Japanese
sana(sajou no hana)× 前島麻由
Skream! マガジン 2023年03月号掲載
2023.02.05 @新代田FEVER
Writer:中尾 佳奈 Photographer:若林 豪
出演:sana(sajou no hana) / 前島麻由
オーディションでその才能を見いだされ、現在は渡辺 翔、キタニタツヤとともに結成したsajou no hanaでヴォーカルを務めるsanaと、MYTH & ROIDのヴォーカリストとして活躍後、現在はソロ・アーティストとして活動する前島麻由が、ツーマン・ライヴ"シルフィウム"を開催。アニメのテーマ・ソングなどを多く担当する両者が、フル・バンド・セットを従え、凛々しく美しい圧巻の歌声を響かせた。コラボレーションも含むスペシャルなツーマンとなった本公演をレポートする。
まず登場したのは、初のソロ・ライヴとなるsana。白いワンピース姿の可憐な印象から一変、エッジの効いた歌声に一声目から引き込まれる。最初に披露されたのは、"37"名義でヴォーカルを務めたMOB CHOIRによるTVアニメ"モブサイコ100"オープニング・テーマで、彼女にとってのデビュー曲「99」。原曲に比べsanaの歌唱はより表情豊かにパワーアップし、生演奏のバンド・サウンドに、声出しが解禁された観客による掛け声も加わり、本人の言う通り"楽曲に命が吹き込まれた"ような感動がこみ上げる。手を挙げたり飛び跳ねたりと各々の楽しみ方で盛り上がってくフロアは、2曲目「千夜一夜VORTEX」の時点ですでにサウナ状態に。そのものすごい熱気と、MCでやる予定だったという"声出しの練習"も必要ないほどの声量に驚きつつ、「フカキユメミシ」、「コバルト」でさらに会場のボルテージを高めていく。
少し長めに設けられたMCでは、ライヴ2週間前に自転車で転んでしまい、しばらく寝たきりで過ごしていたという衝撃のエピソードが飛び出した。今も膝には傷が残っていると話す彼女だが、それを感じさせない力強く凛としたパフォーマンスは見事だ。そんなトークから、次はアコースティック・パートへ。アコースティック・ギターに乗せた「月鏡」、ピアノとともに披露した「encourage」では、前半のロック・チューンから印象をガラリと変え儚さを纏い、彼女のヴォーカリゼーションの豊かさ、繊細な表現力に思わず息をのむ。
そして"アコースティック明けではありますが、みなさんまだまだこれからも声出していけますか!?"と再びロック・モードへ。"声出しでやるのが夢だった"という「1」で一気に熱気を取り戻すと、ラストを飾ったのは、現在放送中のTVアニメ"ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン"のオープニング・テーマ「Heaven's falling down」。"恐怖や痛みも乗り越えるほどの強い覚悟が込められた"という本楽曲を、強くしなやかなハイトーン・ヴォイスで歌い切った姿は、初ソロ・ライヴへの"覚悟"を感じる堂々たるものだった。
次は前島麻由のステージに向けた転換タイムへと移るのだが、転換BGMが生バンドという贅沢な演出で、いったんクール・ダウンどころかどんどん期待が高まっていく。本公演では全編にわたり同じメンバーがバック・バンドを務めており、普通の対バン・ライヴでは見られない特別な転換演出が実現。ボルテージを保ったまま、大きな歓声に迎えられ前島麻由が登場した。
sanaから"かっこいい女神様"と称されていた通り、1曲目「ANSWER」から拳を掲げ煽ったり、モニター・スピーカーに足を掛けヘドバンしたりと、女も惚れるかっこいいロックなステージングでオーディエンスを巻き込んでいく前島。次に披露した爽やかなポップ・ロック「Hello」でも、オーディエンスとのコール&レスポンスはすでに息ぴったりだ。続くMCでは、自身のキャラクターを生かしたハイテンション且つ饒舌なトークを展開。シンガーとしてだけでなくエンターテイナーとしての才能も光る、そんな歌とトークのギャップも彼女のライヴの魅力のひとつだろう。バンド・スタイルでの演奏は久々だというが、重厚なロック・サウンドの「when you went away」、「No Man's Dawn」ではバンドのフロントマンさながら、バック・バンドを引っ張っていく貫禄すらも感じさせた。
アコースティック・パートでは、デジタル・ロック「story」を歌とアコースティック・ギターのみで疾走感たっぷりに披露。本人もお気に入りのアコースティック・アレンジで楽曲の新たな一面を引き出し、圧巻のパフォーマンスを見せつけたかと思えば、曲間のMCではなぜか急にプロテインの話題に......。おすすめフレーバーについてなど、サポート・メンバーや観客も交え5分以上にわたり和気あいあいとした"プロテイントーク"が繰り広げられた。そんなリラックスした雰囲気をガラッと変えピアノ・アレンジで披露されたのは、ライヴでやるのは初めてだという「INCUBUS」。ピアノのみのシンプルな伴奏でよりいっそう引き立つ艶やかな歌声に、ついさっきまでプロテインの話で盛り上がっていたはずのフロアも、うっとりと聴き入る。このジェットコースターのような展開が面白い。そしてラスト・スパートは、TVアニメ"Re:ゼロから始める異世界生活"の2nd season後期オープニング・テーマにもなった「Long shot」、ソロ・デビュー・アルバムの表題曲「From Dream And You」を披露し、安定感抜群のパワフルな歌声で駆け抜けた。
そこから前島がsanaをステージへ招き、この公演ならではのコラボ・トークへ。本イベントに向け事前に募集していたファンからの質問やコメントを紹介し、"お互いにこれは共通点だなと思ったところは?"、"年越しそばは食べましたか?"などの質問に答えつつ展開していくトークに大盛り上がりとなった。そして最後にコラボ曲を披露。曲名が紹介されると観客から"やったー!!"と喜びの声が上がった伊東歌詞太郎の「記憶の箱舟」、事前に募集されたリクエストの中で一番多かったというMay'n/中島愛の「ライオン」をふたりで歌い上げ、それぞれの歌声のコントラストと美しいハーモニーが映えるカバーに最高潮の盛り上がりを見せ本公演は幕を閉じた。
本イベントが決まるまで実は1、2回しか交流がなかったというふたりだが、打合せやリハーサルを経て意気投合。"また第2回、3回とできたら"、"続けていきたいね"と次回開催への思いも語られた。フル・バンドを従えた歌姫ふたりのステージを楽しめる、この贅沢な夜が再び訪れることへの期待はもちろん、お互いの楽曲をコラボで披露したり、それぞれがカバーし合ったりと、さらなるコラボ展開も楽しみだ。
[Setlist]
■sana
1. 99
2. 千夜一夜VORTEX
3. フカキユメミシ
4. コバルト
5. 月鏡
6. encourage
7. 1
8. Heaven's falling down
■前島麻由
1. ANSWER
2. Hello
3. when you went away
4. No Man's Dawn
5. story
6. INCUBUS
7. Long shot
8. From Dream And You
■sana × 前島麻由
1. 記憶の箱舟(伊東歌詞太郎カバー)
2. ライオン(May'n/中島愛カバー)
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