Overseas
PASSION PIT
2010.02.06 @原宿ASTRO HALL
Writer 佐々木 健治
2009年、アルバム『Manners』で旋風を巻き起こしたPASSION PIT。エレクトロ・ポップと称される中でも、断トツにメロディ・センスが高いこのバンド。Michael Angelakosの圧倒的なハイトーン・ヴォイスと快楽性の高いシンセ、ファンキーなリズム隊。
キラキラとしたエレクトロ・ポップという表層だけで判断することはとても勿体ないほどの奥行きがこのバンドの音にはある。
THE BEACH BOYSなどの60’sのグッド・メロディから、JACKSON5といったソウル・クラシックまでの影響を感じさせる極上のメロディとグルーヴを今のダンスフロアに向けて再構築しているのがPASSION PITだ。
そして、約一時間のライヴでもその部分がしっかりと伝わってきて、素晴らしかった。
キラキラ感だとかドリーミーさといった部分だけではなく、むしろしっかりとしたバンド・グルーヴでフロアを躍らせるライヴ。もちろん、そこに彼ら特有の一抹の切なさを含んだ多幸感が加わるわけだから、悪いわけがない。
終始ゴキゲンだったMichaelは、曲間ごとにフロアから飛び交う声に陽気に応えながら、ライヴを進めていく。フロアに向けてマイクを向け、飛び跳ねたり、身体をくねらせながら歌うMichael。まず、その姿が何よりも楽しそうなのだ。ステージから放たれるGOOD VIBESがフロアを包み込んでいた。
「I've Got Your Number」でスタートしたライヴは、最初から本当にお客さんの反応がよく、常にだれることがなかった。3曲目の「Better Things」の時点で既に大合唱が巻き起こり、「The Reeling」でフロアは最初の沸点に。「Moth's Wings」「To Kingdom Come」から「Fold Your Hands」など横にも縦にもグルーヴを生み出しながら駆け抜けるようなライヴは、2009年版JACKSON5かという「Little Secret」で再びピークに達し、本編終了。本当に、ここまではあっという間。会場全体が「早すぎる!」と笑いながら叫んでいるような空気で「Sleepyhead」を要求する掛け声とともに、5人の再登場を待つ。
そして、アンコールではThe Cranberriesの「Dreams」のカヴァーを披露した後で、「Sleepyhead」でこの日最高の盛り上がりを見せた。
このバンドがMichaelが好きだった女の子に送る為に作った歌から始まったという事実は、この日のダンスフロアで踊る女の子の腰つきに直結していると思う。パーティで女の子を可愛く躍らせることこそ、PASSION PITの核心なのだ。その結果、PASSION PITは男からも愛されるわけだけど、それはそれ(笑)。
ダンスフロアの意味は、くそ退屈で、くそしんどい日々をほんの一瞬でも幸福な時間に変換することにあって、そこからポジティヴな何かを日々に持ち帰っていくことにある。
クラブやディスコなんてもののずっと前から音楽はそういうものだ。そして、そういう場所において、というよりも人生においてもっとも普遍的なことは男女関係なわけで、昔のソウルでもブルースでも聴いてみれば分かる。そんなことばっかり歌っている。
PASSION PITはベッドルームではなく、ダンスフロアに向けられたバンドだ。
そして、この日のライヴでは、実際にクラブのダンスフロアの幸福な空気が生み出されていた。
ライヴ中、踊る女の子の後姿を見ながら、そんなことを考えていた(あと、女の子が可愛く踊るとやっぱりいいなとか、縦ノリより横ノリの曲の方がやっぱり踊るにはいいよなとか)。
とても本質的で素晴らしいライヴだったということを書きたいのだけど、自分が女の子の後姿ばかり見ていたみたいな結論で嫌だな。まあ、それも別に否定しないけど。
またすぐに会おうみたいなことを言っていたので、翌日のことでなければ夏にどこかに来るのかもね。その時は、部屋で閉じこもっている場合じゃない。PASSION PITの音楽で踊る楽しさを知るべきだ。
彼らの歌は、ベッドルームで妄想を自己完結させる為に生まれた訳じゃない。ダイレクトなコミュニケーションの手段として生まれたんだから。
- 1
LIVE INFO
- 2025.09.21
-
ExWHYZ
HY
豆柴の大群
TOOBOE
カミナリグモ
LACCO TOWER
The Biscats
WtB
キュウソネコカミ
envy × OLEDICKFOGGY
Plastic Tree
Broken my toybox
ぜんぶ君のせいだ。
THE SMASHING PUMPKINS
アルコサイト
ART-SCHOOL
星野源
"イナズマロック フェス 2025"
岸田教団&THE明星ロケッツ
TOKYOてふてふ
ヨルシカ
竹内アンナ
GRAPEVINE
大森靖子
ACIDMAN / GLIM SPANKY / Dragon Ash / go!go!vanillas / Omoinotake ほか
LAUSBUB
Devil ANTHEM.
peeto
KING BROTHERS
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
超☆社会的サンダル / さとう。 / ルサンチマン / SENTIMENTAL KNOWING(O.A.)
PIGGS
- 2025.09.22
-
WtB
reGretGirl
OKAMOTO'S
古墳シスターズ
レイラ
Bye-Bye-Handの方程式
ビレッジマンズストア
Ryu Matsuyama
CENT
- 2025.09.23
-
水曜日のカンパネラ
ART-SCHOOL
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
リュックと添い寝ごはん
古墳シスターズ
Omoinotake
Kroi
TOKYOてふてふ
Plastic Tree
WtB
MUSE / MAN WITH A MISSION / go!go!vanillas
amazarashi
GRAPEVINE
YONA YONA WEEKENDERS
DYGL
cinema staff
Bye-Bye-Handの方程式
Another Diary
adieu
竹内アンナ
Cody・Lee(李)
トゲナシトゲアリ
"TOKYO CALLING 2025"
- 2025.09.24
-
水曜日のカンパネラ
THE SMASHING PUMPKINS
ドミコ
UVERworld
Kroi
a flood of circle
Hump Back
shallm × sajou no hana
- 2025.09.26
-
This is LAST
the cabs
ドミコ
Age Factory
Aooo
Keishi Tanaka
MONO NO AWARE
トンボコープ
Base Ball Bear × ダウ90000
DYGL
OKAMOTO'S
SUPER BEAVER
otsumami feat.mikan
セックスマシーン!!
YONA YONA WEEKENDERS
- 2025.09.27
-
TOKYOてふてふ
amazarashi
アーバンギャルド
SCOOBIE DO
LACCO TOWER
Academic BANANA
The Birthday / 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ) / 志磨遼平(ドレスコーズ) / GLIM SPANKY / TOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU) ほか
ぜんぶ君のせいだ。
センチミリメンタル
LAUSBUB
Awesome City Club
NEE × CLAN QUEEN
Plastic Tree
This is LAST
LOCAL CONNECT
YOASOBI
TOOBOE
MONO NO AWARE
EGO-WRAPPIN' × 大橋トリオ
豆柴の大群
reGretGirl
cowolo
コレサワ
ExWHYZ
レイラ
INORAN
MAPA
LiSA
mudy on the 昨晩
WtB
キタニタツヤ
"ベリテンライブ2025 Special"
藤巻亮太
"TOKYO CALLING 2025"
- 2025.09.28
-
ナナヲアカリ
NEE × CLAN QUEEN/サイダーガール × トンボコープ
SCOOBIE DO
LACCO TOWER
TOKYOてふてふ
SUPER BEAVER
"いしがきMUSIC FESTIVAL"
cinema staff
ぜんぶ君のせいだ。
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
SPRISE
Plastic Tree
YOASOBI
リュックと添い寝ごはん
EGO-WRAPPIN' × 大橋トリオ
Age Factory
WtB
TOOBOE
mzsrz
Broken my toybox
古墳シスターズ
RAY
"ベリテンライブ2025 Special"
"TOKYO CALLING 2025"
- 2025.09.30
-
打首獄門同好会
Hedigan's
緑黄色社会
MONOEYES
Mirror,Mirror
ヨルシカ
"LIVEHOLIC 10th Anniversaryseries~YOU MAY DREAM~"
- 2025.10.02
-
オレンジスパイニクラブ
THE ORAL CIGARETTES
感覚ピエロ
緑黄色社会
打首獄門同好会
Hump Back
たかはしほのか(リーガルリリー)
キュウソネコカミ
大森靖子
SHE'S
- 2025.10.03
-
INORAN
アイナ・ジ・エンド
reGretGirl
キタニタツヤ
挫・人間
ナナヲアカリ
Aooo
MONOEYES
eastern youth
Laura day romance
Kroi
KING BROTHERS
moon drop
すなお / TELLECHO
藤森元生(SAKANAMON)
OKAMOTO'S
Omoinotake
鋭児
Amber's
ぜんぶ君のせいだ。
WtB
- 2025.10.04
-
Appare!
水曜日のカンパネラ
フレデリック
reGretGirl
KANA-BOON
wacci
優里
YONA YONA WEEKENDERS
Cody・Lee(李)
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
ART-SCHOOL
irienchy × no more
藤森元生(SAKANAMON)
ExWHYZ
w.o.d. / ガガガSP / モーモールルギャバン / ZAZEN BOYS / 浪漫革命 ほか
LiSA
LACCO TOWER
ASP
終活クラブ
a flood of circle
トンボコープ
WtB
TOKYOてふてふ
僕には通じない
Rei
cinema staff
brainchild's
"PIA MUSIC COMPLEX 2025"
Bye-Bye-Handの方程式
indigo la End
- 2025.10.05
-
岸田教団&THE明星ロケッツ
水曜日のカンパネラ
ビレッジマンズストア
Omoinotake
LONGMAN
ExWHYZ
INORAN
フレデリック
優里
TOKYOてふてふ
アイナ・ジ・エンド
PIGGS
挫・人間
I Don't Like Mondays.
Hump Back / FIVE NEW OLD / 儀間建太(愛はズボーン) / 髭 / 石野卓球 ほか
WtB
キタニタツヤ
ザ・ダービーズ
Rei
a flood of circle
秋山黄色
PEDRO
セックスマシーン!!
LACCO TOWER
chilldspot
YONA YONA WEEKENDERS
moon drop
the telephones
東京初期衝動
LEGO BIG MORL
シド
羽深創太(GIOVANNI)
Cody・Lee(李)
"PIA MUSIC COMPLEX 2025"
Bye-Bye-Handの方程式
TOOBOE
indigo la End
the cabs
Czecho No Republic
RELEASE INFO
- 2025.09.22
- 2025.09.24
- 2025.09.26
- 2025.10.01
- 2025.10.03
- 2025.10.05
- 2025.10.08
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.22
- 2025.10.24
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号