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DISC REVIEW

Overseas

You're Nothing

ICEAGE

『You're Nothing』

Release Date : 2013-03-13
Label : ホステス

不穏で、不機嫌で、鬱屈したこのモヤモヤをどうしてくれようか?答えのない、どうしようもない怒りに翻弄されるような激しさ、思春期性を思わせるもの。しかし、少年たちの蒼き瞳はとても澄んでいるのだ。磨きがかった刃物で切り裂くようなサウンド、言葉、そのひとつひとつはまるで低温火傷のような痛みを与えるポスト・パンク。デンマークはコペンハーゲンから世界を震撼させたアンファンテリブル、ICEAGEが帰ってきた。アメリカの名門レーベルMATADORに移籍しての2枚目だが、彼らの本質は潔くブレることはない、冷徹なまでの知性が切り開くコンセプチュアル・アート。ありがちな、仰々しいアレンジに手を染めてないことも嬉しい。とにかく刺激的な「Ecstasy」を求めているあなた、必聴!(伊藤 洋輔)


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Plowing Into The Field Of Love

モヤッとしているんだけれど、聴いていてなんだかスッキリする―― 今作にそんな矛盾した印象を与えている所以として、喉の奥につかえている鬱蒼とした気分を吐き出すように歌うフロントマン、Elias Bender Rønnenfeltの存在が大きいだろう。過去作と比べて、彼の変貌ぶりをありありと感じられるのは、歌詞を包み隠すことなく聴き手へと直接投げかけるようになったという点。サウンド面でも、特有のダークさは健在でありながら、管楽器とヴァイオリンを取り入れた「Forever」、アップ・ビートなカントリー・ナンバー「The Lord's Favorite」など、ポスト・パンク色の強かった過去2作での激情を洗練された音楽へと見事に開花させている。バンドの音楽的野心が結実した快作。(奥村 小雪)


You're Nothing

不穏で、不機嫌で、鬱屈したこのモヤモヤをどうしてくれようか?答えのない、どうしようもない怒りに翻弄されるような激しさ、思春期性を思わせるもの。しかし、少年たちの蒼き瞳はとても澄んでいるのだ。磨きがかった刃物で切り裂くようなサウンド、言葉、そのひとつひとつはまるで低温火傷のような痛みを与えるポスト・パンク。デンマークはコペンハーゲンから世界を震撼させたアンファンテリブル、ICEAGEが帰ってきた。アメリカの名門レーベルMATADORに移籍しての2枚目だが、彼らの本質は潔くブレることはない、冷徹なまでの知性が切り開くコンセプチュアル・アート。ありがちな、仰々しいアレンジに手を染めてないことも嬉しい。とにかく刺激的な「Ecstasy」を求めているあなた、必聴!(伊藤 洋輔)


New Brigade

聴くとなんだか無性にバンドを組みたくなる。本能に突き刺してくる鋭利なサウンドに言葉、ってことかな。すべてに唾を吐き出すようなアナーキズム、自暴自棄なほど疾走するニヒリスティックと、とにかくこのモヤモヤをどうにかしてくれ!とばかりに“不機嫌な子供たち”がデンマークはコペンハーゲンから登場した。すでに昨夏海外ではリリースされ瞬く間に注目を集めているが、まだ全員10代の4人組、ICEAGEがいよいよ日本デビューである。GANG OF FOURやJOY DIVISIONの尖った知性を80年代USハード・コアばりのテンションで駆け抜けるかっこよさ、そしてコンセプチュアル・アート指向な美意識も完遂されていて気持ちいい。これは若気の至りではない、本物と断言する。この冷めた時代、シーンも己も“健全”であるがための音楽がここに。(伊藤 洋輔)


Hostess presents NO SHIT! 2

2000年創立以来、旬なアーティストや海外でも評価の高いバンドを次々とリリースして来たホステス・エンターテインメントのレーベル・コンピ第2弾が登場。前作も充実の内容だったが今作はそれを上回る豪華さ。RADIOHEADやARCTIC MONKEYSの新作からはもちろん、2011年の年間ベストに軒並みランク・インしているBON IVERなどが収録されたDISC1は今年の洋楽シーンを手っ取り早く知る意味では最適の1枚。続くDISC2は話題沸騰のHOWLERを始めICEAGEなどこれからが期待される新人が並ぶ。ジャンルを横断しながら今の空気をしっかりと伝えるセレクト。個人的にはDISC2をしっかり聴き込んでほしい。とにかくお得なアルバムだ。(遠藤 孝行)