Japanese
片平里菜
Skream! マガジン 2016年05月号掲載
2016.03.21 @Zepp DiverCity
Writer 沖 さやこ
2015年の夏には住吉神社能楽殿での生声ライヴを含む弾き語りワンマン・ツアーを行い、2016年2月にリリースされた2ndフル・アルバム『最高の仕打ち』はオリコン週間ランキングで8位を記録した片平里菜が、過去最大キャパでのワンマン・ライヴ・ツアーを実施。バンドを引き連れて回った全国10ヶ所に渡るツアーをZepp Divercity TOKYOにて締めくくった。
このツアーの開演前の影アナは、彼女に縁のある人たちが務めてきたそうで、この日は彼女のご両親が登場。フロアを埋めていた観客も大いに沸いた。Tシャツにスキニー・ジーンズ、スニーカーという装いでアコースティック・ギターを抱えてバンド・メンバーと共にステージに登場し、1曲目はシングル曲「誰にだってシンデレラストーリー」。スティールパンの音色が優しく、ドラマティックに展開していく。彼女の歌声はキュートでありながら強い芯を感じさせ、「Oh JANE」では大人の女性の表情や、少年のようないたずら心を垣間見せる。毒というには可憐で、お茶目というには辛味がある歌に翻弄される。ゆったりとしたポップ・ナンバー「大人になれなくて」、ロートーンの声が効いた「スターター」と続けると、"一緒に歌ってくれますか!"と「女の子は泣かない」。女子の強がりが生む切なさや強さがエネルギッシュに響いた。
フロアを見回して"すごい眺め!"と言い感謝を告げる片平里菜。どうやら両親の影アナ出演は彼女も知らなかったようで"ジーンときてしまいました"と笑う。"1曲目から飛ばしてきたんですけど、私らしくゆったりとお送りしたいと思います"と彼女が言うと、観客の空気が変わった。それぞれが呼吸を整え背筋を伸ばし、ひとりひとりの研ぎ澄まされた集中力が会場中を走る。薄暗い照明の中演奏された「あの頃、わたしたちは」はアップライト・ベースの音色が柔らかく、10代のころに抱えていたような敏感でセンチメンタルな感情を生々しく丁寧に綴った。スティールパンの幻想的な音色にギターが重なり「舟漕ぐ人」へ。空間はさらにディープになる。彼女の心の中や、彼女の頭の中に広がっている景色がその場に立ち上がるような感覚だ。色気のある歌声や涙が零れる寸前の感傷性があるファルセットで魅了した「煙たい」は、実際彼女と恋愛をしているような気にさえなってしまう。彼女の音楽に吸い込まれると同時に、忘れかけていた自分の記憶や経験が引き出されてきた。すると自分が見て感じてきた過去の景色に、彼女の見てきたものや感じてきたものが染み込む。彼女の赤裸々な感性が自分の中に宿っていくようで、一種の催眠状態に陥った。「Come Back Home」では観客に語りかけるようにフランクに優しく言葉を紡ぎ、客席のシンガロングでライヴ前半を壮大に締めくくった。
"自分のペースでゆるーくライヴをやっているんだけど、今日はスペシャル・メンバーでライヴをしています"と言うと、メンバー紹介を兼ねてツアーの思い出をひとりひとりと語る。和気藹々とした会話に観客もリラックスした。"男女のすれ違いのちょっぴり切ない曲なんですけど、この場でみんなで聴いたら優しい曲になると思います"と語り「この涙を知らない」を演奏するとライヴは後半戦。2年前まで暮らしていた故郷の福島と縁の深い"東北ライブハウス大作戦"に賛同する先輩ミュージシャンをヒーローにしたという未発表曲「ロックバンドがやってきた」は堂々とした力強い歌声を聴かせ、「BAD GIRL」、「Party」ではシンガロングを交えながらハンドマイクでエモーショナルに歌い上げた。
"ムカつくこともしんどいことも悔しいこともあるけど、それでも上を向いて自分らしく生きようとしている人はすごく美しいと思うし、それが最高の仕打ちだと思う"、"自分が納得できる最高の仕打ちがきでるようにこれからも歌い続けたい"と語ると、ラストは弾き語りで「最高の仕打ち」。誰もが息をすることも忘れて、彼女の作る音と静寂に聴き入っていた。「そんなふうに愛することができる?」の前に彼女が"ダサいところも弱いところも全部むき出しだけど、そのぶんみんなと距離が近くなっている気がして嬉しい"と言っていたが、まさしくその通りの演奏だった。アンコールの最後の「Love takes time」では観客から自然とワイパーが起こり、会場は穏やかな大合唱に包まれる。それは手を取って目を見て笑い合ったときに生まれる熱量とよく似ていた。
- 1
LIVE INFO
- 2023.09.29
-
tricot
ASIAN KUNG-FU GENERATION
SUPER BEAVER
羊文学
ザ・クロマニヨンズ
ヤユヨ
虎の子ラミー
THE BAWDIES × ジャルジャル
Bentham
Cö shu Nie
kobore × the dadadadys
ニガミ17才 × マハラージャン
ずっと真夜中でいいのに。
BRADIO
おいしくるメロンパン
INORAN
優里
- 2023.09.30
-
KEYTALK
MOROHA
the shes gone
PIGGS
tricot
ASP
セックスマシーン!!
Dragon Ash / ACIDMAN / 新しい学校のリーダーズ ほか
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
Omoinotake
古墳シスターズ
reGretGirl
伊東歌詞太郎
BiS
ALLiCA
SUPER BEAVER
ヤユヨ
リーガルリリー
須田景凪
ザ・クロマニヨンズ
ラックライフ
THE ORAL CIGARETTES
THE BOYS&GIRLS
SHISHAMO
GANG PARADE
キタニタツヤ
ナードマグネット
メメタァ
優里
眉村ちあき
豆柴の大群
豆柴の大群
Novelbright / yama / 水曜日のカンパネラ / wacci ほか
佐々木亮介(a flood of circle)
THE FOREVER YOUNG
"PIA MUSIC COMPLEX 2023"
Cö shu Nie
androp
LiSA
AZ-ON / TOROi / IQ99 ほか
- 2023.10.01
-
the shes gone
ALLiCA
ASP
SHISHAMO
セックスマシーン!!
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
古墳シスターズ
BiS
the quiet room
羊文学
伊東歌詞太郎
フジファブリック
ネクライトーキー
あらき
君島大空
YAJICO GIRL
milet
I Don't Like Mondays.
THE FOREVER YOUNG
リーガルリリー
キタニタツヤ
眉村ちあき
never young beach
The Cheserasera
LACCO TOWER
ポップしなないで
大森靖子
"PIA MUSIC COMPLEX 2023"
ASIAN KUNG-FU GENERATION
flumpool
おいしくるメロンパン
yutori
LiSA
- 2023.10.03
-
あらき
感覚ピエロ
ヤバイTシャツ屋さん
SEKAI NO OWARI
あいみょん
The Ravens
大原櫻子
レイラ
塩入冬湖(FINLANDS)
ザ・クロマニヨンズ
羊文学
- 2023.10.04
-
あいみょん
古墳シスターズ
never young beach
The Ravens
ASIAN KUNG-FU GENERATION
SEKAI NO OWARI
フジファブリック
ずっと真夜中でいいのに。
GANG PARADE
なきごと
Keishi Tanaka
ONCE
polly
MOROHA
羊文学
- 2023.10.05
-
sumika
Keishi Tanaka
PEDRO
ヤバイTシャツ屋さん
ADAM at
ASIAN KUNG-FU GENERATION
大原櫻子
フジファブリック
東京スカパラダイスオーケストラ
ONCE
REX ORANGE COUNTY
BRADIO
- 2023.10.06
-
The Ravens
GANG PARADE
SHISHAMO
THE BOYS&GIRLS
Keishi Tanaka
秋山黄色
ずっと真夜中でいいのに。
TENDRE
GRAPEVINE
ヤバイTシャツ屋さん
Age Factory / TETORA / きょんぺ
メメタァ
XIIX
阿部真央
ADAM at
ザ・クロマニヨンズ
インナージャーニー
Base Ball Bear / ポルカドットスティングレイ / パスピエ
NOMELON NOLEMON
SUPER BEAVER
anewhite
BRADIO
Omoinotake
flumpool
かたこと / berry meet / Gum-9 ほか
- 2023.10.07
-
SAKANAMON
GANG PARADE
キタニタツヤ
ヤングスキニー
sumika
XIIX
THE BOYS&GIRLS
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka
PEDRO
ずっと真夜中でいいのに。
Dios
おいしくるメロンパン
PIGGS
WurtS
9mm Parabellum Bullet
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ASP
SHISHAMO
ネクライトーキー
"イナズマロック フェス 2023"
NEE
君島大空
セックスマシーン!!
スキマスイッチ / 徳永英明 / きゃりーぱみゅぱみゅ ほか
milet
jizue
私立恵比寿中学
JYOCHO
TOKYOてふてふ
岡崎体育
夜の本気ダンス
YAJICO GIRL
ドレスコーズ / THEティバ / toe ほか
fhána
indigo la End
"Mt.FUJIMAKI 2023"
NOIMAGE / irune / Midnight 90's ほか
- 2023.10.08
-
パピプぺポは難しい
THE FOREVER YOUNG
SAKANAMON
ラックライフ
SHE'S
reGretGirl
androp
キタニタツヤ
LiSA
tricot
sumika
Keishi Tanaka
君島大空
Plastic Tree
GRAPEVINE
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION
おいしくるメロンパン
Dios
ヲドルマヨナカ
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ヤバイTシャツ屋さん
ASP
"イナズマロック フェス 2023"
くるり
SCANDAL
BiS
Nothing's Carved In Stone
HY / GLIM SPANKY / 琴音 / 倖田來未 ほか
夜の本気ダンス
ZAZEN BOYS / ROTH BART BARON / 前野健太 ほか
"Mt.FUJIMAKI 2023"
- 2023.10.09
-
虎の子ラミー
fox capture plan
ラックライフ
XIIX
LiSA
tricot
ヤングスキニー
東京スカパラダイスオーケストラ
ドレスコーズ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
秋山黄色
キュウソネコカミ
9mm Parabellum Bullet
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ヤバイTシャツ屋さん
BiS
Nothing's Carved In Stone
"イナズマロック フェス 2023"
くるり
優里
Keishi Tanaka
TOKYOてふてふ
フジファブリック
the quiet room
Awesome City Club / 岡崎体育 / Base Ball Bear ほか
milet
SCANDAL
TENDRE
I Don't Like Mondays.
なきごと
cinema staff
No Buses
MONO NO AWARE
kobore
AA= × Dragon Ash
あらき
- 2023.10.10
-
虎の子ラミー
SEKAI NO OWARI
あいみょん
レイラ
- 2023.10.12
-
Dios
The Ravens
キュウソネコカミ
崎山蒼志
ヤングスキニー
雨のパレード
BLUE ENCOUNT
古墳シスターズ
あいみょん
reGretGirl
大原櫻子
Creepy Nuts
- 2023.10.13
-
フジファブリック
ドレスコーズ
眉村ちあき
虎の子ラミー
never young beach
優里
BLUE ENCOUNT
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ALLiCA
sumika
XIIX
TENDRE
古墳シスターズ
Sou
足立佳奈
Absolute area
かりんちょ落書き
The Ravens
the dadadadys
映秀。
TAIKING
THE BACK HORN
- 2023.10.14
-
阿部真央
大原櫻子
眉村ちあき
東京スカパラダイスオーケストラ
Ivy to Fraudulent Game
ヤユヨ
ドレスコーズ
the quiet room
GANG PARADE
TOKYOてふてふ
岡崎体育
BiS
ALLiCA
THE SPELLBOUND
LIVE AZUMA 2023
SUPER BEAVER
優里
CYNHN
tricot
夜の本気ダンス
マカロニえんぴつ
Omoinotake
androp
キタニタツヤ
I Don't Like Mondays.
Mellow Youth
ヤングスキニー
BRADIO
jizue
THE BOYS&GIRLS
おいしくるメロンパン
Gacharic Spin
PIGGS
The Biscats
GRAPEVINE
PEDRO
ネクライトーキー
ExWHYZ
milet
sumika
BACK LIFT
LiSA
輪廻
"SWEET LOVE SHOWER 2023 in TOKYO"
Plastic Tree
打首獄門同好会 / キュウソネコカミ / the dadadadys / 四星球 ほか
ラックライフ
ずっと真夜中でいいのに。
SIX LOUNGE / Age Factory / CRYAMY
CAT ATE HOTDOGS / ひかりのなかに / Hello Hello ほか
RELEASE INFO
- 2023.09.29
- 2023.10.01
- 2023.10.03
- 2023.10.04
- 2023.10.05
- 2023.10.06
- 2023.10.07
- 2023.10.08
- 2023.10.09
- 2023.10.10
- 2023.10.11
- 2023.10.13
- 2023.10.14
- 2023.10.15
- 2023.10.18
- 2023.10.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
阿部真央
Skream! 2023年09月号