FEATURE
0.8 秒と衝撃。 塔山忠臣 の「アホボケカスは俺か?」【第19回】
2013年10月号掲載
僕たちのインディーズ4枚目の新作アルバム『NEW GERMAN WAVE4』が完成した。珍しくメンバーが褒めてくれるような、テンションの高い、踊れる、パワフルでシンプルな作品に仕上がった。
アルバム制作当時、僕はこのアルバムを最後に脱退しようと思っていた。三、四年シーンで暴れてみて感じた、日本の音楽界やそれに付属する人たちにウンザリしていたし、もともと洋楽が好きで『音楽。』というよりも、作曲にまつわるその実験精神みたいなモノを愛し、精巧なプラモデルを好きな人が時間をかけてゆっくり組み立てていくような、自分が納得いくように内なる自分と向かい合って試行錯誤し、時に笑い、迷い、時には悔し涙を流し、カップ焼き蕎麦を食べ、ハイボールを飲み、ガッツポーズして赤ちゃんのように眠り、次の朝にはまた機材の電源を入れる。という『戦い&実験』の日々を死ぬまで続けたかったのである。しかし当たり前の話だが、CDを出し他人にそれを聴かせ、人前に出ていくという行動にはそんな勝手なオナニーショウみたいな制作者の意図など必要としないし、挙句の果てに、くだらない商品が店頭に並び僕らは体に悪いものを喜んで食わされるような言わば、『やりたくないコトをやらされ、いらないモノを買わされる。』というシステムに普通に従わされる。それにともない世の中にはとても安い意見の『最高!』と『クソ!』がそこらじゅうに転がって。
僕は本来そういうアウトドアーな生き方があまり苦手で、ガキの頃からよく自分の空想の中で楽しんだりしていた。誰でも経験あるよね。
自分的には唯一、ひとりで部屋で作曲したり、そのための資料集めでレコ屋を走り回ってる時が『あ、俺、生きてるな。』『誰にも邪魔させない。』と感じる、数少ない大切な瞬間だったりする。
そんな色々な感情がこのアルバムをやり切る!というコト、必ず最高のアルバム作品を作る!というコトに自分の感情が結集した結果、
先に考えてたような『やり切り、辞めよう。』と決意していたのである。
だがしかし、メンバーはそれでイイのか。自分のような強烈なオナニーショウのような行動からデビューにこぎつけ、ひとりで音楽を作り、それをカタチにするために一生懸命そばにいて時間を共有してくれたメンバーに俺は約束した。
『必ず! みんなで音楽でメシを食おう!』まだそれを果たしていない。
僕のもうひとつ大好きな瞬間。コレスケやユータ、クッキーくんに野菜くん、J.M.ら、大好きなメンバーが僕の背中にいて、ハチゲキッズのみんながステージの下からワクワク、僕を見ている。
それ以上のワクワクで僕はみんなを見たり、メンバーを見ている。いつも。いつも。
『誰にも邪魔させない!』誰になんと言われようともそれは変わらないし、それに最もふさわしい新作アルバムが出来たと自負している。
このアルバムやツアーで0.8秒と衝撃。は本物になる。
もしも、頼りない周りの大人がいたらそんなモンは、振り落としていく。
雄叫びをあげながら。
すべては『音楽』のために...★僕は人間、人気者の明るいヤツも好きだが、それよりもずーっと根暗なヤツがとても好きだ。
ひとりで何かをコソコソと育んでるようなヤツ。
そんな『ひとりテロ』を企んでるヤツにこそ魅力を感じるし、僕はこのBANDにとっていつまでもそんな人間でいたいと、今は強く思う。まあ、見ててくれ。これからの、ハチゲキの『本気』を。
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