日ライヴはすらばしいものでした(ベースがツアー直前に脱退したため、サニーデイサービスの田中貴氏が急遽サポートで参加)。来日を待っているファンも多いと思います。日本のファンへメッセージをお願いします。

タカシとのライヴはすばらしかったね!ライヴまるまる一本を、前日に会ってリハーサルしただけのベーシストとやったなんて今でも信じられないよ。彼はほんとにすごいプレイヤーで、一緒に演奏できて楽しかったね。日本に行く前、僕らは、日本のオーディエンスはすごく控えめで、ライヴの最後にしか拍手しないとかって聞かされてたんだ。でもそれが全部間違いだってことがライヴで分かったよ。みんなすごくのってくれて、一体感があったんだ。忘れられない一夜だよ。だから、この新曲たちを演奏しに、ぜひ日本に戻りたいね。東京はすばらしい都市だったし、今度はそれ以外の街にも行って日本の自然もみたいね。それまではこの新作を聞いて待っていてくれるとうれしいよ!