Japanese
COMEBACK MY DAUGHTERS
2013.02.11 @新代田FEVER
Writer 山口 智男
音楽が好きで良かった。COMEBACK MY DAUGHTERS(以下CBMD)が好きで良かった。改めて、そんなことを思った本当に楽しいライヴだった。
昨年11月、結成の時からのメンバーだった中津川吾郎(Dr)が抜け、さらには8年間在籍してきたPizza Of Death Recordsも離れたため、“ひょっとしたらCBMDは解散するんじゃないか?”と案じているファンに、そんな心配とは裏腹にバンドが今、とてもいい状態にあることを伝えたいと開催した今回の“Come Home”ONE MAN SHOW。
急遽決まった開催にもかかわらず、たくさんのお客さんに来てもらってうれしい、とメンバーが感謝の気持ちを語ったとおり、満員の観客がバンドを迎えると、演奏はニューヨーク録音の4thアルバム『Outta Here』からメンバー全員でダイナミックなコーラスを聴かせる「Secret Castle」でスタート。そして、やはり『Outta Here』からバウンシーなリズムとメンバー全員で加える “ヘイ!”という掛け声に気持ちが高揚する「Why」とつなげると、会場全体が大きくうねりはじめた。
その2曲に加え、「Have Lancho」の終盤の“ラララ”というコーラスが印象づけたように『Outta Here』以降の彼らにはコーラスをこれまで以上に聴かせるという新たな武器と言うか聴かせどころが加わった。それは音楽的な効果に止まらず、この日もメンバー全員がこれまで以上に声を出すことで、これまでとは明らかに違うバンドの一体感をアピールしていた。
その後も『Outta Here』の曲を中心にエモコア時代(?)の激しさを蘇らせ、CHUN2(Gt)がサイケデリックな音色のラップ・スティールを弾いた「Shining」、戸川琢磨(B)がベースをブリブリと唸らせた「Urban Coyote」といった曲では、それぞれにカントリー、R&Bというルーツ・ミュージックの彼ら流の解釈を粋に表現してみせつつ、幅広いレパートリーとともにバンドの今を印象づけていった。
“不器用なバンド”と高本和英(Vo/Gt)が語ったように元々、自分たちを飾るようなバンドではなかったが、この日の彼らは以前にも増して、曲間のメンバー同士のいじりあいやMCがビシッと決まらないずっこけたところも含め、今、自分たちが心底、バンドを楽しんでいるところをみんなに観てもらいたかったにちがいない。いや、本当のところはわからないが、まさに、そんなふうに思えるライヴだったのだ。
アンコールでは、今回のライヴのフライヤーがミュータント・ニンジャ・タートルズのパロディーだったことから鉢巻型の覆面をつけてステージに現れ、観客から喝采を浴びた。また、メンバー紹介ではヘンな踊りもしてみせた。以前の彼らだったらそんなことはしなかったんじゃないか。なぜ彼らが今回、加入して3ヶ月の助っ人ドラマーに全23曲を叩かせるという無理をしてまで、急遽、ワンマンを企画したかがわかったような気がした。
“Come Home”は以前から彼らがやってきた自主企画ライヴのタイトルだが、この日ほど、このタイトルにふさわしいライヴはなかったように思う。
“ストイックなゾーンとふざけたゾーンがあるのがCBMD。今度のアルバムはそれを背負ったものにしたい”と高本は語ったが、新作のレコーディングを視野に入れ、新曲を作っている真っ最中という彼らは中盤、CHUN2が「Shining」に続いてラップ・スティールを弾いた新曲を披露。この日、“小躍りって何?”と言い、小坂祐亮(Key)が理想的な(?)小躍りまで実演して見せながら、お客さんに小躍りしてもらうことにこだわっていた彼らが“まさにザ・小躍りって曲”と紹介したその新曲はブギっぽいリズムがゴキゲンなダンス・ナンバー。夏前にはリリースしたいと考えているという新しいアルバムに俄然、期待が高まった。
覆面姿で演奏したアンコールの「Sissy Walk」、お客さんも一緒に歌った「Bite Me」。さらなるアンコールに応え、演奏したラストの「Oh Smoke Sister」では戸川と高本が客席に下りて演奏するという熱演も飛び出した。
中津川の最後のステージとなった昨年11月のライヴは思わず目頭が熱くなる瞬間もあったが、この日は終始、笑顔で楽しむことができた。CBMDのライヴにはやはり笑顔がふさわしい。
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