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DISC REVIEW

Overseas

Popular Songs

YO LA TENGO

『Popular Songs』

Release Date : 2009-09-30
Label : ホステス

U Sインディ・シーンを牽引し続けるYO LA TENGO が、通算13 枚目となるフル・アルバム『Popular Songs』をリリースする。今作は、ネオアコ有り、THE DOORS直系のサイケ・ガレージ有り、ソウル有り、ドリーミー・ポップ有りと、相変わらずそのインスピレーションとクリエイティビティは留まることを知らない。そのどれもが「popular songs」と呼ぶにふさわしい普遍的なメロディを持つ美しい楽曲。そして、シンプルなアレンジでありながらも、豊かな膨らみを持つ音像は彼らにしか生み出せないものだ。この温もりに満ちた音の端々から滲み出る音楽への愛情と深い音楽的バックボーンこそ、彼らがこれだけ長きに渡って愛され続け、それに応え続けている原動力だ。これだけ安心して新作を待つことができるアーティストはそうそういないだろう。(佐々木 健治)


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Stuff Like That There

2014年に結成30周年を迎えたUSインディーのレジェンド・バンド、YO LA TENGOのニュー・アルバム。今作は従来のメンバー3人に加え、初期メンバーのひとりであるDave Schrammが参加して4人編成で制作されている。SFドラマ仕立てのMVも話題のTHE CURE「Friday I'm In Love」を始めとするカバー曲、「Deeper Into Movies」他オリジナル曲のセルフ・カバー、新曲2曲「Rickety」「Awhileaway」で構成された内容は、全体的にリラックス・ムードが漂う近年の彼らのライヴ・パフォーマンスを反映したアコースティックなもの。THE LOVIN' SPOONFUL「Butchie's Tune」、Hank Williams「I'm So Lonesome I Could Cry」といったカントリー曲のカバーが最高に心地良く、広い草原の中で寝転びながら時間を忘れて聴いていたくなる。来日公演の実現にも期待したい。(岡本 貴之)


Extra Painful

日本でも根強い人気を誇るUSインディー・シーンのベテラン・バンドYO LA TENGOが1993年に発売した6枚目のアルバム『Painful』のバンド結成30周年を記念したデラックス・エディション。現在は廃盤となり入手困難なオリジナル・アルバム(Disc1)に加えデモやアコースティック、ライヴ・バージョンを収録したDISC2、さらに90年代初頭のレア音源全17曲のDLクーポン付きという、まさにファン垂涎の作品となっている。静寂とノイズが交差する楽曲たちは発売当時のグランジ・ムーブメントを懐古させつつも現代の音楽シーンの先鞭をつけているようにも聴こえる。より荒々しく聴こえる「Double Dare」のデモ・バージョン等を聴くことができ、マニアックなファンにはたまらないクリスマス・プレゼントだ。(岡本 貴之)


Fade

2012年11月には東京で"Q&Aセッション"という貴重なライヴを行った彼ら。リクエストでもなくファンとの対話からインスピレーションを得たオリジナルやカバーを演奏するなんて、やはり3人の音楽的造詣と愛情の深さを感じずにいられない。そのライヴでも披露されていた新曲も収録した14作目のスタジオ・アルバムは、初めてTORTOISEのJohn McEntire がプロデュースを担当。そのせいばかりではないだろうが、グッド・ミュージックを独自のサイケ、ノイズ、ドリーミー・ポップへと位相を転換する構造は不変でありつつ、サウンドスケープの質が豊饒な光のかたまりのような印象に変化。US郊外都市の光と影、荒涼とした中にある温かさという彼らの魅力を損なうことなく、同時に実験も行った新鮮な1枚。(石角 友香)


Popular Songs

U Sインディ・シーンを牽引し続けるYO LA TENGO が、通算13 枚目となるフル・アルバム『Popular Songs』をリリースする。今作は、ネオアコ有り、THE DOORS直系のサイケ・ガレージ有り、ソウル有り、ドリーミー・ポップ有りと、相変わらずそのインスピレーションとクリエイティビティは留まることを知らない。そのどれもが「popular songs」と呼ぶにふさわしい普遍的なメロディを持つ美しい楽曲。そして、シンプルなアレンジでありながらも、豊かな膨らみを持つ音像は彼らにしか生み出せないものだ。この温もりに満ちた音の端々から滲み出る音楽への愛情と深い音楽的バックボーンこそ、彼らがこれだけ長きに渡って愛され続け、それに応え続けている原動力だ。これだけ安心して新作を待つことができるアーティストはそうそういないだろう。(佐々木 健治)