Japanese
DAOKO / 八十八ケ所巡礼
Skream! マガジン 2017年08月号掲載
2017.06.29 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 石角 友香
LIVEHOLIC 2周年記念シリーズもいよいよ大詰めとなったこの日。意外な顔合わせのようで、実はDAOKOがよくライヴを観ていた八十八ヶ所巡礼との対バンが叶った。チケットは即ソールド・アウトし、超満員のフロアには今日しか観られないライヴを観るためにわずかなチケットを購入できた人々が詰めかけた。

先手は八十八ヶ所巡礼。格闘家のようなKenzoooooo(Drと極道と含み笑い)が上裸に重たそうなネックレス姿でまずビートを刻み、修行者とロック・スターが妙な次元で合体した感のマーガレット廣井(Baと歌と主犯格)がセッションを開始。そこにMarc Bolan顔負けのティアドロップのサングラスが似合うグラム・スター、Katzuya Shimizu(Gtと参謀と演技指導)がギターを奏でながらステージに上る。ものの見事にバラバラなキャラの3人が叩き出すのは意外にもタイトなポスト・パンク・フレーバーな踊れる楽曲だ。しかしそこには、確実に宇宙や日本の神話などが混合されている。1曲目の「宇宙の末端☆彡」から、完全に彼らの思うツボである。特にShimizuのギター・ヒーロー的でもあり、シンセ的なサウンドをギターで表現するような独特のセンスは名状しがたい印象を残す。ライトハンドなのにメタル色のあまりないギターとハンマー・ビートが面白すぎる「仏滅トリシュナー」、マーガレットが"PAさんにだけテレパシーで聞こえてほしいんだけど、「そんな虚しい」、「あ~ん」の「あ~ん」にだけリヴァーブをかけてほしい"というMCへのリクエストもフロアを沸かしていた。

そして"曜日で言ったら最低最悪な、何も見いだせない木曜日"と、マーガレットが次なるナンバー「金土日」を匂わすMCで、案外真面目なことを言ったと思ったら、"渋谷からはるばるゲストが来てくれた、DAOKO!"と彼女を呼び込むと、"今夜しかないコラボ!"と感激しきりな様子。DAOKOの危うげなウィスパーと踊れるポスト・パンクが合体したフリーキーさ、リフレインする"やってる意味のない事が大切 僕なりに頑張ってる"、"やってる意味のない事が退屈 訳など探さないで"というフレーズが、ハタチになったばかりのDAOKOによって妙に深く刺さって、バンドと共振していた。「惡闇霧島」では何食わぬ顔でShimizuがフロアに降り、わりと普通に戻ってきたのも痛快だったし、わかりやすい煽りはなくてもフロアをトライバルな踊りの呪縛でロックする潔さに魅了された。
結構な室温にヒートアップしたせいか、転換時にはいつも以上にドリンク・カウンターに人が殺到。この日のために用意された2組各々のオリジナル・カクテルをオーダーする人も多く、この競演そのものを楽しんでいるようだ。
いい意味でかなりフリーキーなムードが醸成されるなか、DAOKOが登場する。この日は彼女はもちろん、サウンド・プロデューサー兼エンジニアの浦本雅史がマニピュレーターとしてトラックを操る。ワンマンでは凝った演出でライヴを行うが、今回のライヴでは生身の状態でパフォーマンスした。幻想的な世界観で魅了する「ゆめうつつ」、「高い壁には幾千のドア」にしても、歌メロが印象的でヴォーカリスト然とした表現に変化する彼女を見る。ブレイクで自然と起こる短いクラップにコアファンの多さを感じた「かけてあげる」や、心情をラップするような「BOY」まで、観る者をいい緊張感に置くパフォーマンスをするDAOKOの気迫。それは非現実的な音像の力も相まってさらに高揚する。その後、「水星」がDAOKOのラップで始まると、フロアが最高潮に達し高揚する。実際、10年代の名曲として、彼女や彼女に近しいカルチャー好きにとってのキラー・チューンはどんな舞台でも盛り上がることが証明された。そこからダンサブルなビートのイントロが印象的なダンス・チューン「ShibuyaK」へ突入。歌の内容はカジュアルな女の子だが、今、目の前で歌いラップするDAOKOには"ディーヴァ"という形容の方が似合っている。そのイメージそのままに「歌舞伎町の女王」のカバーをダンス・ミュージックのアレンジで聴かせ、DAOKOのオリジナル・リリックのラップが冴え渡った。後半はフロアとコミュニケーションをとりながら盛り上がり、様々な顔を持つパフォーマーという印象ができつつあったが、ラストの「ゆめみてたのあたし」で、"足りないものしかみえない"という歌詞をひと言ひと言聴いたとき、心臓を掴まれて揺さぶられるような衝撃を受けた。青い照明で貫き通したシンプルなステージは、むしろ彼女の存在感を炙り出し、観る者を圧倒した。
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