Japanese
琴音
Skream! マガジン 2023年08月号掲載
2023.06.30 @キリスト品川教会 グローリア・チャペル
Writer : 藤坂 綾 Photographer:大川晋児
キリスト品川教会 グローリア・チャペル――普段は礼拝や結婚式が行われるこの神聖なる場所で、メジャー・デビュー4周年を迎えた琴音が、約1年半ぶりとなるワンマン・ライヴを開催した。
まずはバンド・メンバーがステージに登場、そして琴音が現れるとピアノと共に、映画"金の国 水の国"の劇中歌「優しい予感」が始まる。優しい音と優しい歌声が、教会中のすべての人の心の中に溶け込んでいく。歌い終えると、"みなさんこんにちは、琴音です。本日はこの会場、音楽を通して、より私を発信していけたらと思います。ぜひ最後まで楽しんでいってください"と深く頭を下げる。
「ここにいること」、「しののめ」、「ラブレター」と続けて披露すると、改めて"ありがとうございます"とお礼を述べる。緊張がほどけたのか、少しはにかんだ笑顔が印象的。約1年半ぶりのライヴということでこの期間の出来事を振り返り、いろいろなことがあったからこそ、この日は"刺激的な会"になるだろうと自身の想いを告げた。
力強い演奏と歌声を聴かせた「君は生きてますか」を終えたところで、それまで琴音と同じく少し緊張気味だったかのようなオーディエンスからひと際大きな拍手が起こる。そして続く「あなたのようになるために」では大きなハンド・クラップが巻き起こる。それはきっとそれぞれがここに響く音楽と自由に向き合い始めた証拠で、厳かだった教会がパッと明るい印象に変わる。心地のよい流れのまま、彼女の故郷である新潟県長岡市の景色が思い浮かぶかのような「ライト」、強い意思を感じる「Brand New World」が終わると、そこでライヴはいったん休憩に。
「Love Birds」で再開したステージは、「波と海」、「真価論」と続き、独特且つ幻想的な世界へと誘う。本人もこの流れが好きだと言っていたが、まさに圧巻、圧倒的な表現力。そして、その表現力という点でもうひとつ特筆すべきことはMCだろう。"自分自身の内側を出す"という目標のもと、前回までは話すことをセリフにしていたというMCを、この日は想いのまま、フリートーク形式にしたとのこと。印象的だったのが、"自分にとって音楽がどれほど大切か、その音楽によって苦手なことをどれだけ頑張ることができているか。そんな自分を見て大切な何かを探したり、前向きな気持ちになったりしてもらえたらうれしい"と、自分の気持ちを辿りながら、ゆっくり言葉を探して話すその姿からは、歌と同様に誠実で嘘のないまっすぐな人柄が溢れまくっていた。
"そんな自分の頭の中が出ているような曲"と言い歌った「戯言~ひとりごと~」は、温かな楽曲で会場はアットホームな雰囲気に。続く「きっと愛だ」では"一緒に歌ってください"と客席を優しくあおる場面もあり、温かさは増すばかり。それは「音色」で最高潮になり、「願い」でしばしクールダウン。この緩急がまた見事で、それゆえにそれぞれがいろいろな想いに浸ることができたのではないだろうか。教会の雰囲気と曲の世界観、バンドの音色の美しさ、チャペルならではの音の響き、琴音の想いと聴く人の想い、そのすべてがひとつになった瞬間だ。最後は「君に」。伸びやかな歌声とそこに込められた想いが会場を包むなか、幕を閉じる。アンコールではメジャー・デビューEP『明日へ』に収録された「夢物語」を弾き語りで披露。当時の"本気の想い"が詰まったこの曲を、愛おしく抱きしめるかのように歌い、刺激的且つ濃厚なライヴは終了した。
彼女の歌の魅力、楽曲の魅力はもちろんのこと人となりにも多くの感動を貰い、幾度となく心が動いた貴重な一夜。少しほっとしたような、なおかつすべてを出し切り、やりきったという満足気な表情で、ステージの袖からいつまでも手を振る姿がとてもとても印象的だった。
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