Japanese
金子ノブアキ
Skream! マガジン 2016年07月号掲載
2016.06.16 @EX THEATER ROPPONGI
Writer 吉羽 さおり
5月に3作目のソロ・アルバムとなる『Fauve』をリリースし、全国5ヶ所を巡ったツアーがEX THEATER ROPPONGIで最終日を迎えた。この日のライヴは、国内外で高い評価を得るパフォーミング・アーツ・カンパニー"enra"とのコラボレーションが実現した、特別なプログラムでのステージだ。RIZE、そしてAA=でも活動する金子ノブアキだが、バンドでは感情を爆発させ、そしてアグレッシヴに風を巻き起こしていくかのような"動"のイメージが強い。だが、このソロ・プロジェクトでは、あるシーンや風景、そこにある匂いや空気感を描いていくような感覚がある。どちらも、フィジカルなサウンドとなっていくのだが、ソロでの作品、音楽が想起させるものは静かに燃える生命力があって、また観念的な美しさを湛えている。とても想像的なものだ。Shibuya WWWにて開催された初のワンマン・ライヴを経て、ツアーとしては前作『Historia』(2014年リリース)でのツアーに続いて、2本目。ライヴという場で、この音楽がどう空間に作用していくのかが、楽しみだった。
メンバーはアルバムもともに制作している、マニピュレーター/シンセサイザーの草間敬と、ギタリストのPABLO(Pay money To my Pain)、そしてドラムの金子ノブアキ。アルバム『Fauve』同様に、「awakening」で幕を開けたステージは漆黒に包まれて、薄明かりがメンバーを照らしている。そしてピアノの美しい旋律と徐々に温度を上げていくドラム・ビートによる「Take me home」、そして「The Sun」へとドラマチックに夜明けを迎えていった。中でも、「The Sun」でのアンサンブルは、プログレッシヴでもあり3人で紡ぎ出しているミニマムなサウンドでありながらも、壮大なスケールで一気に会場を呑み込んでいくパワーがあった。前回のツアーを経験したことで、今作『Fauve』は必然的に"Fauve=野獣"、野性的な肉体感、昂揚感が生まれたということをインタビューでは語っていたが、まさにそのエネルギーを感じる。そのアンサンブルでオーディエンスの身体をしっかりと掴んで、新しい景色へと勢いよく連れ立っていく感覚だ。前作『Historia』の曲「Signals」や「Weather and Seasons」といったアブストラクトな曲や、アンビエントな曲たちもまた、今のモード感へとブーストされた深みを増した音でさらなるトリップを呼ぶ。
"今日は足元の悪い中だったけれど、雨宿りと思えばこんないいものないでしょう"。そんな挨拶から、バンドとは違った表現や可能性を追求するこのソロ・プロジェクトの意義を語り、そして"彼らとのコラボレーションは念願であり、共演できるのは光栄だ"とenraを紹介した。ダンスやジャグリング、また新体操やバレエなど、様々な身体表現で魅せるパフォーマーを擁し、音と映像とをシンクロさせたステージで会場を沸かせたenra。心の機微を躍動的な動きだけで表現していく上質なコメディを見るような感覚と、メンバーが代わる代わる大技を繰り広げていく、スリリングで息を呑むような展開と、情緒的な美しさも合わさって、すっかり心を奪われてしまった。そして、食い入るようにステージを見つめていたオーディエンスから、一斉に歓声や拍手が上がる。このenraのみのステージのあとに、MVにもなった「Firebird」ではコラボレーションという形で3人の演奏に合わせenraがパフォーマンスを行った。
enraのステージを挟んでの後半は、映像を用いてさらに深い世界へと分け入っていく。辿り着いたのは、狼が駆け巡る荒野のような「Lobo」や、様々な街を巡り、気だるくも甘美な旅の終わりへと向かっていくような「see you there」(2009年リリースの1stアルバム『オルカ』収録曲)。そして、クライマックスの「Historia」で、会場は眩しいほどの光に包まれていった。ステージ上は逆光で3人のシルエットが際立ち、アッパーで躍動的なドラミングが生み出していく昂揚感、多幸感が、客席に降り注いでいくようで素晴らしいエンディングとなった。アンコールも含めたっぷりと、その生々しくもイマジネイティヴなアンサンブルで酔わせた3人、そしてenraへと、会場はスタンディング・オベーションで惜しみない拍手と歓声を贈った。"ショー"へのこだわりや試みを感じる、ツアー・ファイナルとなった。
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.08
-
THE ORAL CIGARETTES
TOKYOてふてふ
FOO FIGHTERS
Re:name × Enfants
JON SPENCER
MONO NO AWARE
ORCALAND × Gum-9
- 2025.10.09
-
キュウソネコカミ
Rei
OKAMOTO'S
終活クラブ
JON SPENCER
DOES
アイナ・ジ・エンド
感覚ピエロ
Hedigan's
Plastic Tree
羊文学
Kroi
- 2025.10.10
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
暴動クラブ × 大江慎也
Rei
SUPER BEAVER
ザ・シスターズハイ
KING BROTHERS
PEDRO
YOASOBI
moon drop
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
the cabs
WHISPER OUT LOUD
FRONTIER BACKYARD
LEGO BIG MORL
JON SPENCER
NOMELON NOLEMON
a flood of circle
DOES
水曜日のカンパネラ
FOO FIGHTERS
キタニタツヤ
たかはしほのか(リーガルリリー)
ExWHYZ
MONOEYES
藤森元生(SAKANAMON)
大塚紗英
感覚ピエロ
ZAZEN BOYS×サニーデイ・サービス
East Of Eden
アーバンギャルド
JYOCHO
羊文学
小林私
THE SPELLBOUND
- 2025.10.11
-
終活クラブ
キュウソネコカミ
トンボコープ
Appare!
cinema staff
秋山黄色
YOASOBI
moon drop
コレサワ
OKAMOTO'S
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
KNOCK OUT MONKEY
INORAN
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
KANA-BOON
ExWHYZ
FRONTIER BACKYARD
androp
カミナリグモ
brainchild's
フレデリック
envy × world's end girlfriend × bacho
"JUNE ROCK FESTIVAL 2025"
East Of Eden
Official髭男dism
藤沢アユミ
豆柴の大群
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.12
-
a flood of circle
キュウソネコカミ
SUPER BEAVER
WtB
キタニタツヤ
セックスマシーン!!
WESSION FESTIVAL 2025
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
INORAN
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
Omoinotake
Bimi
ART-SCHOOL
Official髭男dism
eastern youth
なきごと
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.13
-
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
Awesome City Club
ExWHYZ
Appare!
The Biscats
brainchild's
Rei
OKAMOTO'S
秋山黄色
Age Factory
トンボコープ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
"WESSION FESTIVAL 2025"
岡崎体育
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
シド
SCANDAL
cinema staff
Cody・Lee(李)
コレサワ
ネクライトーキー×ポップしなないで
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
hockrockb
Omoinotake
Kroi
PIGGS
清 竜人25
Plastic Tree
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.14
-
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
ドミコ
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
Survive Said The Prophet × NEE
MONOEYES
ぜんぶ君のせいだ。
超☆社会的サンダル
go!go!vanillas
武瑠 × MAQIA
- 2025.10.15
-
ドミコ
LONGMAN
PEDRO
キュウソネコカミ
MONOEYES
打首獄門同好会
アカシック
HY × マカロニえんぴつ
ポルカドットスティングレイ
藤巻亮太
- 2025.10.16
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
YOASOBI
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
"Shimokitazawa SOUND CRUISING presents. サウクルラボ vol.1"
SCANDAL
SIX LOUNGE
brainchild's
- 2025.10.17
-
挫・人間
キュウソネコカミ
打首獄門同好会
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
a flood of circle
ズーカラデル
LONGMAN
chilldspot
otsumami feat.mikan
リュックと添い寝ごはん
コレサワ
神聖かまってちゃん
終活クラブ
NOMELON NOLEMON
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
フラワーカンパニーズ
SUPER BEAVER
東京スカパラダイスオーケストラ
BIGMAMA
Bimi
- 2025.10.18
-
TOKYOてふてふ
伊東歌詞太郎
挫・人間
シド
OKAMOTO'S
YONA YONA WEEKENDERS
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
アイナ・ジ・エンド
moon drop
RADWIMPS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
bokula.
the cabs
SWANKY DOGS
amazarashi
INORAN
WtB
osage
"LIVE AZUMA 2025"
カミナリグモ
Cody・Lee(李)
阿部真央
Newspeak
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka × 村松 拓
"ASAGIRI JAM'25"
ズーカラデル
I Don't Like Mondays.
Victoria(MÅNESKIN) ※振替公演
ロザリーナ
the paddles
神聖かまってちゃん
LACCO TOWER
星野源
- 2025.10.19
-
DYGL
リュックと添い寝ごはん
OKAMOTO'S
Age Factory
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。
moon drop
コレサワ
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
SIX LOUNGE
リリカル / みじんこらっく / とにもかくにも / ティプシーズ / 台所きっちん
SUPER BEAVER
Laura day romance
WtB
Omoinotake
"LIVE AZUMA 2025"
Cody・Lee(李)
ビレッジマンズストア
SPRISE
伊東歌詞太郎
浪漫革命
LUCKY TAPES
ハンブレッダーズ / KANA-BOON / キュウソネコカミ / マカロニえんぴつ ほか
ネクライトーキー×ポップしなないで
Keishi Tanaka × 村松 拓
ナナヲアカリ
"ASAGIRI JAM'25"
高岩 遼
Sou
森 翼
SCANDAL
パピプペポは難しい
osage
星野源
PIGGS
- 2025.10.20
-
打首獄門同好会
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
TOKYOてふてふ
TenTwenty
- 2025.10.21
-
The fin.
神聖かまってちゃん
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
RELEASE INFO
- 2025.10.08
- 2025.10.09
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.19
- 2025.10.22
- 2025.10.24
- 2025.10.26
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号