Japanese
QoN
Skream! マガジン 2017年06月号掲載
2017.05.13 @渋谷TSUTAYA O-nest
Writer 吉羽 さおり
横浜発の5ピース・ロック・バンド QoN主催による"QoN×バンドハラスメント レコ発 東名 2MAN LIVE"の東京公演が、渋谷TSUTAYA O-nestで開催された。QoNは3月22日に初の全国流通盤となる2ndミニ・アルバム『MOMENT』を、バンドハラスメントは5月3日に1stミニ・アルバム『エンドロール』をリリースし、それを祝うダブル・レコ発のライヴだが、この日はそれぞれ90分のロング・セットでのステージ。両者とも、この長尺のステージは初めてということで、競い合うような力の入ったセットリストで、且つドラマ性や趣向を凝らした(結果、2バンドとも中盤にアコースティック・セットを配置するという、微笑ましい被りもあった。この日にかけた全力ぶりが窺える)内容となった。
まずステージに立ったのは、名古屋発のバンドハラスメント。ミニ・アルバム『エンドロール』同様に「脇役」で幕を開けたステージは、とにかくやりたい放題だ。キャッチーに、エモーショナルに歌でドラマを描いていくような「脇役」から、コブシを掲げ、力強く振るうラウドな「BRiNG ME DOWN」など、馬力たっぷりに聴かせる曲で沸かせる。ベースのはっこーを中心にMCもフルスロットルで、メンバーにネタを無茶振りしたり、フロアでサークルを先導したり、しゃがんで一斉にジャンプさせたり、じゃんけん勝者に洗剤一式のプレゼントというわけのわからないコーナーがあったりと、次から次へと仕掛けては、盛り上げていくライヴだ。アコースティック・セットでは、「君がいて」のアコースティック・バージョンとスピッツのカバー「空も飛べるはず」を井深(Vo)とワタさん(Gt)のふたりでしっとりと聴かせる。激しい曲もバラードも、どんなタッチの曲も並列。J-POPもロックも分け隔てない耳で聴いてきた背景と、ライヴハウスで育ってきた勢いのあるステージングが、自然と身についている感覚。ここから始まる『エンドロール』を引っ提げてのツアーで、またバンドとして強くなっていく前のめりな気概と、十分なパワーを示したステージだ。
バンドハラスメントからの熱いバトンを受けてステージに登場したQoN。普段の対バンでは、90分のステージなどできないし、まして走り出して間もない、ついこの間まで高校の軽音部の仲間だった、20歳のメンバーによるバンドにとって、90分というステージは挑戦でもある。最新ミニ・アルバム『MOMENT』のラストを飾る、「Message」を1曲目に持ってきたことも挑戦と言えるだろう。扇情的なギター・フレーズが荘厳なドラマを思わせるオープニングは、いきなりクライマックスへと持っていくような豪快なパワーがある。あとに引けない、大きな一歩を打ち鳴らしていく曲だ。犬童一憲(Vo)が高らかにヴォーカルを響かせ、山口 嵐(Gt)と上林研太(Gt)のギターが色鮮やかに曲を色づけ(時にハード・ロック的な濃さも感じるフレーズが光る)、バンドのボトムを渡邊洋平(Dr)と辰已優作(Ba)がガッチリと担う。高校の軽音部から始まり、2016年に本格始動したQoNだが、曲やアレンジへのこだわりの強さ、真摯な歌詞、スケール感のあるバンド・アンサンブルを作り上げていく心意気など、ポジティヴに発信していくパワーを感じるバンドだ。かと思えば、「Brand New Days」は疾走感溢れる晴れやかなメロディック・チューンで、キラキラとした汗が迸る。初の90分ステージということで、これまでにリリースした2作のミニ・アルバムの曲をすべてと、音源化はされていないがライヴで演奏している楽曲を数曲、そして初期の曲やアコースティック・セットを披露したが、どの曲も、QoNというバンドの強いエネルギーが詰まっている。結成当初から、少し先にある光景、こうありたい自分たちを曲として投影してきたものだろう。
中盤のアコースティック・セットでは、最初にプレイした「Message」のアコースティック・バージョンと、前の晩に作ったという新曲が、犬童と山口のふたりによって披露された。シンプルな「Message」の雰囲気もまた、爽やかさを増していい。メロディのポップさが際立ってもいる。
後半は、1stミニ・アルバム『SIGN』(2016年2月よりライヴ会場限定販売)収録の「流星群」に始まり、「Prologue」や『MOMENT』収録の「Precious」といったパワフルな曲で攻めていった。観客のコブシを振らせたり、「Precious」ではコーラスのシンガロングを指揮したりと、フロアと一体化していく曲が中心だ。ラウドロックやメロディックの要素も感じさせつつも、犬童のハイトーン・ヴォーカルの抜けの良さもあって、繊細にもポップにも、鋭くも曲が転ぶ面白さもある。これぞQoNという肝の曲や、形を決め込むよりも、今はメンバーそれぞれがやってみたいものを思うままに曲にしている感覚もある。若さの持つ勢いや屈託のなさを発揮しながら、演奏やライヴにおいては高い構築性で聴かせる。このギャップがまたQoNの魅力となっているのかもしれないなと、このライヴで感じた。
[バンドハラスメント Setlist]
1. 脇役
2. BRiNG ME DOWN
3. 現実ハラスメント
4. GERA!GERA!
5. NEW YORK F.D MILES
6. 君がいて(acoustic)
7. 空も飛べるはず(acoustic) ※スピッツカバー
8. サヨナラをした僕等は2度と逢えないから
9. 大人になるために
10. 9月4日
11. アリバイパリナイ
12. 君と野獣
[QoN Setlist]
1. Message
2. グローリーデイズ
3. Brand New Days
4. Lilac
5. Crazy Venus
6. Anastasia
7. Timeless
8. Message(acoustic ver.)
9. 新曲(acoustic ver.)
10. 流星群
11. キミノシアター
12. Prime
13. 名も無き戦争
14. Prologue
15. Precious
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