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LIVE REPORT

Overseas

RED HOT CHILI PEPPERS|SUMMER SONIC 2011

Skream! マガジン 2011年09月号掲載

2011.08.14 @QVCマリンフィールド&幕張メッセ

Writer 島根 希実

SUMMER SONIC最終日、チケットが完売しているとはいえども異様なほどの人の量。スタンディング・エリアは、前方ブロックから後方ブロックまで隙間なくびっちりと埋まっている。そして、アリーナ席も同様に人の山。座席はもとより、階段まで人が溢れ返っている。集まったオーディエンスが待つのは、この人の最終アクトRED HOT CHILI PEPPERS!そして、彼らは今日が新メンバーJosh Klinghoffer(Gt&Vo)を迎えての初の日本公演となる。

人の飽和状態の中、眼つぶしのようなバック・ライトに煌々と照らされて、いよいよメンバーが登場。そして、1曲目「By The Way」のイントロが鳴ると、まるで地鳴りのような大歓声がアリーナを揺らす。周囲の熱気と興奮、そして歓声が電気のように会場を張り巡っていく、まるで磁場の中に立っているようだ。体がしびれていく。

さぁ、史上最強のやんちゃ坊主たちはここから一気にビルド・アップしていくぞ! 「Charlie」、「Can't Stop」、「Factory Of Faith」では、キャップ×上半身裸×黒のパンツというスポーティーかつマッチョな出で立ちのAnthonyが、リズムを肉体に丸ごと吸収していくような野性的かつ肉体的な動きを見せる、その後ろを真っ赤なパンツで動き回るFlea。Anthonyの黒と、Flea赤のコントラストがかっこ良い。客席はもう、血沸き肉躍るといった様子で、スタジアムにはどんどん活力が漲っていく。

中盤、「Otherside」では雄々しく雄大に歌い上げ、「The Adventures Of Rain Dance Maggie」、「Throw Away Your Television」では筋繊維一本一本までしなやかに躍動するようなFleaのベース・ラインがスタジアムの熱気をますます上げていく。もう、ライヴも折り返し地点だというのに、熱量が下がる場所が一切ないセット・リストだ。

それでも、ここにきて、まだピッチを上げようというのだから恐れ入る。「Right On Time」では、アドレナリンの過剰分泌により、精神と肉体が分裂するのではないかというほどの過剰な興奮状態のスタンディング・エリア前方はモッシュの嵐。そして「Californication」のイントロでまたも沸き上がる大歓声。そして「Higher Ground」で最後の大爆発を済ませると、「Under The Bridge」の優しいメロディの求心力でもって、スタジアムはレッチリに飲み込まれてしまった。

アンコールのラスト「Give It Away」まで、これでもかとばかりに、しっかりとスタジアムを大炎上させてくれたレッチリ。個性豊かなラインナップが揃ったSUMMER SONIC 2011を総括するに相応しい、完全燃焼という有終の美を飾ってくれた。

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