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LIVE REPORT

Japanese

渋谷の夜を熱くする、Skream! EXPO第4弾!

2012.04.21 @SHIBUYA THE GAME

Writer 沖 さやこ

ロック・シーンの“今”と“未来”をキーワードに、Skream!がお届けするライヴ・イヴェント“Skream! EXPO”。4回目の開催となるこの日は、接点があるようで無いような4組が集結。事前にフロント・マン対談を実施したりと、ミュージック・マガジンならではの企画にエキスポ性も出たのでは? と思っておりますが、この日は更にエキスポらしい華やかな夜になりました!


まずはオープニング・アクトとして、下北沢などを中心に活動中のpaioniaが登場。しっかりとその足で地面を踏みしめ、一歩ずつ歩むように音を鳴らしてゆく3人。“去年の地震でいろいろ思ったことを書いた曲”と語り演奏された「東京」は、ミドル・テンポのギター・ロック。福島出身である彼らだからこその葛藤や悲痛はとても衝動的で息を飲む。汗と涙が飛び散る、裸の音像。大人でも子供でもない“若者”という立場から素直に思いを吐き出す彼らの姿を見て、自分はどうあるべきなんだろう……と暫し考え込んだ。それだけの説得力が彼らの音にはあるのだ。


フロアからサングラスを掛けたGoi(Key)がタンバリンを持って現れ、99RadioServiceのショウがスタート! ポップに真っ向勝負を挑んだ、心地の良いメロディとサウンド。目と目を見て微笑み合うように、音でもってお客さんとコミュニケーションをしてゆく。アイ・コンタクトを取りながら優しく音を紡ぐ5人。それに導かれるように、フロアからは自然とハンズ・クラップが起こる。Ko-hey(Vo&Gt)のソフトな歌声に潜む熱量が際立つ「RADIO」では、そのドラマティックな空気に酔いしれる。楽しそうに音を重ねていく彼らは本当に楽しそうで、胸の中が多幸感で溢れた。


“愛するSkream!のためにこの曲から歌わせて頂きましょう!……あいすっくっり~む~♪”と謎のハイトーン・ヴォイスの先にはグッドモーニングアメリカのたなしん(Ba)が。アイス・クリームを持ってフロアを周り、お客さんにプレゼント!(笑) という衝撃的なオープニングを飾り、疾走感のある1曲目「心臓抉って」を投下。「空ばかり見ていた」のフックではシンガロングが。ステージとフロアの熱い魂が竜巻のように突き抜けていく。たなしんの独特で勢いのある早口MCでは笑いが絶えない。4人はフロアをまるごと“輝く方へ”連れ去るように力強く音を刻む。彼らがステージを去った後も暫く、熱い拳がフロアを埋めた。


ラストはUNCHAIN! ジャム・セッションのような「intro」から「Show Me Your Height」。ファンクなムードにお祭り感も増し、お客さんも思い思いに体をスウィング。ピリッとスパイスを加えるようなスリリングさを内包し、鋭くスマートに駆け抜ける。谷川正憲(Vo&Gt)の歌声はバンドの音に合わせて色を華麗に変えてゆく。ニュー・アルバム『Eat The Moon』からも多数披露。膨らみを増すサウンド・メイクは情熱的で美しく、泉が湧きあがるようにとめどない。挑発的かつダイナミックに繰り広げられる鮮やかなステージに高揚。メンバーのソロ・コーナーや谷川の掛け声で一斉にフロアがジャンプをしたりと、お祭りムードが高まるアンコール「You Over You」で、EXPOのラストを飾った。

5月27日には同じくSHIBUYA THE GAMEでSkream! EXPO -05-が開催され、今注目すべき新進気鋭の5バンドとDJによるスペシャルな一夜となった。今後もSkream! EXPOではこれからのロック・シーンを支える強力なアーティストを招いていきます。乞うご期待!

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