Japanese
Ryu Matsuyama / ROTH BART BARON
Skream! マガジン 2018年09月号掲載
2018.06.27 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 石角 友香
音楽を通して、旅をしているような疑似体験ができるという共通項を持ち、ジャンルやサウンドは違えど、深い部分で共振しているRyu MatsuyamaとROTH BART BARONのツーマンが、本人たちの念願叶ってこの日、初めて実現した。
先手でステージに上がったのはROTH BART BARON。ホーン隊なども含む大編成で見ることが多かったが、この日はメンバーの三船雅也(Vo/Gt)、中原鉄也(Dr)に西池達也(Key)を加えた、Ryu Matsuyamaと同じトリオ編成。長身痩躯の三船が、距離の近いステージでアコースティック・ギターを構えハイトーンで歌い出すだけで、独特のオーラが立ち上る。パッと聴きフォーキーだが、中原の迷いなき力強いドラム・サウンドも相まって、産毛が総毛立つような圧倒的な音像に意識を持っていかれる。目下、クラウドファンディングを実施し制作中の3rdアルバムに収録されるであろう新曲も数多く披露され、完成形にも期待が募るなか、三船が"Ryu君(Ryu Matsuyama/Pf/Vo)が好きだというので、ちょっと古い曲を"と、今となっては異色に感じられるマイナー・チューン「天使の輪っか」を披露してくれた。美しいファルセットとは相反するような、腐り切った現実や、どうでもいい慣習を断固として拒むような三船の世界観が痛烈で、時には膝をつき、ハンドマイクで心のままに歌うという場面もあった新曲「HAL」には特に感情を突き動かされるものがあった。終盤にはRyuを招き入れて「アルミニウム」を共に歌い、さらに、事前にほのめかされていたコラボ・カバー曲として、なんとRyuがピアノを弾くバージョンで、BON IVERの「Skinny Love」を声のアートとも言うべきハーモニーで届けてくれるという、スペシャルな時間となった。
お互いへのリスペクトが溢れた状態で、Ryu Matsuyamaのライヴがスタート。3人は互いに向き合うようなお馴染みの立ち位置だ。都会の夜に自然の風を送り込むような「In this Night」をまず披露すると、続く「Taiyo」では、Tsuru(Ba/Cho)、Jackson(Dr/Cho)のコーラスが加わり、腹の底から鼓舞されるようなRyuのヴォーカルにバンドの力強さが加えられていく。どこまでも伸びやかで、聴き手の胸の真ん中に飛び込む声を持つ彼。クラシックの発声とはもちろん違うが、イタリア生まれイタリア育ちの彼の資質の中には、生身の人間が持つ計り知れない陽のパワーが間違いなく存在する。ライヴでは、そのことをさらに実感することになるのだ。新作『Between Night and Day』から、ヴォーカル・エフェクトが新鮮な「Take a Piece」、ダンサブルで都会的な「City」も、Ryu Matsuyamaならではのファンクネスやエレクトロニック・サウンドが消化されていて、セットリスト全体のいいフックになっている。しかも単に都会的なだけでなく、ある種の神聖さを醸し出すのが、RyuのみならずRBB(ROTH BART BARON)にも通じるムードで、この2バンドが深いところで共振する理由を見た気がした。また、リズム隊のスキルの高さも楽しさとスリルに満ちていて、複雑なアルペジオでアンサンブルの土台を支えるという域を超えてイメージを増幅するTsuruのセンス。そして、マス・ロックにも似た複雑なビートを刻みつつ、前に出すぎないJacksonのフレージングも、Ryuの歌を軸に3人でさらに大きな"歌"を作る意志に貫かれていて心地よい。Ryuは、自分たちの音楽とRBBの音楽はジャンル的には近いようで遠く、でも深いところでは近いという、心を寄せるアーティストとのツーマンに感謝を述べた。ラストの「Landscapes」では、クラップする人もいれば、音を全身に浴びている人も。自然で、且つとてつもなく体験的な異世界が下北沢に出現した、そんなツーマン・ライヴだった。
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