Japanese
底なしの青
Skream! マガジン 2023年01月号掲載
2022.12.10 @仙台FLYING SON
Writer : 吉羽 さおり Photographer:村長 / タカハシ
10月にミニ・アルバム『ナミダの栞』をリリースした仙台市拠点の4ピース・バンド 底なしの青が、2022年を締めくくるライヴ[ONE MAN LIVE 2022"涙の跡"]を地元仙台のライヴハウス、FLYING SONで開催した。ここFLYING SONは底なしの青が始まった場所であり、これまでもリリース・パーティーや、コロナ禍も"ツーマン企画【水中花火】"を行うなどバンドにとってゆかりの深いハコ。下田陽太(Vo/Gt)はMCで"特別なステージで、こうしてワンマンができるのは嬉しい"という。
また"この日のために1年間、駆け抜けてきました。大勢の人に集まっていただいて幸せです"とも語り、前半はバンドのボルテージの高さを観客にたっぷり浴びせる曲を連投した。『ナミダの栞』の中でも、'70sロック、ハード・ロックの王道によるヘヴィなリフを轟かせる「虫ケラ」で始まり、「in the gray」、そしてダンサブルな「世界、狭い」へと続く。底なしの青というバンドの持つグルーヴ感、のびのびとしたセッションを楽しむようなノリの良さが際立つブロックだ。心地いい相原一平(Ba)と新井 怜(Dr)によるリズムに、メロディックなギターとキャッチーなメロディが映える「水中花火」では、曲が進むごとにアンサンブルの密度が濃くなっていく。アンザイタイスケ(Gt)によるドライヴ感のあるソロに観客は手を鳴らし、拳を上げる。ロック、ハード・ロックからソウル、ジャズなどメンバーのルーツやプレイヤーとしての持ち味が4人それぞれで違う底なしの青。この得意技の掛け算やさじ加減がいいアンサンブルを聴かせてくれる。
中盤は、4人の歌心がよりフィーチャーされた。甘酸っぱい青春の風を纏ったブリティッシュ・ロック・サウンドに、歌謡曲の持つ耳馴染みの良さと切なさとが織りこまれた「あかさたな」や、キメすぎないルーズな風合いを残した「beautiful days」での甘美さは、ライヴという場でさらに芳香を放つ感覚だ。まだまだ若手と言っていいバンドながら、ミディアム・チューンの旨味やちょっとした色っぽさというものを出せるバンドである。その真骨頂と言えるのが「羅針盤」に続いた「Good night fighter」だ。『ナミダの栞』の終曲であり、切なさ成分多めの下田のヴォーカルが力強く、アンセミックに響くこの曲。歌に寄り添い、そしてドラマチックにメロディを運んでいくアンサンブルと、そのダイナミズムはライヴで威力を発揮する。静かに、その音楽に浸っていた観客から、大きな拍手が上がった。
普段のライヴよりも時間がたっぷりとあるワンマンということもあり、4人のわちゃわちゃとしたMCも挟みながらの後半は、これまでライヴで重ねてきた1stアルバム『四季折々』(2019年)や2ndアルバム『rhythm』(2020年)の曲が中心となった。メロディックなギター・ロック「ロックスターが死ぬ頃に」、「生活の鎖」、そして"まだまだいくよ"(下田)という声から、ドラムのビートがサウンドを勢い良く引っ張っていく「ホロウ」や「最低な僕にしてみれば」で、サウンドの馬力を上げていく。疾走感をストレートに描いていく曲たちに観客の手が上がり、また迫力のソロ・パートに声も上がる。ひと息置いて、改めて来てくれた観客に感謝の気持ちを伝えた下田は、コロナ禍のこの数年、みんなも心にもやもやとしたものを抱えていたと思うし、自身も自問自答を繰り返す日々だったと観客に語り掛けた。
"生きるとは、から考え始めてしまって、それがアルバムの曲になっていった"という。人間は感情、感じることが大事だと、いろんな感情が込められた、そして曲を聴いたときにふと思い出す気持ちがあるような、そんなアルバムにしたかったと、『ナミダの栞』の背景を語った。今回のワンマンのタイトルは"涙の跡"。バンドや、リスナーが辿ってきたこの数年の歩み、あるいはコロナ禍での停滞感を経て、次へと出発していくような意味合いがあるだろう。終盤はここから進んでいく1歩を刻むように「青い太陽」、手を取り合うように進んでいく「Pierrot」、そしてラストは新たな世界への旅立ちの歌、不安と期待が入り混じる背中にエールを送る「征く」と、希望の歌が並ぶ。"はい、どうぞ"という下田の声で、爆裂なギター・ソロを披露するアンザイにフロアの温度も上がり、賑やかに、ド派手にビートを打ち鳴らし、ベースを唸らせながら笑顔で駆け抜けていくステージとなった。"また来年"と高らかに締めくくったアンコールの「街」まで、底なしの青の2022年の充実感と、この先への期待感もパッケージしたワンマン・ライヴだった。
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