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sleepy.ab「二度寝する奴ぁ三度寝る」【第2回】

2011年07月号掲載

sleepy.ab「二度寝する奴ぁ三度寝る」【第2回】

さあ2回目のコラムはメンバーとの出会いに関してでも書こうかな。
高校を卒業し根室から札幌へ(くどいようですが車で10時間くらいかかります)。
そして札幌の音楽学校で今のメンバーと出会うのでございます。とはいっても在学中にメンバーとの交流はほとんどなかったのです。
それは、あの頃の自分といえば圧倒的に心を閉ざしてしまっていたからでしょう。
というのも、田舎の学校では乱暴な言い方をすると友達もエスカレーター式というか、小学校から高校までみんな10年以上も一緒にいるから友達の作り方?というものをすっかり忘れてしまってて唖然とするという。
あれ?友達ってどうやってできるの??つくるの??みたいな。
しかも田舎者だとばれたくないという気持ちからか、いたってクールにさも一人が好きだぜ、一人が楽だぜオーラを出しまくってしまう悪循環。
ヘッドフォンでコミュニケーションをバリアするみたいに。
なので札幌に来てから割と一人の時間は長かったかな。まぁ閉ざすというか格好つけて開けなかっただけなんだけどね。
入学して何ヶ月か経ち、友達も出来ずすっかり悪びれた僕にある日話しかけてくるめずらしい人がいました。
それは僕の前の席のメガネが印象的な人だった。なにか違和感を感じた。
細いジーンズに相当サイズ大きめな人の絵や象形文字が描かれてる、麻で縫ったような民族衣装みたいな服。サイズだけでいうとメキシコの人が着ていそうなそれと似ている。それはアンバランスであり斬新ともいえた。
しかし秒を追うごとにあきらかに間違っているという印象だけを強く残した。
まじまじと見ていた僕に、彼は話しかけてきた。
なまっていて聴き取りづらかったけどこう言っている
『め、め、めしでもく、く、食いに行がね?』
自分が思ってたのより早く食い気味に僕は返した『行かないよ』。
それはすごくさわやかだった。そのさわやかさゆえに状況を飲み込めずにそのメガネくんは長い間目の前で固まっている。フリーズというやつだ。
まさか食い気味に断るか?この状況というか断る選択肢があるのか?と思ったであろう。僕も断った後すぐに後悔する。あっ!友達いなかったんだ!!って。せっかく友達が向こうからやってきてくれたのに、、。
あっちも勇気を振り絞って声をかけてくれたのに、、。
しかし、こうも思う。やっぱりあの民族衣装はないなと。。
すっかり言い忘れてましたがそれがGt.山内です。
彼は後で知りましたがギターコースなのにギターを持ってないという強い精神力の持ち主でした。
その山内の隣の席が偶然にもDr.津波。いつも足でリズムを刻んでいてカタカタ机が揺れていました。
当時はピンクの頭だったり耳にはたくさんのピアスという奇抜な感じで近づかないようにしてました。。
それでも飲み会かなんかで一緒になったりして酔っぱらって絡まれたことがあって、その時何度も『成山くんは俺のこと苦手でしょ?』と10回くらい聞いてきました。
彼はどう言って欲しかったんだろうか。。
Ba.田中は背が高くて金髪で髪が立っててスーパーサイヤ人みたいでした。
初めて話した時は会話が成立しなかったことを思い出します。反応なし。
というか在学中のコンタクトはこんなものかな?
この後も在学中はこの4人では特別なことは起こらなかった。
圧倒的に接点がなさすぎる。
各々に若かりし4人は別々の道を選び、別々に過ごしていた。
そのとき記憶してた音楽の傾向は、山内はアシッドジャズ、田中はメタル、津波はファンクやジャズなんかでみんな別のバンドを組んでたし、講師を目指したりしていた。山内は歌ったりもしていた。
やっぱり思い出せばだすほどなにがどうなってこの4人今一緒にいるんだろうか?

つづく。