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INTERVIEW

Overseas

VAN SHE

VAN SHE

メンバー:Nicholas Routledge(G&Vo) / Michael Di Francesco(shynth&G)

インタビュアー:佐々木 健治


-最近のお気に入りのバンドを挙げるとすると、何になりますか?


N:SPARKSだ。いろいろなアルバムを聴くんだけど、SPARKSは、全曲、最初から最後まで、きちんと聴けるんだよね。

M:DARYL HALL & JOHN OATES。丁度、今朝も聴いていたんだ。

-DARYL HALL & JOHN OATESですか。ちょっと意外ですね。VAN SHEの音楽には、どこかレトロな意味での未来感があると思います。そこが70年代、80年代の音楽と共通する部分でもあると思います。何というか、一昔前の、21世紀には車は空を飛んでというような、どこか現実離れしたファンタジーがあるというか。そういうことって、意識されたりしますか?

N:それは的を得ている意見だよね。だけど、最初から狙って、こうしようと思って作ったわけではなくて、インスピレーションに任せて、作っていったら、こういう音になったんだ。当時の僕達の感覚で作ったら、ああいう音楽になったっていうことだね。

-じゃあ、今は『V』を作った頃とは、ちょっと違うモードで曲を作ろうとしている?

N:そうだね。徐々に曲も作り始めているんだけど、今度のアルバムは逆に、コンセプチュアルなものになりそうなんだ。プロデュースも自分達でやろうと思っているし、もっと自分達の狙った音楽っていうのが創れると思う。それと、今はシンセサイザーを買い込んでいるから、シンセサイザーをたくさん使うつもりだよ。

-もっとエレクトロ色が強くなりそう?

M:どうかな。シンセサイザー=エレクトロだとは思わないようにしているんだ。いろいろと違った鳴らし方ができると思っているよ。

N:ルールや制限を設けないで、その時のフィーリングで自由に創っていくのが、モットーだからね。

-じゃあ、今はいろいろシンセサイザーの使い方を試している段階?

N:そうだね。それに、明日、僕の誕生日だから、またシンセサイザーを買に行くんだよ。あ、これは彼女には言えないな。また買っちゃったって言うと、怒られるから(笑)。

-誰かに買ってもらうわけじゃなくて、自分で買うの?

N:自分で買うよ。自分へのお祝いさ。それに、僕が買えば、皆で使えるから、皆への贈り物だよね。

-VAN SHE TECHとして、リミックスやDJも多くされていますが、BANDとは取り組み方、考え方に違いはありますか?

N:一言で言うと、エレクトロ色は強いし、コンセプト性も強くなるね。リミックスだから、オリジナルとは完全に違うものにしようとしているんだ。THE PRESETSは、ロック色にしてみたり、KLAXONSなら、ダンス色を強くしたトラックにしたりね。

-なるほど。逆に、原曲に忠実なリミックスってやり方もあるけど、そういうやり方に興味はない?

M:そうだね。僕達は、リミックスをアートとしてとらえているから、アレンジも大幅に変えるんだ。キーも変えるし、ヴォーカルを録り直したりするしさ。他のアーティストが創り出したものを、僕達なりの解釈で、生まれ変わらせるのがリミックスだと思っているんだよね。

-リミックスをしたことで、セルフ・プロデュースをしてみたいっていうような、モチベーションにもなっている?

N:ああ。それもあるね。それに、今は、お金も貯まったし。シンセサイザーも買ったし。自分達の機材も買ったし、スタジオよりも、家でやることが多くなったしね。

-家に、録音の設備が整っているんですか?

M:機材ミュージアムみたいになってるよ。サンプラーも、シンセサイザーもたくさんあるしね。打ち込み用の機材もたくさんあるし。たくさんシンセサイザーがあるから、そこである程度のところまで作って、スタジオに持ち込んで完成させる感じかな。ヴィンテージものもあるから、修理やメンテナンスは大変なんだけどね。古い機材には、独特の音色があるから、それを使いたいんだよ。

N:(デジタルカメラを取り出して、車体にシンセサイザーの模様がついているキャデラックの写真を見せながら、)これ、Michaelのキャデラックなんだよ。自慢しちゃった(笑)。

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