Japanese
LAZYgunsBRISKY
2009.09.18 @代官山UNIT
Writer 佐々木 健治
『26times Tour』ファイナルとなったLAZYgunsBRISKY、代官山UNITでのワンマン・ライヴ。僕が前回LAZYgunsBRISKYのライヴを観たのが、7月の新宿motionでのイベントだったことを考えると、この急速な規模の拡大に、彼女達の勢いを感じる。
そして、この日のワンマン・ライヴ。一曲目の「Liar」から、多くのライヴをこなし、確実に大きくなっていることが分かる。アメリカン・スタイルのロックンロールをベースにした演奏の上で、存在感抜群のLucyのたたみかけるようなヴォーカルが会場を煽って行く。
「but I know」でも、彼女達のタメてからテンションを爆発させる得意のスタイルも、エネルギッシュに弾けて行く。
その後も、「Now!」「Ring,ring,ring」でさらに会場をヒートアップさせ、STOOGESのようなテンションで迫る「Bitter Day」拡声器でがなりたてる新曲も披露しながら、「Chicken race」「Pretty lights」のラストまで、加速度的に会場の熱を上げ続けた。
彼女達の強みは、自分達が好きな音に対する強固な意志が貫かれていることで、アメリカンなロックンロールを土台にしながらも、パンクやグラム、オルタナティヴからの影響もうかがわせる彼女たちの音は、グイグイと引き込まれてしまう新鮮さに満ちている。
Lucyのヴォーカル・スタイルと、様々な表情を見せながらも圧倒的な存在感を放つステージングが大きな魅力であることは疑いようがない。素直に、破格の才能だと思う。
だが、力強くタイトなグルーヴを生み出していたMoe & azuのリズム隊も、パワフルなギター・リフを挟みながら掻き鳴らされるizumiのギターも、それぞれが存在感を放っている。そして、荒削りな部分もパンキッシュに響いてくる力強さと説得力がある。「これをやりたい!とにかく、やってしまえ!」という芯の強さと勢いだけが放つことができるかっこよさは、ロックンロールの大きな魅力であり、いつの時代も人々を惹きつけてきた。そして、LAZYgunsBRISKYにもそういうエネルギーが詰まっている。
LAZYgunsBRISKYは今の時代に寄り添い、流行の音を探るような方法論ではなく、自分達の軸と個性を最大限に引き出すスタイルを既に確立しているからこそ、彼女達の音楽はとても新鮮に響いてくる。同時代的かどうか以上に、他にこんなバンドはいないという個性をLAZYgunsBRISKYは放っている。そして、その個性はUNIT・クラスのステージでも全く負けることなく響くところまで急速に拡大している。
アンコールでは、会場からのazuのバースデー・ソングに、あどけない普通の女の子の表情も見せた彼女達。これからの進化をさらに期待させるような、そのポテンシャルの高さを改めて見せ付けるライヴだった。
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