JapaneseOverseas
rega × SALT CATHEDRAL
2014.07.05 @shibuya duo MUSIC EXCHANGE
Writer 沖 さやこ
"ファンはアーティストを映す鏡"なんてよく言うものだが、この日はその言葉を本当の意味で噛みしめた。開演前のフロアを見回してみると、渋谷の街を歩いていた人がふらりと立ち寄ったんじゃないか?と思う、ストリート・カジュアルに身を包んだ男女が多い。街に買い物へ行くのと同じように、ライヴハウスに足を運んでいるようだ。そして気心知れた人と待ち合わせをするように、リラックスした面持ちでステージにアーティストが登場するのを待っている。そのナチュラルな空気は、regaとSALT CATHEDRALのパフォーマンスをそのまま投影しているようだった。
昨年の12月4日にそれぞれ作品をリリースしたregaとSALT CATHEDRAL。regaにとってはそのレコ発ファイナルであり、SALT CATHEDRALにとってはそれに加えて初のジャパン・ツアーのファイナルである。先攻はSALT CATHEDRAL、Nicolas Losadaがギターを持ちラップトップの前につき、Juliana Ronderosがミキサーで音を出し透明感のある声で歌いだすと、フロアはそこに吸い込まれるように熱視線を向けた。ベーシストとドラマーもステージに登場するとそのまま1曲目の「Cold Outside」。海の中にいるような神秘的な浮遊感が場内を包み、続いての「The Light」では、生音にデジタル音を染み込ませていく。Julianaの歌声は一帯を浄化してしまうような崇高さと無垢さがあり、それを高めるようにサウンドも空へ向かって伸びていくようだ。その高揚感に導かれて観客も身体を揺らす。"初めて日本に来て、初めて日本で演奏する。みんなに会えてうれしい"と語るJulianaはとてもキュートで、そのナチュラルに滲む少女性に、一気に虜になってしまった。彼女たちの奏でるエレクトロニカ/ポスト・ロックは物悲しさが漂うも、怒りや憂いもすべて享受し微笑む、優しくしなやかな音色だ。それは聴き手の心にも様々な情景を描き、イマジネーションを与える。音楽の芸術性を再確認し、幅広い音色を放つNicolasのギターにも楽器の可能性を強く感じた。高さと奥行きのある音像、まさしく壮大という言葉が相応しいスペシャルな空間だった。
後攻のregaは『DISCUSS』のTrack.1「agility」を1曲目に、スリリングな変拍子とアンサンブルで一気にフロアの意識を集中させる。4人はお互いが出す音が見えているのだろうか? と思うくらい、他のメンバーの音に自分の音をぶつけたり、時には縫い合わせたり化合させたりと、4つの芯を打ち立てながらもひとつのものを作り上げている。緩急の効いたサウンド・メイクが聴き手の高揚を煽り、4人の一体感と同時に観客も熱狂する。筆者がregaのライヴを観るのは実に3年振りだったのだが、音の躍動感は更に研ぎ澄まされ、やはり彼らは天性のライヴ・バンドなのだと痛感した。こんな難解な楽曲展開でありながら、4人は肩ひじ張らずに音を構築していく。根詰めているわけでもないし、殴り掛かろうとしているわけでもない。程よい集中力を隅々に行き渡らせるもシリアスになりすぎないのは、自身の気持ち良いリズムを求めるという、ごくごく自然で真っ当な気持ちからくるものなのかもしれない。だからこそ観客も彼らの作るリズムと音色に安心して身を任せられるし、リラックスできるのだろう。そんな非凡なナチュラルな空気が、会場中を幸福にしていた。『DISCUSS』の楽曲を中心に、時に激しく突き動かし、時にやわらかく包み込むセットリスト。本能的な熱量が落とし込まれた「EXTRA」は圧巻で、大きな歓声が沸いた。
MCでは9月にミニ・アルバムをリリースすること、その作品が『DISCUSS』との2部作と言える存在になること、その作品の先行試聴会&メンバーによる解説会とスタジオ・ライヴの開催、11月に東名阪ワンマン・ツアーの開催が発表された。"ライヴ後半戦、セットリスト、バッキバキの用意してますんで!"とは四本 晶が言い、超絶アンサンブルは更にヒート・アップ。観客も自身の高揚に準じ、自然と歓声を上げる。ステージとフロアの境目はまったくないと言っていいほど、ひとりひとりがとても素直に瞬間瞬間を楽しんでいるという、とても理想的な空間だった。アンコールでは井出竜二が"今まででいちばんいいのができた"と、青木昭信も"これからのregaのスケジュールがびっしり"と、両者とも嬉しそうに語る。そして次回作からの新曲「DAVID」を披露。三宅隆文のタイトなドラムに、井出のドラマティックでなめらかなギター・リフと、また新しいregaを垣間見られる楽曲だ。そして新曲を演奏しているときのメンバーの楽しそうな表情といったら。バンドの充実を物語るツアー・ファイナルであり、次の布石となるライヴだった。
■rega
1 agility
2 Zombie
3 Mr.MARLOWE
4 JOG
5 Faust
6 Romance
7 EXTRA
8 Goblin
9 Gossip
10 U.W.A.h
11 Dress
12 VIP
13 EQ
14 Smile
15 Migration
Ec DAVID
■Salt Cathedral
1 Cold outside
2 The Light
3 Traveling in Pairs
4 Holy soul
5 Take Me To The Sea
6 Justified
7 Dirty me
8 Brooklyn treasure
9 Move Along
10 Good winds
11 Tease
12 Songs of Love
LIVE INFO
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
"長田大行進曲2025"
石崎ひゅーい
怒髪天
ねぐせ。
Nikoん
水曜日のカンパネラ / yama / CENT(セントチヒロ・チッチ) / D.W.ニコルズ ほか
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
Nikoん
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
ポップしなないで
石崎ひゅーい
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
- 2025.12.09
-
キュウソネコカミ
天女神樂
ザ・クロマニヨンズ
FRANZ FERDINAND
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
ドラマチックアラスカ
TENDRE
PACIFICA
Galileo Galilei
Dios
ザ・シスターズハイ
ストレイテナー
PEDRO
モーモールルギャバン
- 2025.12.10
-
PACIFICA
Galileo Galilei
山本彩
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
くるり
豆柴の大群
森 翼
Wez Atlas
すなお
ストレイテナー
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
- 2025.12.11
-
MONOEYES
あいみょん
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
山本彩
オレンジスパイニクラブ
BIGMAMA
ポルカドットスティングレイ
そこに鳴る
The Ravens
FRANZ FERDINAND
- 2025.12.12
-
Hump Back
VII DAYS REASON
Chimothy→
崎山蒼志
LiSA
Another Diary
凛として時雨
TOMOO
Nikoん
BIGMAMA
PENGUIN RESEARCH
moon drop
ねぐせ。
私立恵比寿中学
くるり
PEDRO
サカナクション / Creepy Nuts / 羊文学 / ちゃんみな ほか
flumpool
the shes gone
VOI SQUARE CAT
SAKANAMON / Broken my toybox / SPRINGMAN / KEPURA
BRADIO
ザ・クロマニヨンズ
僕には通じない
LONGMAN
- 2025.12.13
-
MONOEYES
"DUKE×GREENS presents わちゃごなどぅ -whatcha gonna do-"
ぜんぶ君のせいだ。
VII DAYS REASON
Vaundy / THE ORAL CIGARETTES / sumika / マカロニえんぴつ ほか
UVERworld
eill
フラワーカンパニーズ
LITE
DURAN
SHERBETS
清 竜人
ポルカドットスティングレイ
moon drop
Nikoん
石崎ひゅーい
吉井和哉
9mm Parabellum Bullet
Cody・Lee(李)
flumpool
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
[Alexandros]
Appare!
秋山黄色
藤沢アユミ
キタニタツヤ
THE SPELLBOUND
- 2025.12.14
-
downy / toe / unripe / aieum
(sic)boy
VII DAYS REASON
LiSA
ねぐせ。
10-FEET / クリープハイプ / go!go!vanillas / Saucy Dog ほか
UVERworld
ぜんぶ君のせいだ。
Devil ANTHEM.
フラワーカンパニーズ
TOMOO
NEE
"DUKE×GREENS presents わちゃごなどぅ -whatcha gonna do-"
OAU
PEDRO
Nikoん
石崎ひゅーい
kobore / Suspended 4th / ザ・シスターズハイ / ザ・シスターズハイ ほか
鶴
SHERBETS
RADWIMPS
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
MOSHIMO
スカート
PHALUX
Bimi
ASP
22/7
古墳シスターズ
クジラ夜の街
[Alexandros]
キタニタツヤ
- 2025.12.15
-
MONOEYES
Kroi
GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR
anewhite
山田将司(THE BACK HORN)/ 大木伸夫(ACIDMAN)/ 内澤崇仁(androp)/ 村松 拓(Nothing's Carved In Stone) ほか
TOOBOE
Mrs. GREEN APPLE
Hump Back
- 2025.12.16
-
くるり
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
優里
YOURNESS
GANG PARADE
ザ・クロマニヨンズ
GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.12.18
-
桃色ドロシー
あいみょん
くるり
Nikoん
東京初期衝動
The Ravens
リーガルリリー
ザ・クロマニヨンズ
渡會将士
高岩 遼
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
Homecomings
PompadollS
- 2025.12.19
-
(sic)boy
Helsinki Lambda Club
桃色ドロシー
ガラスの靴は落とさない
Nikoん
flumpool
吉井和哉
東京初期衝動
LiSA
BIGMAMA / THE BOYS&GIRLS / KALMA / オレンジスパイニクラブ / ハク。
SHERBETS
VII DAYS REASON
キノコホテル
羊文学
僕には通じない
Mrs. GREEN APPLE
BLUE ENCOUNT
RELEASE INFO
- 2025.12.06
- 2025.12.07
- 2025.12.09
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.19
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2025.12.26
- 2026.01.01
- 2026.01.07
- 2026.01.09
- 2026.01.11
- 2026.01.14
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号




















