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LIVE REPORT

Japanese

GO TO THE BEDS

Skream! マガジン 2021年10月号掲載

GO TO THE BEDS

Official Site

2021.09.16 @下北沢シャングリラ

Reported by 宮﨑 大樹 Photo by うつみさな

全国ツアー"THE GETAWAY TOUR"をまわっているGO TO THE BEDSが、その道中に下北沢LIVEHOLICの6周年のお祝いに駆けつけてくれた。本公演は"GO TO THE BEDS Special One Man Live"と題され、同ツアーとは趣の異なるワンマン・ライヴとして開催。長尺のライヴでは初めてメンバーだけでセットリストと構成を考案した、まさにスペシャルな一夜だった。

ライヴは、いつも通りにSEと共にメンバーがステージに現れ――ないという、いきなりの"スペシャル"な始まりでフロアがざわつきだす。

"はじめまして! GO TO THE BEDSです! よろしくお願いしまーす!"。ユイ・ガ・ドクソンの声と同時に、GO TO THE BEDS流のダンス・ロック「Meaningless」のイントロが流れ始めると、インベーダーゲームを思わせるカニ歩き、口をポカンと開く独特なダンスで場を掌握。飛び道具的な曲ではあるのだが、各々の個性を生かしつつも音とリズムを着実に取り、指先の角度まできっちり合わせるダンスを見せ、変顔とも言える表情を恥じらいも見せずにやり切る。プロフェッショナリズムの塊のようなそのパフォーマンスの奥底にあるものは、彼女たちの中で決して消えないハングリー精神なのだろう。渇きを孕みながらSLEEPER(※ファン)と全力で遊ぶ。だからこそ彼女たちのライヴは熱く、楽しく、そして観る者の心を打つのだ。

グループの王道を行くヘヴィなロック・ナンバー「GO TO THE BEDS is my life」で激しく突っ走り、続けて躍動感溢れるダンスを弾かせた「I don't say sentiment」で攻め立てると、「LUCKY LUCKY MY LIFE」でピースフルな空間を生み出す。年間200本のライヴ実施"GTTB LIVE with LIVE"プロジェクトを掲げているグループだけあって、そのライヴ力はずば抜けている。観ているだけで平日ど真ん中の疲れが吹き飛ぶ、まるでビタミン剤のようなステージだ。

ユメノユアが中心になって下北沢LIVEHOLICへのお祝いの言葉と、この場に来てくれたSLEEPERに向けての意気込みを語って「If I die」から「SCREWY DANCER」へ。ゾンビに扮したユイ・ガ・ドクソンがステージ上を徘徊するなか、1サビでのココ・パーティン・ココからヤママチミキへバトンを繋ぐ歌唱の迫力で圧倒する。かと思えば、2サビではユイ・ガ・ドクソンとキャン・GP・マイカが、力を振り絞るようなパワフルな歌声を響かせ、チャンベイビーはラスサビ前の重要なパートをキッチリと歌い上げた。

GO TO THE BEDSの武器は、アグレッシヴなロック・サウンドだけではない。続く「Where are you?」では、壮大で美しい音世界の中、抜群の表現力でもってエモーショナルな歌を届けた。一転して「GORI GORI」では怪しげな空気を纏いながらラップで魅せると、アウトロで6人がのそのそとステージからはけていく。その予想外の展開にじわじわと笑いが漏れるなか、再びステージに姿を見せたチャンベイビーが"紳士淑女のみなさま、本日はお集りいただきありがとうございます。本日のメイン・イベント「LIVEHOLIC presents心をひとつにロック・ポーズ大会」!!"と、たどたどしく司会を始めた。拍手に迎えられてメンバー全員が登場し、ユイ・ガ・ドクソンがこの企画を説明。ルールは単純で、6人が同時に"ロックなポーズ"をして、全員が同じポーズで合わせれば成功、ひとりでも違えば失敗。なんと、成功するまで終わらないという。初回はキャン・GP・マイカだけが謎のジョジョ立ち風ポーズをして失敗し、2回目も当然失敗。3度目の正直としてGO TO THE BEDSのサウンド・プロデューサーである松隈ケンタをイメージしたポーズで全員一致! グダグダになるかならないかのギリギリのラインで事なきを得ると、"それではここから後半戦! お祝いモード全開、ハッピーバブバブで行きましょ~!"(キャン・GP・マイカ)の声でライヴが再開した。

「そんなんじゃベイビー」では、"ロック・ポーズ大会"からの流れもあってか、とにかく楽しそうにライヴを展開。最後に叫んだ"一生涯バカなことやろう/集まって騒ごう!!!!!!"の言葉が真に迫り、不思議と目頭が熱くなった。ダークな世界観を作り上げた「プリーズ!!」、喪失感を悲痛に叫ぶ様が胸を締めつける「MISSING」、"あの日の栄光は戻せない"と辛辣な歌詞に向き合いながら、強い意志で「現状間違いなくGO TO THE BEDS」を披露して「赤ちゃん」からラスト・スパートへ。「行かなくちゃ?」、「Rebirth」への流れは、希望の光がライヴハウスいっぱいに広がるようで、下北沢シャングリラは、えも言われぬ幸福感に満たされた。

アンコール1曲目は「Dear」。ステージを照らす照明と、それ以上にキラキラした表情のメンバー6人が眩しかった。そして、特別な夜のラストに届けられたのは「OK」だ。

"僕は大丈夫、またやりたいです"
"君も大丈夫、また会いたいです"

その言葉が胸に響く。

"また彼女たちに会いに行きたい"。そう思わせてくれる、未来に繋がるライヴ。

鳴り止まない長い長い拍手が、今夜の満足感を物語っていた。


[Setlist]
1. Meaningless
2. GO TO THE BEDS is my life
3. I don't say sentiment
4. LUCKY LUCKY MY LIFE
5. If I die
6. SCREWY DANCER
7. Where are you?
8. GORI GORI
9. そんなんじゃベイビー

10. プリーズ!!
11. MISSING
12. 現状間違いなくGO TO THE BEDS
13. 赤ちゃん
14. 行かなくちゃ?
15. Rebirth
En1. Dear
En2. OK

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