Japanese
MO'SOME TONEBENDER
Skream! マガジン 2012年11月号掲載
2012.10.13 @恵比寿LIQUIDROOM
Writer 石角 友香
多分この日この時間、そこにいる誰もが宇宙一アホになって自分を解放していたのは、東京・恵比寿リキッドルームだったんじゃないか?というぐらい、カオスと笑いが充満したライヴだった。ニュー・ウェイヴもポスト・ロックもメタルもロックンロールもすべて飲み込んで、しかもそれぞれの旨みが際立ったまま差し出されたようなキャリア史上最も四散した内容のニュー・アルバム『Strange Utopia Crazy Kitchen』。音が鳴っている時の自由を120%楽しみたいがゆえに熟考を放棄するというアティチュードをモーサムはこの夜も体現した。
呪文のようなイントロダクションに乗せて4人が登場、シーケンスが暴走してピークに達し、アルバム同様オープナーはメタル×ダブ×ニュー・ウェイヴな「Door」。曲の体(てい)をギリギリ成してるか成してないかぐらいにぶっ壊れた「Metaluca」まで一気に4曲。バック・ライトに浮かぶシルエットや赤一色などシャープなライティングがクールというか潔い。武井靖典(Ba)が“ハンマーーーー!”と曲紹介~ラップにビートボックスを交えてフロアの嬌声が上がる中、シーケンサーにトラブル発生。あまり焦る様子もなく復旧を待つことしばし。復旧後、新たなバージョンでヒップホップ的なアプローチが新鮮、一斗缶をぶっ叩きながら武井が歌う「hunmmmmmer」。怒涛の展開後にポップな「Punks is already dead」がやけにかっこよく聴こえるのは百々和宏(Vo/Gt)の突き抜けたイノセントの塊のような声の無敵感からか。仰々しいカタルシスの対極にあるモーサムならではのストロングネス。藤田 勇(Gt/PROGRAMING/Dr)の静かなピアノともはやサポートの域を超えた水野雅昭(Dr)のソロから急転直下の「ロッキンルーラ」でフロアは瓦解、“もうどーでもいい、楽しすぎる!”と言わんばかりのカオスに拍車がかかり、さらにファストに削ぎ落とされアップデートされた「未来は今」ではハコごと発光してるようなエネルギーが充満する。藤田の叩くジャンベのプリミティヴなビートが、どこか現在進行形のUSインディーを思わせる「パーティは続くよ」では、時代のシンクロニシティとともに胸に熱いものが込み上げる。この場所は絶対に誰にも侵されたくないし、パーティを止めることはできない……そんな大げさなことをバンドは考えていないかもしれないが、この瞬間瞬間があまりにも美しかったのは確かだ。予定不調和はさらに加速、「ElectBoys」では百々がハンド・マイクでシールドを首に巻きつけて歌うわ、肉体の限界に挑むかのような藤田と水野のツイン・ドラムが壮絶な「GREEN & GOLD」、そして本編ラストはここまでやりたい放題、音の持つパワーをブチまけてきた分、そのメロディの素晴らしさに打ちのめされる「Anywhere(But Here)」が際立った。そう。一見、無軌道に思えるステージングだが、藤田がほぼギターと鍵盤を定位置(もちろんドラムや時にベースまで弾くけれど)にしたことで、百々のギターとの抜き差しや音をそぎ落とすことに成功。轟音で押し流されることなく1曲1曲のキャラが立ちまくっているのが今のモーサムがカオティックでありつつ独自のポップネスを輝かせている理由なんだと確認。アンコールで武井が頭に電飾掲示板を乗せフロアをねり歩き、ファンからありがたいものに触れるようにバンバン身体を叩かれるのも他のバンドじゃあり得ない。そこにバイオレンスはない。バイオレンスは破壊に向かうが、楽しいカオスはなんてポジティヴなんだろう。キャリア15年にしてこのフレッシュネス。今、モーサムを見ない手はないです!
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